私の日常、戦国武将!?
[大文字]朝[/大文字]
ピピピー、ピピピー。
規則的なスマホのアラームが部屋に響く。
ピピピー、ピピピー。
…もうそろそろ起きないとやばいか。
そう思いながら私はベッドからようやく出た。
「もう朝か〜。」一人暮らしを始めてだいぶ経つが、この言葉を言わなかった日はない。
もう少し寝ていたいという気持ちを押し殺しながら出社の準備をする。
着替えて、顔を洗って、髪を結んで、愛用のヘアピンもつけて…。
ちょうど焼けたトーストを食べながらハンカチ、ティッシュ、スマホ、会議の資料…と忘れ物がないかチェックしていく。
よし、忘れ物は無さそうだ。
「いってきまーす」
その毎日言っている言葉は[漢字]程[/漢字][ふりがな]ほど[/ふりがな]なくして誰もいない部屋へと落ち、消えていく。
最寄りの駅から毎朝[漢字]恒例[/漢字][ふりがな]こうれい[/ふりがな]の満員電車に乗る。
その間は「どうしたらここの席という名の特権が手に入るか」とか、どうでもいいことを考えながら出社していく。
これが私、[太字][漢字]天寺春花[/漢字][ふりがな]あまでらはるか[/ふりがな][/太字]の日常だ。
そうそう変わりもしない私の日常。
そんな[漢字]日常[/漢字][ふりがな]いつも[/ふりがな]に異常がやってくるとは、この時は思いもしなかった。
[大文字]昼[/大文字]
出社してひたすらデスクワークとたまに会議をしているとあっという間に昼休みがやってくる。
「は〜るか!いっしょにご飯食べよー」
「あぁ舞、うん、いこいこ」
この人は[太字][漢字]青原舞[/漢字][ふりがな]あおはらまい[/ふりがな][/太字]。私の元高校の同級生だ。
こうして屋上のテラス席(だいたいここで食べる)に連れてかれ、会社の先輩の[太字][漢字]倉田燈[/漢字][ふりがな]くらたあかり[/ふりがな][/太字]さんと一緒に食べる。
「よし、春花!お弁当見ーせて!」
この[漢字]台詞[/漢字][ふりがな]セリフ[/ふりがな]何度聞いたことか。
そして私もこう返す。
「ふっふっふ〜今日はね…」
ゴクリッ。2人が唾をのむ。
私がお弁当箱のフタを開ける。
「じゃーん!今日は武田信玄&上杉謙信の特性!川中島弁当です!」
「うわ〜今日も今日とて凝ってるね〜…おいしそう…」よだれ垂れそうだよ、舞。
「私たちはコンビニのおにぎりかパンだからね〜やっぱすごいな〜」その言葉に少し疑問を持つ。
そんなことないと思うが。
弁当の一段目は[漢字]信玄堤[/漢字][ふりがな]しんげんづつみ[/ふりがな]をモチーフにした白米に信玄公の世にも有名なあの軍配をかたどったのりをのせ、二段目は信玄公が受け止めた謙信公の刀をモチーフにしたエビフライ(昨日揚げておいたやつ)2本と、栄養素的なバランスのためにポテサラとトマトを入れただけなんだけどな。
SNSとかにもっとすごいキャラ弁とかを作ってる人、たくさんいると思うけどな。
「いや、それのクオリティもだけど作ろうと思う気持ちがすごいわ」気持ちを読み切っている舞。
「え?そうかな?」半信半疑で返す私。
「すごいよ〜美味しそうだし」同意する燈先輩。
[大文字]夜[/大文字]
そうなこんなで昼休みは過ぎ、デスクワークに戻り、部長に、残業を強いられ(ほぼパワハラ同然では?)家路に着けたのは夜11時ぐらいだった。
「はぁ、あの部長、一気に仕事振ってくる以外はいい人なんだけどな…」
あーPCの見過ぎで頭痛い。
ふと道沿いの公園を見る。
誰もいないような時間なのに2人、なんとなく人影が見える。なんだろう。
気になって公園に入る。
[小文字]「〜、〜心当たりは?」[/小文字]
[小文字]「いや、〜〜…」[/小文字]
だんだん顔が見あるようになると、2人は[漢字]甲冑[/漢字][ふりがな]かっちゅう[/ふりがな]やら[漢字]鎧[/漢字][ふりがな]よろい[/ふりがな]やら、若い顔立ちだが、[太字]『戦国武将』[/太字]のような格好をしていた。
ピピピー、ピピピー。
規則的なスマホのアラームが部屋に響く。
ピピピー、ピピピー。
…もうそろそろ起きないとやばいか。
そう思いながら私はベッドからようやく出た。
「もう朝か〜。」一人暮らしを始めてだいぶ経つが、この言葉を言わなかった日はない。
もう少し寝ていたいという気持ちを押し殺しながら出社の準備をする。
着替えて、顔を洗って、髪を結んで、愛用のヘアピンもつけて…。
ちょうど焼けたトーストを食べながらハンカチ、ティッシュ、スマホ、会議の資料…と忘れ物がないかチェックしていく。
よし、忘れ物は無さそうだ。
「いってきまーす」
その毎日言っている言葉は[漢字]程[/漢字][ふりがな]ほど[/ふりがな]なくして誰もいない部屋へと落ち、消えていく。
最寄りの駅から毎朝[漢字]恒例[/漢字][ふりがな]こうれい[/ふりがな]の満員電車に乗る。
その間は「どうしたらここの席という名の特権が手に入るか」とか、どうでもいいことを考えながら出社していく。
これが私、[太字][漢字]天寺春花[/漢字][ふりがな]あまでらはるか[/ふりがな][/太字]の日常だ。
そうそう変わりもしない私の日常。
そんな[漢字]日常[/漢字][ふりがな]いつも[/ふりがな]に異常がやってくるとは、この時は思いもしなかった。
[大文字]昼[/大文字]
出社してひたすらデスクワークとたまに会議をしているとあっという間に昼休みがやってくる。
「は〜るか!いっしょにご飯食べよー」
「あぁ舞、うん、いこいこ」
この人は[太字][漢字]青原舞[/漢字][ふりがな]あおはらまい[/ふりがな][/太字]。私の元高校の同級生だ。
こうして屋上のテラス席(だいたいここで食べる)に連れてかれ、会社の先輩の[太字][漢字]倉田燈[/漢字][ふりがな]くらたあかり[/ふりがな][/太字]さんと一緒に食べる。
「よし、春花!お弁当見ーせて!」
この[漢字]台詞[/漢字][ふりがな]セリフ[/ふりがな]何度聞いたことか。
そして私もこう返す。
「ふっふっふ〜今日はね…」
ゴクリッ。2人が唾をのむ。
私がお弁当箱のフタを開ける。
「じゃーん!今日は武田信玄&上杉謙信の特性!川中島弁当です!」
「うわ〜今日も今日とて凝ってるね〜…おいしそう…」よだれ垂れそうだよ、舞。
「私たちはコンビニのおにぎりかパンだからね〜やっぱすごいな〜」その言葉に少し疑問を持つ。
そんなことないと思うが。
弁当の一段目は[漢字]信玄堤[/漢字][ふりがな]しんげんづつみ[/ふりがな]をモチーフにした白米に信玄公の世にも有名なあの軍配をかたどったのりをのせ、二段目は信玄公が受け止めた謙信公の刀をモチーフにしたエビフライ(昨日揚げておいたやつ)2本と、栄養素的なバランスのためにポテサラとトマトを入れただけなんだけどな。
SNSとかにもっとすごいキャラ弁とかを作ってる人、たくさんいると思うけどな。
「いや、それのクオリティもだけど作ろうと思う気持ちがすごいわ」気持ちを読み切っている舞。
「え?そうかな?」半信半疑で返す私。
「すごいよ〜美味しそうだし」同意する燈先輩。
[大文字]夜[/大文字]
そうなこんなで昼休みは過ぎ、デスクワークに戻り、部長に、残業を強いられ(ほぼパワハラ同然では?)家路に着けたのは夜11時ぐらいだった。
「はぁ、あの部長、一気に仕事振ってくる以外はいい人なんだけどな…」
あーPCの見過ぎで頭痛い。
ふと道沿いの公園を見る。
誰もいないような時間なのに2人、なんとなく人影が見える。なんだろう。
気になって公園に入る。
[小文字]「〜、〜心当たりは?」[/小文字]
[小文字]「いや、〜〜…」[/小文字]
だんだん顔が見あるようになると、2人は[漢字]甲冑[/漢字][ふりがな]かっちゅう[/ふりがな]やら[漢字]鎧[/漢字][ふりがな]よろい[/ふりがな]やら、若い顔立ちだが、[太字]『戦国武将』[/太字]のような格好をしていた。