これが君の見る世界
モナ「花ね・・・」
風は絶え間なく吹く。
いつまでも服を揺らしている。
エルがふと振り返り、同時に言った。
エル「さぁ。お目覚めの[漢字]時間[/漢字][ふりがな]とき[/ふりがな]だ。」
パチンッ
強く指を鳴らす。
足元の花が揺れる。
光る。
その光は形をなし、やがて「あるもの」に変化した。
そして、光りながら落ちてきたそれをエルが優しく受け止める。
それをこっちによこしてきた。
エル「これは元々モナのもの。ずっと預かっていたからそろそろ返さないとね。それに、もうすぐ潮時だ。」
「それ」は、こちらにふわふわとよってきたかと思うと、周りを漂いだした。
パチッ
音がして、自分の腰辺りを見る。
そこについていた小さいフックにその「もの」がぶら下がっていた。
近くで見てみたものの、私には見覚えがなかった。
『元々モナのもの。』
その言葉を少し疑問に思いつつ、エルの話に耳を傾けた。
モナ「エルは『後者』じゃないって言っていたね。でも、「それと隣り合わせ」の存在だとも言っていた。『隣り合わせ』って何?『前者』と『後者』こそ、『隣り合わせ』という意味ではないの?」
エル「・・・・・」
エル「モナにとって、私はどのような存在?」
モナ「え。・・・・・っと、優しい存在、頼れる存在、ちょっと話すと長話に発展しちゃう存在、学力は私よりある存在、『後者』だと私に偽っていた存在、あとは・・・」
エル「そ、そそそうじゃなくって!誰から見ても、私はあなたの「姉」という存在でしょ!?」
モナ「あ、そういうことの「存在」を言ってたんだ。なんかごめん。」
エル「いや、いいよいいよ。なんか素の印象を聞いてしまった気がするけど。」
この瞬間だけ、「ただの家族」として話していた気がする。
その一瞬の雑談が、ただ、なんとなく、愛おしかった。
エル「コホン!そう、私はモナの「姉」に当たる存在。そして更に姉妹関係を深読みしていくと、君でも知らない事実にたどり着く。」
いつも、こうやって得意げに話す。
ペラペラペラペラ本当に止まらない。
この人は一度引き金を引くと、四方八方に弾を打つように話し出す。
でも、今回ばかりは違うようだ。
いつになく、真剣な顔つきで。
エル「私達は、[太字]双子[/太字]だってことにね。」
風は絶え間なく吹く。
いつまでも服を揺らしている。
エルがふと振り返り、同時に言った。
エル「さぁ。お目覚めの[漢字]時間[/漢字][ふりがな]とき[/ふりがな]だ。」
パチンッ
強く指を鳴らす。
足元の花が揺れる。
光る。
その光は形をなし、やがて「あるもの」に変化した。
そして、光りながら落ちてきたそれをエルが優しく受け止める。
それをこっちによこしてきた。
エル「これは元々モナのもの。ずっと預かっていたからそろそろ返さないとね。それに、もうすぐ潮時だ。」
「それ」は、こちらにふわふわとよってきたかと思うと、周りを漂いだした。
パチッ
音がして、自分の腰辺りを見る。
そこについていた小さいフックにその「もの」がぶら下がっていた。
近くで見てみたものの、私には見覚えがなかった。
『元々モナのもの。』
その言葉を少し疑問に思いつつ、エルの話に耳を傾けた。
モナ「エルは『後者』じゃないって言っていたね。でも、「それと隣り合わせ」の存在だとも言っていた。『隣り合わせ』って何?『前者』と『後者』こそ、『隣り合わせ』という意味ではないの?」
エル「・・・・・」
エル「モナにとって、私はどのような存在?」
モナ「え。・・・・・っと、優しい存在、頼れる存在、ちょっと話すと長話に発展しちゃう存在、学力は私よりある存在、『後者』だと私に偽っていた存在、あとは・・・」
エル「そ、そそそうじゃなくって!誰から見ても、私はあなたの「姉」という存在でしょ!?」
モナ「あ、そういうことの「存在」を言ってたんだ。なんかごめん。」
エル「いや、いいよいいよ。なんか素の印象を聞いてしまった気がするけど。」
この瞬間だけ、「ただの家族」として話していた気がする。
その一瞬の雑談が、ただ、なんとなく、愛おしかった。
エル「コホン!そう、私はモナの「姉」に当たる存在。そして更に姉妹関係を深読みしていくと、君でも知らない事実にたどり着く。」
いつも、こうやって得意げに話す。
ペラペラペラペラ本当に止まらない。
この人は一度引き金を引くと、四方八方に弾を打つように話し出す。
でも、今回ばかりは違うようだ。
いつになく、真剣な顔つきで。
エル「私達は、[太字]双子[/太字]だってことにね。」