好きなゲームで遊んでただけなのになんか閉じ込められました!?1
[大文字][太字]第二章 [漢字]ゲーム開始[/漢字][ふりがな]ゲームセット[/ふりがな][/太字][/大文字]
[明朝体]──パズル・フロンティア。それは、ブロック崩し系の未開の地、開拓を目標とした、パズルゲームである──[/明朝体]
〜『パズル・フロンティア』のルール〜
崖や川沿いなど、一部の箇所は、パズルパネルが仕込まれており、そのパズルをクリアすると、ブロック崩しができます。
ブロックを崩して、連鎖などを起こし、雪崩を起こしたりしてブロックを手に入れましょう。
ブロックは、すべての連鎖が終わったあと、自動で手持ちに入ります。
(⚠連鎖が終わるまでは近づかないで下さい。巻き込まれてしまい、激痛を伴うおそれがあります)
手に入れたブロックは自分で好きなように配置、またはクラフトすることができます。
数多のブロックを、パズルで操作し、理想の世界を作り上げましょう!
[明朝体]〜VRゲームとは〜
意識をゲーム内の電脳世界に没入させ、まるで、ゲームの中にいるようなアクションを味わえる新感覚のバーチャルゲームのこと。
もちろん、バーチャル世界で行動しているだけなので、空腹を満たすことはできない、はずだが。
プレイするには、『ハード』と呼ばれる、VRゴーグル、ヘッドホンなどが必要である。[/明朝体]
なお、このゲームは、外の音が聞こえるように、なって[太字]いた[/太字]。
「魔物って、本当にいるとして、どうやって戦うのよ?」
ミカは用心深く問う。だが、アルトにその声は届かない。言ってから、「あ」と気がついたが、その時には翔子が話しかけていた。
「魔物と戦うにはどうすればいいの?」
翔子が問いかける。アルトはようやく反応した。
「ごめんね、答えは教えられないんだ。でもヒントなら教えられるよ。これは何をやるゲームだった?」
そう聞かれて、翔子は「う〜んと……」と、考え始め。
「あっそうだ、ブロック崩しで開拓するんだったよね! そっかそれを利用して戦うんだね! それにしても、本当に大変だね、不便じゃない?」
翔子は心配そうにアルトの顔を覗き込む。アルトは軽く笑ってこう言った。
「あははっ、僕はそういうふうに作られているんだ、不便でもなんでもないよ。答えを教えられないのは残念だけどね」
アルトの表情は、NPCというのもあってか、どこか乾いていた。なのに、どこか、人間味を感じた。
ミカは不可思議に思いながらも、翔子が特に気にしていないので気にしないことにした。
「ふ〜ん。まぁ、いいや、魔物ってどこにいるのってあぁ、答えは言えないんだっけ……じゃあ、魔物のいる場所のヒント頂戴!」
次から次へと答えを聞こうとする翔子に対して、アルトは少し苦笑する。
……やはり、感情がある気がする。気のせい、なのだろうか。
「そうだなぁ……、まぁ、とりあえず開拓してみたらわかるかもね?」
そうい言ったあとに、アルトの姿は量子化するように消えた。
「あれ!? アルト!? ……消えちゃったよ……ま、いっか! ミカ、あの子のアドバイス通りに開拓してみよ!」
ミカもその様子を見てため息をつく。アルトがどこかへ行った理由がわかるからだ。あの様子では、矢継ぎ早に質問されてしまうだろう。
「はぁ……、まぁいいわよ。さすがに閉じ込められたまんまじゃ学校に行けないし」
渋々ついていくのは、翔子が危なっかしいからであった……。
一方、夏木家で。
晩ご飯ができ、麻婆豆腐のいい匂いが漂う中。
「翔子〜? 飯食わねぇのか〜??」
階下で、賑やかな会話をしている中、翔子がいつまで経っても部屋から降りてこなかった。
(あいつまだゲームしてるのか? 外の音は聞こえるようになってるし、普段ならとっくに下に降りてきてるはずなんだけどな……?)
翔子の兄、夏木優太は、不審に思って二階にある妹の部屋へ向かう。
「翔子〜? 飯だぞ〜? ……おい、聞いてんのか?」
優太は妹の肩を揺さぶる。……反応がない。
あたりに不穏な空気が漂う。優太は焦って、大声を出した。
「おい、翔子! 聞こえるか!? 翔子!!」
翔子の様子がおかしい。このゲームは、外の音が聞こえるようになっている。なのに、何の反応もない。
「なぁ! 返事ぐらいしてくれ! 翔子!!」
脂汗が、こめかみを伝って垂れてくる。優太の心臓が、バクバクと音を立てる。自分では何もできないと悟った優太は、まっさきに両親に助けを求めに行った。
[明朝体]──パズル・フロンティア。それは、ブロック崩し系の未開の地、開拓を目標とした、パズルゲームである──[/明朝体]
〜『パズル・フロンティア』のルール〜
崖や川沿いなど、一部の箇所は、パズルパネルが仕込まれており、そのパズルをクリアすると、ブロック崩しができます。
ブロックを崩して、連鎖などを起こし、雪崩を起こしたりしてブロックを手に入れましょう。
ブロックは、すべての連鎖が終わったあと、自動で手持ちに入ります。
(⚠連鎖が終わるまでは近づかないで下さい。巻き込まれてしまい、激痛を伴うおそれがあります)
手に入れたブロックは自分で好きなように配置、またはクラフトすることができます。
数多のブロックを、パズルで操作し、理想の世界を作り上げましょう!
[明朝体]〜VRゲームとは〜
意識をゲーム内の電脳世界に没入させ、まるで、ゲームの中にいるようなアクションを味わえる新感覚のバーチャルゲームのこと。
もちろん、バーチャル世界で行動しているだけなので、空腹を満たすことはできない、はずだが。
プレイするには、『ハード』と呼ばれる、VRゴーグル、ヘッドホンなどが必要である。[/明朝体]
なお、このゲームは、外の音が聞こえるように、なって[太字]いた[/太字]。
「魔物って、本当にいるとして、どうやって戦うのよ?」
ミカは用心深く問う。だが、アルトにその声は届かない。言ってから、「あ」と気がついたが、その時には翔子が話しかけていた。
「魔物と戦うにはどうすればいいの?」
翔子が問いかける。アルトはようやく反応した。
「ごめんね、答えは教えられないんだ。でもヒントなら教えられるよ。これは何をやるゲームだった?」
そう聞かれて、翔子は「う〜んと……」と、考え始め。
「あっそうだ、ブロック崩しで開拓するんだったよね! そっかそれを利用して戦うんだね! それにしても、本当に大変だね、不便じゃない?」
翔子は心配そうにアルトの顔を覗き込む。アルトは軽く笑ってこう言った。
「あははっ、僕はそういうふうに作られているんだ、不便でもなんでもないよ。答えを教えられないのは残念だけどね」
アルトの表情は、NPCというのもあってか、どこか乾いていた。なのに、どこか、人間味を感じた。
ミカは不可思議に思いながらも、翔子が特に気にしていないので気にしないことにした。
「ふ〜ん。まぁ、いいや、魔物ってどこにいるのってあぁ、答えは言えないんだっけ……じゃあ、魔物のいる場所のヒント頂戴!」
次から次へと答えを聞こうとする翔子に対して、アルトは少し苦笑する。
……やはり、感情がある気がする。気のせい、なのだろうか。
「そうだなぁ……、まぁ、とりあえず開拓してみたらわかるかもね?」
そうい言ったあとに、アルトの姿は量子化するように消えた。
「あれ!? アルト!? ……消えちゃったよ……ま、いっか! ミカ、あの子のアドバイス通りに開拓してみよ!」
ミカもその様子を見てため息をつく。アルトがどこかへ行った理由がわかるからだ。あの様子では、矢継ぎ早に質問されてしまうだろう。
「はぁ……、まぁいいわよ。さすがに閉じ込められたまんまじゃ学校に行けないし」
渋々ついていくのは、翔子が危なっかしいからであった……。
一方、夏木家で。
晩ご飯ができ、麻婆豆腐のいい匂いが漂う中。
「翔子〜? 飯食わねぇのか〜??」
階下で、賑やかな会話をしている中、翔子がいつまで経っても部屋から降りてこなかった。
(あいつまだゲームしてるのか? 外の音は聞こえるようになってるし、普段ならとっくに下に降りてきてるはずなんだけどな……?)
翔子の兄、夏木優太は、不審に思って二階にある妹の部屋へ向かう。
「翔子〜? 飯だぞ〜? ……おい、聞いてんのか?」
優太は妹の肩を揺さぶる。……反応がない。
あたりに不穏な空気が漂う。優太は焦って、大声を出した。
「おい、翔子! 聞こえるか!? 翔子!!」
翔子の様子がおかしい。このゲームは、外の音が聞こえるようになっている。なのに、何の反応もない。
「なぁ! 返事ぐらいしてくれ! 翔子!!」
脂汗が、こめかみを伝って垂れてくる。優太の心臓が、バクバクと音を立てる。自分では何もできないと悟った優太は、まっさきに両親に助けを求めに行った。