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あの星を目指して

#3

2

「貴方、もう一度名前を教えてもらえるかしら?」

「いいぜ。俺は空知川 佑人。君は確か…」

「春岡 夕華。五年間よろしくね」

 夕華は名前だけ聞くと、自分の席へ戻り分厚い本を読み出した。
 タイトルは『Precious1の軌跡』。

 佑人は数少ないクラスメイトの一人、大山 悠成に話しかけた。 

「大山…悠成…だったよな?確か、部屋が隣の」

「よろしく!空知川君!君の噂は、よく耳にしてるよ」

「俺の噂?」

「いや、こっちの話。それより聞いた?明日の授業のこと」

「全然。一体何があるんだ?」

「あの伝説の有人飛行船、ユウイツ三号を近くで見れるらしいよ!」

 悠成が言った瞬間、他三人がこちらを向いてきた。
 何なら、佑人本人も悠成を二度見したレベルだ。

 伝説の有人飛行船ユウイツ三号は、当時人類の限界とも言われていた、火星付近の小惑星に着陸することに成功した、史上初の有人飛行船だ。

 そのため、宇宙好きなら一度は見たい物だが…

「でも、ユウイツ三号は今だに研究材料としてJAXAに保管されてるんじゃないのか?」

「これも噂なんだけど…この学校の地下に、そのJAXAの研究施設があるらしいんだ。何でも、他国の偵察とか侵入を防ぐためらしい…」

「でも…なんで、その上に学校なんだろうな」

「さあ?でも確かなのは、明日ユウイツ三号を見れるってことだよ。一応学級代表だから、明日の予定を聞いておいたんだ」

「有能じゃん、さすがだな。…そのカバンに付いているキーホルダーって…」

「そうそう、僕のお父さんが合格祝いにくれたんだ。君も、何かもらったりしなかったのかい?」

「いや…俺は数年前に父親が死んで、母親に買ってもらった物しかないんだよなあ」

「…それは申し訳ないことを言ったね。ごめんよ」

「いやいや、そんな気にするなって。もう五年も前のことだから、ふんぎりついてるから」
_________________________________
 食事スペースでは、テレビが映っていた。

『ユウイツ三号の小惑星着陸から五年、遂に今日、[太字]空知川船員の悲願[/太字]である宇宙開発技術者養成機関が開校!』

作者メッセージ

でぃす いず ふぃくしょーん

2025/05/03 21:13

aむ雷 ID:≫ 041JsGYGfUrmU
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