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短編集。

#6

余命宣告。(5)

私が家に戻ってきた頃にはもう太陽が登りきっていた。


「ただいま…、」

「おかえり…。」

「みるは…?」

「ちょうど今昼寝させてる。」

「…ありがと。」


私は玄関まで来てくれた佑を無視してリビングに入って行った。


「愛…!」

「……。」


後ろから声をかけられたが、私は一切振り向かずに2階に上がった。

それでも佑は声をかけてくる。その声を聞いて、私はついに佑の方を向いた。


「言って欲しかった…、」

「ごめん…。」

「お願いだから生きて…、治療してよ…。どれだけお金がかかってもいいから…。お願い…。」

「……。」


そのお願いに佑は答えなかった。


「愛にも、みるにも申し訳ないんだけど…、俺は[太字]生きることはできないよ。[/太字]」

「どうして…?」

「お金がかかりすぎる。」

「それなら貯金もあるし、これからだって頑張れば貯めれr」

「愛への負担が大きすぎる。」
「例えそれで俺が助かっても、助からなくても、どちらにしろ愛に負担がでかい。今はみるもいるだろ?みるが小学生になったらもっとお金が必要になってくる。それのための貯金だろ。それを俺に使うな…。助かったとしても、そこから入院したりして、また愛に迷惑をかけることになる。」

「それでも、私は佑に生きて欲しい。」

「……ごめんな。」


佑はその一言だけを言ってまた1階へと降りて行った。

私は佑がいなくなるということに許せなかった。

少しでも助かる確率があるのなら、入院してでも、私にどれだけ大きな負担がかかってでも、佑が助かる可能性ができるなら、それでよかったのに。

あの人はいつも私たちのことを考えて、そして次は私たちのことを考えて自分の命を捨てるなんて…。

『嫌だよ。そんなの絶対に嫌だ。
このままいなくなるなんて、私…、許せない…。』

『今まで私たちのことを考えてくれた、あの時間の恩返しをここで使ってもいいんだよ?』

そんな話だってした。

だが、そんな話をしても、佑はいつでも「ごめん」の一点張り。

そんな話が続いた1週間後だった。


**

2025/04/25 23:22

ayumi. ID:≫ 72.8xvjYRJ7as
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