宮廷台所の隠し味
「誰?」
白雷妃が首を傾げる。
愛らしい姿は、妃と思わせない娘っ子。
やはり、後宮はすごいなあ。色んな女がいる。
「餃子をくれた官って、柳島っていう者では?」
「ああ、そうだ。朕が腕を買っている料理長。今月新たに入ってきた」
(やっぱりアイツか…)
顎に手を当てては、下ろし、私は、妃と帝の方に向き直った。
「柳島は、私の…兄です」
「兄!?」
「…ほう」
白雷妃が明らかに驚いているのに対し、帝は複雑な顔をしている。まあ、娘と思ってる女が、家族を語れば、複雑な気持ちにもなるわな。
「飯店の主である母、琳美と、都の医者である父、[漢字]洛徳[/漢字][ふりがな]ルオトー[/ふりがな]の長男です」
私が男なら[漢字]松島[/漢字][ふりがな]ソンダオ[/ふりがな]にしようと思っていたと母が言っていた。
「そなたの兄といえば、もう1人おるぞ」
帝は、扉付近に立っていた宦官を手招きし、耳に囁いた。
宦官はぺこりと一礼し、駆け足で外へ出ていった。
(誰を呼んでくるんだか)
大体察しはついていた。
予想通りの男が来た。
しかし、コイツは私の兄だったの!?
蓮華宮に来た男はなんと、輝狼だったのだ。
白雷妃が首を傾げる。
愛らしい姿は、妃と思わせない娘っ子。
やはり、後宮はすごいなあ。色んな女がいる。
「餃子をくれた官って、柳島っていう者では?」
「ああ、そうだ。朕が腕を買っている料理長。今月新たに入ってきた」
(やっぱりアイツか…)
顎に手を当てては、下ろし、私は、妃と帝の方に向き直った。
「柳島は、私の…兄です」
「兄!?」
「…ほう」
白雷妃が明らかに驚いているのに対し、帝は複雑な顔をしている。まあ、娘と思ってる女が、家族を語れば、複雑な気持ちにもなるわな。
「飯店の主である母、琳美と、都の医者である父、[漢字]洛徳[/漢字][ふりがな]ルオトー[/ふりがな]の長男です」
私が男なら[漢字]松島[/漢字][ふりがな]ソンダオ[/ふりがな]にしようと思っていたと母が言っていた。
「そなたの兄といえば、もう1人おるぞ」
帝は、扉付近に立っていた宦官を手招きし、耳に囁いた。
宦官はぺこりと一礼し、駆け足で外へ出ていった。
(誰を呼んでくるんだか)
大体察しはついていた。
予想通りの男が来た。
しかし、コイツは私の兄だったの!?
蓮華宮に来た男はなんと、輝狼だったのだ。