人外ダンスホール!
わたし、[漢字]姿見[/漢字][ふりがな]すがたみ[/ふりがな] [漢字]風化[/漢字][ふりがな]ふうか[/ふりがな]。そこら辺にいる女の子。今日もとおっても暇。やる事がない。最近は興奮する事象だって少しもない。もっと楽しめる事はないのだろうか。
「あ~ァ。暇だなぁ。コレジャァ風化ちゃんが困っちゃうょ…おっちんじゃうょ…。」
こう言ってみるものの、空白感を埋めるものは何もない。楽しめる事象が一つもないのならば、自分で作ればいいじゃないか。ここらはとある都市伝説が有名だ。どうせならば、そこに訪れよう。
「…よし、行こう。」
わたしは、その都市伝説の出現場所だと伝えられている場所へと足を運ばせる。
なんだったか、出現場所はどうやらありきたりな街中らしい。時間帯は化け物らしく真夜中だと。真夜中に少女一人出歩く、というものは化け物よりも恐ろしいが……問題はないだろう。うん。根拠もないけどね!!
「都会の夜中って…落ち着くなぁ。」
こういう一人孤独でもない、だが誰かに囲まれるわけでもない_____そんな環境はわたしの性にあっているのだろう。物思いに耽っている場合ではない。化け物を見逃してしまうではないか。
本当にいるんだろうか、と半信半疑になってきたその刹那。
「…?」
ゆらりと、靡く黒髪が見えた気がする。だが、その姿は到底人間には見えなかった。言い表しにくいが、第六感がささやいているというか___その各各は初めてだからかとてつもなく奇妙なもので、ぞくりと氷を突然頬に当てられた時のような感覚が襲ってくる。
「…誰…かな…。」
電柱に隠れた人影。わたしは、それを淡々とした好奇心で追いかけてみる。
だが…それを後悔する事はなかった。いや、真反対にわたしを満たすような事で。
…黒い髪に、毛先が赤の少女だったろうか。脳内が危険シグナルを出しているが、そんなものはどうでもいい。危険だろうがなんだろうが、わたしは彼女を見てみたい。
「あの、すみません…!」
わたしは、咄嗟に彼女の肩を叩いた。彼女は黒い髪を翻し、こちらを振り向く。赤い瞳の視線がわたしを貫いた。
「…面白そうな人が来たねェ。」
わたしの目の前に現れたのは、本物の異形ってヤツ。ああ、殺されるのだろうか。殺されたとて、自業自得なのだからどうでもいいが。
「あ~ァ。暇だなぁ。コレジャァ風化ちゃんが困っちゃうょ…おっちんじゃうょ…。」
こう言ってみるものの、空白感を埋めるものは何もない。楽しめる事象が一つもないのならば、自分で作ればいいじゃないか。ここらはとある都市伝説が有名だ。どうせならば、そこに訪れよう。
「…よし、行こう。」
わたしは、その都市伝説の出現場所だと伝えられている場所へと足を運ばせる。
なんだったか、出現場所はどうやらありきたりな街中らしい。時間帯は化け物らしく真夜中だと。真夜中に少女一人出歩く、というものは化け物よりも恐ろしいが……問題はないだろう。うん。根拠もないけどね!!
「都会の夜中って…落ち着くなぁ。」
こういう一人孤独でもない、だが誰かに囲まれるわけでもない_____そんな環境はわたしの性にあっているのだろう。物思いに耽っている場合ではない。化け物を見逃してしまうではないか。
本当にいるんだろうか、と半信半疑になってきたその刹那。
「…?」
ゆらりと、靡く黒髪が見えた気がする。だが、その姿は到底人間には見えなかった。言い表しにくいが、第六感がささやいているというか___その各各は初めてだからかとてつもなく奇妙なもので、ぞくりと氷を突然頬に当てられた時のような感覚が襲ってくる。
「…誰…かな…。」
電柱に隠れた人影。わたしは、それを淡々とした好奇心で追いかけてみる。
だが…それを後悔する事はなかった。いや、真反対にわたしを満たすような事で。
…黒い髪に、毛先が赤の少女だったろうか。脳内が危険シグナルを出しているが、そんなものはどうでもいい。危険だろうがなんだろうが、わたしは彼女を見てみたい。
「あの、すみません…!」
わたしは、咄嗟に彼女の肩を叩いた。彼女は黒い髪を翻し、こちらを振り向く。赤い瞳の視線がわたしを貫いた。
「…面白そうな人が来たねェ。」
わたしの目の前に現れたのは、本物の異形ってヤツ。ああ、殺されるのだろうか。殺されたとて、自業自得なのだからどうでもいいが。