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この話はフィクションで、実際起こった話ではありません。

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宮廷台所の隠し味

#16

柳島

「白雷。今日は物珍しい品を出してくれるそうではないか」
「あら帝、聞いておられないのですか? 料理が御上手な娘直々の手料理ですわよ」
白雷妃と皇帝が話している。
皇帝は白雷妃の言葉を聞いて、驚きながらも嬉しそうな表情を見せた。
「まあ、帝ってば、そんな御顔をなされるのね」
妃は面白そうな笑みを見せ、挑発的な言葉を言った
「ごほん。ま、まあ公主はずっといなかったものでな。白雷に入内してもらったのは、公主と同い年の美女と噂があったからだ」

しばらくして───、料理が出来上がった。
([漢字]包子[/漢字][ふりがな]パオズ[/ふりがな]、[漢字]餃子[/漢字][ふりがな]ギョウザ[/ふりがな]、[漢字]焼売[/漢字][ふりがな]シュウマイ[/ふりがな]、[漢字]甘酢団子[/漢字][ふりがな]アマズダンゴ[/ふりがな]、[漢字]炒飯[/漢字][ふりがな]チャーハン[/ふりがな]…っと。[漢字]点心[/漢字][ふりがな]おやつ[/ふりがな]に食べるようなもんばっかだ)
あとひとつ、面白いので作ったものがあるが、出すのは辞めておく。とりあえずこれで行きます!

「お待たせしました、包子、餃子…などでございます」
食卓に、料理を並べる。
いい匂いが漂ってくるのか、部屋の片隅で様子を眺めている侍女たちの顔がとろんとしていた。
「ほう、餃子。…今日、宮廷に視察に行った時にな、とある官から餃子を貰ったのだ。食べ比べしよう、白雷」
「分かりましたわ」
帝が袋から餃子を取り出す。
皿ごと袋に入っていたので、綺麗に残ったままだ。
「わあ…っ! 素晴らしいものですね!」
確かに素晴らしいが、今私が気にしているのは、並べ方だ。コイツは円形に並べている。
「一口お先にいただきますね。毒見も兼ねて」
「うむ」
この味、ジューシーさ、[漢字]大蒜[/漢字][ふりがな]ニンニク[/ふりがな]くささ。
[大文字][太字][大文字]「[漢字]柳島[/漢字][ふりがな]リョウダオ[/ふりがな]!」[/大文字][/太字][/大文字]
気づけば私は、思わず叫んでいた。
とある男の名を。

作者メッセージ

さあ、柳島とは誰なのでしょうか!

2025/06/05 18:08

晴友真弥花 ID:≫ 97YkHzr8KV5p6
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