甥が尊すぎる。溺愛妖怪。
🟡「…ん、ここどこ?」
辺りを見ると、少し狭い小屋のようでひんやりしている。
あれ、身体動かない…。あ!
手足を紐で縛られている。津弓の小さい体では到底取れそうやしない。
?「やっと起きたか。ガキ」
あの女が話しかけてきた。やはり、当然というかこの縄はあの女の仕業だ。
🟡「ガキじゃないもん!津弓だもん!
それに、この縄早く解いて」
津弓はできるだけの力で強く言った。今でも涙が溢れそうだったのだ。
だが、そこまで恐怖はなかった。きっと、いや絶対。あの月夜公が助けに来てくれると感じていたのだ。
?「うるせえ、黙れ。たくっ。
このガキの何がいいんだか。月夜公さまのこれだけは理解できねえ」
🟡「…お前誰なの?」
?「あ?…まあいい。口の聞き方に気をつけろ。月夜公さまが来るまでの
暇つぶしにでもするか。私の名前は紅。(こう)
月夜公さまの嫁になる者だ」
え、嫁?先程から感じてはいたがやはりこの紅というやつは叔父上のことが好きなんだ。だから津弓のことをさらって叔父上を連れてこさそうとしたのか。
津弓はこの女を憐れんだ。こんなことをして月夜公が紅を愛すはずがないのに。
少し考えれば分かることだ。欲というものは恐ろしい。ましてやその欲が愛なんかであったら周りなど何一つ見えないだろう。いやこの女がおかしいということもあるが。
紅「あ、そうだ」
辺りを見ると、少し狭い小屋のようでひんやりしている。
あれ、身体動かない…。あ!
手足を紐で縛られている。津弓の小さい体では到底取れそうやしない。
?「やっと起きたか。ガキ」
あの女が話しかけてきた。やはり、当然というかこの縄はあの女の仕業だ。
🟡「ガキじゃないもん!津弓だもん!
それに、この縄早く解いて」
津弓はできるだけの力で強く言った。今でも涙が溢れそうだったのだ。
だが、そこまで恐怖はなかった。きっと、いや絶対。あの月夜公が助けに来てくれると感じていたのだ。
?「うるせえ、黙れ。たくっ。
このガキの何がいいんだか。月夜公さまのこれだけは理解できねえ」
🟡「…お前誰なの?」
?「あ?…まあいい。口の聞き方に気をつけろ。月夜公さまが来るまでの
暇つぶしにでもするか。私の名前は紅。(こう)
月夜公さまの嫁になる者だ」
え、嫁?先程から感じてはいたがやはりこの紅というやつは叔父上のことが好きなんだ。だから津弓のことをさらって叔父上を連れてこさそうとしたのか。
津弓はこの女を憐れんだ。こんなことをして月夜公が紅を愛すはずがないのに。
少し考えれば分かることだ。欲というものは恐ろしい。ましてやその欲が愛なんかであったら周りなど何一つ見えないだろう。いやこの女がおかしいということもあるが。
紅「あ、そうだ」