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短編集。

#13

余命宣告。(12)

『俺が1番好きなのは?』


「好きなの?食べ物…とか?」


佑が好きな食べ物、オムライスを打ち込む。

だが、開かなかった。


「なにこれ、わかんないよ。」


私は頭を柔らかくして考えた。

食べ物じゃない、それはわかった。

私は、一か八かで自分の名前『愛』といれた。


「え、開いた……。」


そこには、非表示ファイルで、『愛へ』と書かれた動画があった。


「愛?見つけた?ってことは、結婚式が終わったのかな?お疲れ様。……愛。俺は今、愛に会いたい…会って、ちゃんと抱きしめたい…。一方的にじゃなくて…、自分の力で抱きしめたい…。あの時ちゃんと抱きしめておけばよかったよな…、後悔しかしないよ…wあれから結婚とかした…?まぁ、愛のことだからしてないよな。」


「うん…、してないよ。」


「俺は愛が大好きです。本当に本当に大好き。この34年間、愛と出会ってからの方が長くなったのかな…?愛といるとさ、幸せになるんだよね。もし俺が死んだらさ、この動画を見て、鈴木佑はこんな人だったなって思い出して欲しい。愛、すぐ忘れそうだからw」


「忘れないよ……w」


「いつも、愛は周りに気を遣ってばっかでパンクしちゃうことがあるから、そう言う時はみるでもいいし、桜でもいいから頼るんだぞ!それが俺のお願いだ。あとは、俺は愛をものすっごく愛してたってこと。忘れんなよw」


「忘れるわけないじゃん…w」


「愛。もし今そこに俺がいたら、どうなってるんだろうな。もっと幸せだった?それとも、やっぱりいない方が幸せかな?もし、あの時みるが高校生とかだったら生きる選択をしてたのかな。そんなことを、考えたこと愛なら一回はあると思う。でも、多分だけど、それでも俺は生きないって言う選択をしてたと思うんだ。どちらにしろ、みるにも愛にも迷惑をかけることは変わらないから。愛がよくても、みるがよくても、俺はダメだったんだ。正直さ、どれほど謝っても愛には響かないと思ってる。でも、俺には伝わってたよ。愛がどれほど俺を愛してくれていたか。あ、でも愛していなかったかもかwははっw……でもきっと愛してくれてたと思うんだよな。俺の大事な大事な奥さんは。」


「なにそれ…w」


「よしっ、じゃあもうこれで最後かな。」

「愛。」

「俺の動画は、もう見ないで?だって、そしたら本当に俺が死んだことになっちゃうだろ?言ったはずだ。愛やみるの心の中に俺はいるって。」

「俺はいつでも見守ってるから。」

「愛してる。」

the end.

2025/04/25 23:27

ayumi. ID:≫ 72.8xvjYRJ7as
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