文字サイズ変更

これが君の見る世界

#15


『前者』ってどういうことだろう?
あの人が言っていた「この世界には『夜』と『朝』があり、同時に『月』と『太陽』がある」から考えると、私は『夜』と『朝』。
普通、相反するものを同時に持つ人がいるだろうか?
だとしたら、こうなる。

         |前者|後者
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの人が言っていた|夜 |朝
言葉       |月 |太陽

私は、『前者』。
『夜』と『朝』ではない。
でも、もしこれが正しいのであれば全ての辻褄は合う。

モナ「そうだ。私は『夜』と『月』なんだ。」

だとしたら、エルは・・・。
そうやって考えているうちに、眠気がさしてきた。
エルに話してみよう。
本当に、私が『夜』と『月』なのであれば。
私は・・・・・・・・

[中央寄せ]☆…✦ー✧ー✦ー✧…☆[/中央寄せ]

モナ「ん・・・?」

私の夢は、全て夜だ。
美しい星空に、大きな満月。
辺りは暗く、かすかに見える景色は、かつての故郷を思い出させる。
ふわりと風が吹く。
やけに冷たい風。
おそらく標高が高い。
ここは、「星拾いの崖」なのだろう。

エル「モナ!」

モナ「エル!?」

エル「ふぅ。良かった。来てくれたんだね。あの手紙を読んでくれたんだ。」

モナ「うん。今は時間がないんだ。部屋に案内してほしい。」

エル「相変わらずせっかちさんだね。もちろんだよ。こっちだ。」

しばらく歩いていく。
でも歩いている最中、歩いている感覚がしなかった。
いつまでも星が[漢字]瞬[/漢字][ふりがな]またた[/ふりがな]く。
そして着いたのは、全く見覚えのない小屋のような場所だった。

エル「ここが『私の部屋』だよ。」

モナ「部屋というより、1つの小さい家だね。」

エル「それはそうだけど。」

エル「さ、入って。」

部屋に入ると、一枚の大きな絵が置かれていた。
どこまでも澄み渡る海と、暗くかすかに[漢字]眩[/漢字][ふりがな]まばゆ[/ふりがな]い星空。
そして、二人の少女が背を向け合って座っていた。
左側は、オレンジ色に明るくなっていた。
夜が明ける頃なのだろう。
エルが描いた絵だ。
どのような意味合いで描いたのか、色々な考えが浮かぶ。
そうだ。
私は、その絵に触れながらエルに言った。

モナ「私は『前者』なんだよね?最近、あのときの話を思い出して、ずっと考えていたんだけど、『前者』は『夜』と『月』という意味なんだよね・・・?そして、『後者』である姉ちゃんは・・・」

この話を出しては駄目だったのか、エルは急に表情を暗くしてしまった。
そしてエルが口を開く。

エル「そうだね。モナが『前者』であり、モナ自身が『夜』であり『月』であるのは、合っているよ。でもね。」


エル「私は、『後者』じゃない。」

作者メッセージ

あ。文字数1019だ。
めちゃんこ長くなった。
ここまで書いたの久々であるな。
とても、応援してくれる方がいたということがこの1話をここまで長くさせたのであろうか(?)
あと、最近クレアの出番なさすぎてちょっと悩んでいます。

見てくれた皆さんありがとうございます^∀^/

2025/07/05 22:33

水桜 陽 ID:≫ 5pkIwtAbow72k
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 15

コメント
[2]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL