獄卒の復讐劇
それぞれが執務室に向かい部下たちの報告書や任務の依頼書を整理する
=東宮蒼介=
蒼介「いや~………まさかギフターが第三と当たっちゃうかー………
第三は主に武力に極振りした部隊だし仕方ないこと,かな………」
??「ボス,先日の件ですが……」
蒼介「先日?なにかあったかな?………もしかして最近の勢力図の話?」
現在の日本は政治が働くなったギャングの島国と化している
??「はい,こちらがその資料と最近日本に興味を持ち始めているであろう
海外マフィアの名簿となります。ご確認下さい……」
蒼介「相変わらず情報特化のハッカー部隊は仕事が早いね。頼んでから
三日しか経ってないのに………」
??「逆に三日も経っているんですよ。まだまだ効率が悪い証拠です
次回からは時間と各々の力量を見極めた上で取り掛かります……」
蒼介「いくらなんでも固すぎるんじゃない?まぁ……やり方はお任せ
してるとは言え,流石に三日で良くない?細かい組織とかもあるし…」
??「………ですが我々リアン・ファミリアが日本を牛耳っている状況下で
ギャングたちは今にもその座を奪わんと集結しつつあるのです。
ご理解下さい……ボスもいつ殺されるか分からないのです危機感を」
蒼介「はいはい,今は説教なんて別にいいでしょ!さ,早く持ち場に戻って…」
??「いいですか?そうやって話をうやむやにして自らの命を危険に
晒されるとなった時」
蒼介「分かった!分かったから………今度にして?今は書類に集中させて!…」
??「………次は無いですぞ。ボスとはいえ若造なのですから……」
蒼介「はいはい。如狼(しろう)も無理は禁物だよ?もういい年なんだから…」
如狼はよく50代以下に見られるイケオジだがもう齢74………
蒼介「(そろそろ認知症発症してもおかしくない年だけど………)」
如狼「人は見かけによらないものです。これでもまだ小規模組織の半グレ
を一日で4つは崩壊させられます………なんなら最近は新入りの
武術指導もやりたいものです………」
蒼介「そっか,じゃぁお任せしてもいい?腰には注意した方がいいと思うよ」
如狼「新入りの若造なのならそんな心配は無意味と化すでしょう………」
蒼介「フフッ……そんな元気があるなら今度から第一小隊の緊急要員に
選抜できそうだね……」
如狼「そんなおいしい話がありましたらいつでもいくらでもお受けします…」
蒼介「そっか,やっぱりハッカー部隊じゃ暴れたりない感じ?」
如狼「答えるまでもない質問ですな……」
蒼介「………考えておくよ……」
如狼「…では,くれぐれも無理をなさらぬよう十二分にご注意下され……」
蒼介「……一応,心掛けてはみるよ………」
如狼「…では,また何かありましたらご連絡下さい。対処致しますゆえ…」
そう言って如狼は蒼介の執務室を後にした………
=永寿 瞬矢(ひさとし しゅんや)=
瞬矢「デットガーディアン,カムストギフテッドやなくてただのギフター
やろ………どう思う?智矢(ともや)」
智矢「どうと言われましても………ギフターはギフターでそれなりでは
あるもののギフトの維持が難しく特定の時間と回数を超えれば
反動として生命の危機に陥るものですが………いくら透明化と言えど
ボスたちが揃ってるのに逃がしたってことは効果はそれなりに
高かったと捉えるべきか入れ違いで逃げれたのかの二択なのは確実
ですが前者だった場合………何かが裏に潜んでいると考えるのが妥当」
瞬矢「……そこやなくて……裏に潜んどるんは研究団体のみか否か言う話
やねんけど…………前置きが長すぎるんとちゃう?」
智矢「…これは失礼しました。仮にそうだとしたら団体が複数の組織と
繋がっていると考えます……ですがそうであった場合今回の成果
から大幅に研究が進み複数の組織にも影響が及び厄介ごとは確実かと」
瞬矢「………どこもかしこも平和に過ごせんのやろか?争っても無意味
やて気付けばええんやけど………」
智矢「………………愚者とは争い自分が優位で高位な立場にならねば
気が済まない残念で取るに足らない存在です。態々気遣われるとは…
心が寛大過ぎる者である証拠………やはり僕は貴方の傍にお仕えできて
嬉しいの極みが滝のように溢れるばかりです………」
瞬矢「……おん,智矢と弓飛(きゅうと)もよくケンカするけど……
それは違うんか?」
智矢「全くもって違います。弓飛とは瞬矢様の傍にどちらがお仕えするに
ふさわしいかを日々議論し時に武力を用いて証明しているのです…」
瞬矢「………相変わらず仲良しさんやな~………二人は………」
どこか切なげで愛おしそうに智矢の方を見る瞬矢………その眼には………
_______________"孤独と悲しみと自責の念,,があるようだ…
智矢「瞬矢様も」
瞬矢「それより智矢ってこの時間帯いつも任務入っとらんかった?」
智矢「………………………………直ぐに片付けて参ります…………」
瞬矢「急いだらアカン,焦って周り見えんくなったら元も子もないやろ?」
智矢「………心にとめて努力致します。俺は……___死ぬまでお仕え
します_____弓飛とは忠誠心の格が違うので………」
瞬矢「(良いこと言っとるんに最期のセリフで台無しになってんで………)
ま,努力はええことや。ただ,俺は命かけれる程の人間やないで?
買いかぶりすぎや…………もっと軽くて小さい人間や…………」
智矢「………逆に自分のことを軽く見過ぎているのではないでしょうか?
少なくとも俺はそう思い続けますよ……これからも,いままでも,今も」
それだけ言うと智矢は静かに瞬矢の執務室を後にした……静かな部屋の
瞬矢「ほんまに……他者の命を左右できる程の価値も何も……もうないんやよ
………期待はずれでクズな俺でゴメンな………」
そんな言葉たちはどこにも,誰にも,届くことはなかった………
=東宮蒼介=
蒼介「いや~………まさかギフターが第三と当たっちゃうかー………
第三は主に武力に極振りした部隊だし仕方ないこと,かな………」
??「ボス,先日の件ですが……」
蒼介「先日?なにかあったかな?………もしかして最近の勢力図の話?」
現在の日本は政治が働くなったギャングの島国と化している
??「はい,こちらがその資料と最近日本に興味を持ち始めているであろう
海外マフィアの名簿となります。ご確認下さい……」
蒼介「相変わらず情報特化のハッカー部隊は仕事が早いね。頼んでから
三日しか経ってないのに………」
??「逆に三日も経っているんですよ。まだまだ効率が悪い証拠です
次回からは時間と各々の力量を見極めた上で取り掛かります……」
蒼介「いくらなんでも固すぎるんじゃない?まぁ……やり方はお任せ
してるとは言え,流石に三日で良くない?細かい組織とかもあるし…」
??「………ですが我々リアン・ファミリアが日本を牛耳っている状況下で
ギャングたちは今にもその座を奪わんと集結しつつあるのです。
ご理解下さい……ボスもいつ殺されるか分からないのです危機感を」
蒼介「はいはい,今は説教なんて別にいいでしょ!さ,早く持ち場に戻って…」
??「いいですか?そうやって話をうやむやにして自らの命を危険に
晒されるとなった時」
蒼介「分かった!分かったから………今度にして?今は書類に集中させて!…」
??「………次は無いですぞ。ボスとはいえ若造なのですから……」
蒼介「はいはい。如狼(しろう)も無理は禁物だよ?もういい年なんだから…」
如狼はよく50代以下に見られるイケオジだがもう齢74………
蒼介「(そろそろ認知症発症してもおかしくない年だけど………)」
如狼「人は見かけによらないものです。これでもまだ小規模組織の半グレ
を一日で4つは崩壊させられます………なんなら最近は新入りの
武術指導もやりたいものです………」
蒼介「そっか,じゃぁお任せしてもいい?腰には注意した方がいいと思うよ」
如狼「新入りの若造なのならそんな心配は無意味と化すでしょう………」
蒼介「フフッ……そんな元気があるなら今度から第一小隊の緊急要員に
選抜できそうだね……」
如狼「そんなおいしい話がありましたらいつでもいくらでもお受けします…」
蒼介「そっか,やっぱりハッカー部隊じゃ暴れたりない感じ?」
如狼「答えるまでもない質問ですな……」
蒼介「………考えておくよ……」
如狼「…では,くれぐれも無理をなさらぬよう十二分にご注意下され……」
蒼介「……一応,心掛けてはみるよ………」
如狼「…では,また何かありましたらご連絡下さい。対処致しますゆえ…」
そう言って如狼は蒼介の執務室を後にした………
=永寿 瞬矢(ひさとし しゅんや)=
瞬矢「デットガーディアン,カムストギフテッドやなくてただのギフター
やろ………どう思う?智矢(ともや)」
智矢「どうと言われましても………ギフターはギフターでそれなりでは
あるもののギフトの維持が難しく特定の時間と回数を超えれば
反動として生命の危機に陥るものですが………いくら透明化と言えど
ボスたちが揃ってるのに逃がしたってことは効果はそれなりに
高かったと捉えるべきか入れ違いで逃げれたのかの二択なのは確実
ですが前者だった場合………何かが裏に潜んでいると考えるのが妥当」
瞬矢「……そこやなくて……裏に潜んどるんは研究団体のみか否か言う話
やねんけど…………前置きが長すぎるんとちゃう?」
智矢「…これは失礼しました。仮にそうだとしたら団体が複数の組織と
繋がっていると考えます……ですがそうであった場合今回の成果
から大幅に研究が進み複数の組織にも影響が及び厄介ごとは確実かと」
瞬矢「………どこもかしこも平和に過ごせんのやろか?争っても無意味
やて気付けばええんやけど………」
智矢「………………愚者とは争い自分が優位で高位な立場にならねば
気が済まない残念で取るに足らない存在です。態々気遣われるとは…
心が寛大過ぎる者である証拠………やはり僕は貴方の傍にお仕えできて
嬉しいの極みが滝のように溢れるばかりです………」
瞬矢「……おん,智矢と弓飛(きゅうと)もよくケンカするけど……
それは違うんか?」
智矢「全くもって違います。弓飛とは瞬矢様の傍にどちらがお仕えするに
ふさわしいかを日々議論し時に武力を用いて証明しているのです…」
瞬矢「………相変わらず仲良しさんやな~………二人は………」
どこか切なげで愛おしそうに智矢の方を見る瞬矢………その眼には………
_______________"孤独と悲しみと自責の念,,があるようだ…
智矢「瞬矢様も」
瞬矢「それより智矢ってこの時間帯いつも任務入っとらんかった?」
智矢「………………………………直ぐに片付けて参ります…………」
瞬矢「急いだらアカン,焦って周り見えんくなったら元も子もないやろ?」
智矢「………心にとめて努力致します。俺は……___死ぬまでお仕え
します_____弓飛とは忠誠心の格が違うので………」
瞬矢「(良いこと言っとるんに最期のセリフで台無しになってんで………)
ま,努力はええことや。ただ,俺は命かけれる程の人間やないで?
買いかぶりすぎや…………もっと軽くて小さい人間や…………」
智矢「………逆に自分のことを軽く見過ぎているのではないでしょうか?
少なくとも俺はそう思い続けますよ……これからも,いままでも,今も」
それだけ言うと智矢は静かに瞬矢の執務室を後にした……静かな部屋の
瞬矢「ほんまに……他者の命を左右できる程の価値も何も……もうないんやよ
………期待はずれでクズな俺でゴメンな………」
そんな言葉たちはどこにも,誰にも,届くことはなかった………