AION
「おっ、お頭ァ!!!」
慌てた様子で二十代くらいの若い海賊のような服をした者がガタイの良いお爺さんに向かって言う。
「なんだ?」
「ディ、ディアが!!また、俺らの冒険の記録を読んでます!!!!」
海辺に大きな海賊船のような物が、停泊してある。
いや、よく見たら、海賊船なんかじゃない。きっと。
なんだか、空を飛びそうな機械がたくさん備わっている。
その船内の資料室らしき場所に、黒髪の小さな少年が航海日誌を読んでいた。
その後ろの禍々しい気配にも気づかず。
[小文字][/小文字]
「バッカもォォォん!!!!!!!!!!!!!」
「いってぇぇぇ!!なにすんだよ!!」
ガタイの良いお爺さんが、黒髪の小さい少年に拳骨を喰らわせた。漫画のように大きなタンコブができている。
「何度言ったらわかるんだ‼︎‼︎」
「わかんねーよ!!」
[大文字][太字]「絶対に、お前を空賊になんかさせないからな!!」[/太字][/大文字]
肩をがっちり掴み、怖い顔つきで、黒髪の少年、
《ディア》に説教をした。
「…………わかったよ。」
その日の夜のことだった。八月にしては寒い。異様に寒かった。
何か不吉なことが起こるんじゃないか。
そう思っていた。
「おぅおぅ!飲め飲めェ‼︎‼︎」
「グリシャ船長にカンパーイ‼︎‼︎」
「おうよ!!!!」
先程、ディアを殴った男の名前はグリシャと言うらしい。グリシャは今酒場で仲間達と飲み明かしている。
IQ3億(自称)のディアはいい事を思いついた。
その日の夜。酔っ払いどもが寝た時、ディアはこっそり酒場から抜け出して、また、船の資料室に向かった。
「にししっ!やっぱ俺は空賊になるんだ!!!!」
この島の何処かの崖の上で、異様な雰囲気を放つ男の陰にすら気が付かないまま、ディアは走って行った。
異様な雰囲気を放つ男はディアの行先を目で追い続けた。
「見つけた……………怪物……………」
船内資料室。
今更だが、この船は海賊船なんかじゃないらしい。この船は空を旅する空賊船だった。
だから、プロペラとかついていたのか。
「おいしょっと、」
硬い扉を開けて、資料室に入ってゆく。
そして目を輝かせ、今日はどれを読もうかと言わんばかりの表情をしている。
後ろに禍々しい気配を察知した。
「じいちゃん…………?」
またグリシャが来たのかと思い、恐る恐る振り返る。
ーーー酒場ーーー
[太字]「あっ、お頭ァ!!!!!!!!!!!!!」[/太字]
「あー?んだよ、小僧」
今朝よりももっと慌てた様子で、グリシャを起こす。
「ディアがいません‼︎‼︎‼︎‼︎」
「なっ。」
グリシャはすぐに酒場を飛び出した。
「おい!離せよ!!おい!聞いてんのか!?あ!?」
「……………………..」
その異様な雰囲気を放つ男はディアを抱え何処かに移動している。おそらく誘拐ってやつだ。
「世界は………..お前をずっと待っていた。」
慌てた様子で二十代くらいの若い海賊のような服をした者がガタイの良いお爺さんに向かって言う。
「なんだ?」
「ディ、ディアが!!また、俺らの冒険の記録を読んでます!!!!」
海辺に大きな海賊船のような物が、停泊してある。
いや、よく見たら、海賊船なんかじゃない。きっと。
なんだか、空を飛びそうな機械がたくさん備わっている。
その船内の資料室らしき場所に、黒髪の小さな少年が航海日誌を読んでいた。
その後ろの禍々しい気配にも気づかず。
[小文字][/小文字]
「バッカもォォォん!!!!!!!!!!!!!」
「いってぇぇぇ!!なにすんだよ!!」
ガタイの良いお爺さんが、黒髪の小さい少年に拳骨を喰らわせた。漫画のように大きなタンコブができている。
「何度言ったらわかるんだ‼︎‼︎」
「わかんねーよ!!」
[大文字][太字]「絶対に、お前を空賊になんかさせないからな!!」[/太字][/大文字]
肩をがっちり掴み、怖い顔つきで、黒髪の少年、
《ディア》に説教をした。
「…………わかったよ。」
その日の夜のことだった。八月にしては寒い。異様に寒かった。
何か不吉なことが起こるんじゃないか。
そう思っていた。
「おぅおぅ!飲め飲めェ‼︎‼︎」
「グリシャ船長にカンパーイ‼︎‼︎」
「おうよ!!!!」
先程、ディアを殴った男の名前はグリシャと言うらしい。グリシャは今酒場で仲間達と飲み明かしている。
IQ3億(自称)のディアはいい事を思いついた。
その日の夜。酔っ払いどもが寝た時、ディアはこっそり酒場から抜け出して、また、船の資料室に向かった。
「にししっ!やっぱ俺は空賊になるんだ!!!!」
この島の何処かの崖の上で、異様な雰囲気を放つ男の陰にすら気が付かないまま、ディアは走って行った。
異様な雰囲気を放つ男はディアの行先を目で追い続けた。
「見つけた……………怪物……………」
船内資料室。
今更だが、この船は海賊船なんかじゃないらしい。この船は空を旅する空賊船だった。
だから、プロペラとかついていたのか。
「おいしょっと、」
硬い扉を開けて、資料室に入ってゆく。
そして目を輝かせ、今日はどれを読もうかと言わんばかりの表情をしている。
後ろに禍々しい気配を察知した。
「じいちゃん…………?」
またグリシャが来たのかと思い、恐る恐る振り返る。
ーーー酒場ーーー
[太字]「あっ、お頭ァ!!!!!!!!!!!!!」[/太字]
「あー?んだよ、小僧」
今朝よりももっと慌てた様子で、グリシャを起こす。
「ディアがいません‼︎‼︎‼︎‼︎」
「なっ。」
グリシャはすぐに酒場を飛び出した。
「おい!離せよ!!おい!聞いてんのか!?あ!?」
「……………………..」
その異様な雰囲気を放つ男はディアを抱え何処かに移動している。おそらく誘拐ってやつだ。
「世界は………..お前をずっと待っていた。」