狐物語
「ねェ…なんでついてくるの…?」そう、さっきから恭一郎がずっと狐野葉についてきてるのだ。恭一郎は「俺もこっちなんだ」としか言わない。狐野葉は「怪しい」そう思った。こうなったら手段は一つ!狐野葉は全速力で走り出した。自分でも「ふふふ…これなら追いつけまい」と、この後追いつかれる悪役のセリフのようなことを思っていた。すると案の定狐野葉は追いつかれた。「なんでェ…?」息切れしながら狐野葉は思う。そしたら前から買い物帰りの母、葉菜子が通り過ぎた。「お母さん゛!!」精一杯の大声で狐野葉は叫んだ。母は振り返り、「あら、狐野葉と恭一郎くんじゃない!」と言った。