●●「あー、あー」
え、推しの声なんだけど
●●「スゥー…」
●●「どーも、皆さんこんにちはーらっd」
●●「本物だ…」
え、こうゆうのって本当にあんの？
そうゆう夢？
あたりをもう一度見渡す
手細、綺麗
ちゃんと食べてるのか心配なレベルで細い体、
さらさらの髪
綺麗な目
●●「…推しだ」
待って、
今俺って推しのベッドの上にいる？？
無意識に体がベッドの中に引き摺り込まれる
夢、
これは夢だから？
●●「っちょっとだけ、ちょっとだけだから」
胸いっぱいに空気を吸い込む
優しい、
おひさまの匂いがする
●●「っやば」
流石に変態すぎる
アウトだよ
OUT
夢って匂いわかるっけ？
どうせ夢なら部屋の中を探索しよ
配信で使っているだろう機材
触りたいけど、
活動に壊れて支障が出たら嫌だからやめとこ
棚には
リスナーからもらったであろう、手作りのグッズやファンレターが丁寧に飾ってある
そうゆうところが
好き
控えめに言って尊い
次はどこを見ようか
●●「っあ」
クローゼット
どんな服持ってんだろうな？
クローゼットを開けると
●●「っえ、」
服すっくな！？
パジャマかっわいい！？
一色ぐらいしかないじゃん
後(^ら^)のお面そのまま置くなよっ！
身バレするだろ！
ツッコミどころしかないな
はぁ、お腹すいたぁ
確かrdってウーバーばっか食べてたよな
スマホ使えるのかな
味もそっけないシンプルなスマホケース
●●「ま、パスワードわかんないんだけどw」
試しに画面をスワイプしてみると
●●「ゑ？」
ひら、開けちゃった…
俺の推し、薄々思ってたけど危機感の危の字もない
メッセージアプリも設定も動画配信サイトも全部見れる
●●「あほじゃん…」
こんなんでよく32年間も生きてこれたな
もう、お腹空いてるのどうでも良くなってきちゃったし
〜♪
●●「！？」
独特の着信音が部屋に響き渡る
ど、どうしよう？
誰からの電話？
無視するのも気が引けるので電話ボタンを押した
●●「も、もしもし？」
？「もしもーし！」
耳に聞き覚えがある声がする
●●「…もしかして、」
●●「ぺんちゃん？」
Ｐ「どうしたんだよwなんかよそよそしいじゃんw」
やばいやばい
バレそう！
もうちょっとrdっぽくしないと！
●●「そんなことないよー、どうしたの？」
Ｐ「めっちゃ棒読みじゃんw」
rdっぽくすんの、むずくない？
Ｐ「なに、今日体調悪い？」
やばいよっ！！
急にpnちゃん心配してるような声になっちゃったよ！？
なにか、なにか言い訳
●●「い、今起きたばっかなんだよねっ！」
どうだ？
Ｐ「…」
無理やりすぎるか？
もっとマシなのにすればよかt
Ｐ「そっか！」
信じたー！
まじか、よかった…
Ｐ「そういや、昨日配信してたもんね！」
●●「そうだよねっ！俺も見たっ！」
そうそう
昨日の配信も面白かったよね…
あの時rdが…あ、やばいしくった
Ｐ「…俺も見た？」
Ｐ「っちょとrdどうゆうこt」
ツーツー
ふぅー
もう夕方か、
●●「二度寝しよ…」