ゆる勇!〜世界一ゆるい勇者養成学校〜
朝。教室にて。
「……俺、またなんかおかしな空気感じてるんだけど」
嫌な予感センサーが、鳴りっぱなしである。
「ツッキー、今日は“中間試験”だよぉ〜」
「試験!?やっとまともな響き来た!?でもこの学校で“試験”って言われても信用ゼロなんだが!?」
【📄本日の中間試験内容】
『バナナの皮で転ばないテスト』
ー 合格ライン:“転ばなければ合格”
ー 試験官:ゴウ先生(※過去12連敗)
「いやゴウ先生すら失敗してんじゃねえか!!」
「なあ、なんで勇者になるために、バナナの皮なんだよ……」
「“すべての戦いは足元から”って校長が言ってたよ〜。あと滑りにくい奴は信用できるって」
「物理的な意味で信用って何!?」
試験会場に到着すると、そこには——
長い一本道。その中央に、ピッカピカに光るバナナの皮。
「なにこの絶望感。モン〇ターのラスボス戦みたいな構図なのに、真ん中にあるのバナナなんだけど!?」
「油断するな……あれは“王国指定滑走物質:SSランク”だ……」
ゴウ先生がマジな顔で言った。信じたくねぇ。
そして試験、開始!
まずはトップバッター:ルード(魔王の息子)
「分析完了。滑り係数、風向き、重心移動——問題なし」
すっ……すたっ……
「おお……!!歩いてる……普通に歩いてる……!!」
《クロくんアナウンス:「合格。さすがは魔王の英才教育」》
続いて、イーラ(魔法科の感覚派)
「へいへーい、音楽と一緒にノリで渡れば、転ばないのだ☆」
ラップを刻みながら、魔法陣ステップで通過。
「意味不明だけど成功してるうううう!!!」
ネム(寝てる)
「……うん、寝ながら通るのね……zzz」
浮いてる寝袋で通過。
「**浮いてるじゃねえか!!!!**物理無視すな!!!!」
そして、俺の番が来た。
バナナの皮の前に立つ。
実況魔法が、勝手に起動する。
《実況ON AIR:現在、世界最強の“皮”との直接対決!!逃げ場なし!!》
「うるせえええええ!!!黙れ俺の実況!!!」
一歩、足を出す。
ぐにゅっ
「うわっ!?!?やばい滑る、滑るぞこれ!!バナナのくせに威圧感がすごい!!!」
《実況補足:試験官ゴウ先生、昨年はこの地点で3回転して廊下に突っ込んだ模様》
「余計な情報いらねえええ!!!」
そのとき、ツキミの実況魔法に異変が起きた。
《ツキミ・カナメ、実況魔法・応用モード【干渉実況】起動》
「……干渉?え、なにそれ、やばくない!?」
「実況です!現在、足元の摩擦係数が……**上がってます!**あれ!?なんか……滑らない!?俺の実況が……試験に干渉してるぅぅぅ!?」
ズッ ズズッ……カツ、カツ……
「歩けたァァァアアアアアアアア!!!!」
【📣クロくんアナウンス:「合格。あと今ので魔法ランク昇格しました」】
【📣副賞:バナナの皮ピンズ(記念品)】
「要らない要らない要らない!!!!!!」
そして試験後——
「ツッキー、今日の実況、めっちゃよかったよ!録音しといたから目覚ましに使うね☆」
「やめてくれええええ!!!」
「……俺、またなんかおかしな空気感じてるんだけど」
嫌な予感センサーが、鳴りっぱなしである。
「ツッキー、今日は“中間試験”だよぉ〜」
「試験!?やっとまともな響き来た!?でもこの学校で“試験”って言われても信用ゼロなんだが!?」
【📄本日の中間試験内容】
『バナナの皮で転ばないテスト』
ー 合格ライン:“転ばなければ合格”
ー 試験官:ゴウ先生(※過去12連敗)
「いやゴウ先生すら失敗してんじゃねえか!!」
「なあ、なんで勇者になるために、バナナの皮なんだよ……」
「“すべての戦いは足元から”って校長が言ってたよ〜。あと滑りにくい奴は信用できるって」
「物理的な意味で信用って何!?」
試験会場に到着すると、そこには——
長い一本道。その中央に、ピッカピカに光るバナナの皮。
「なにこの絶望感。モン〇ターのラスボス戦みたいな構図なのに、真ん中にあるのバナナなんだけど!?」
「油断するな……あれは“王国指定滑走物質:SSランク”だ……」
ゴウ先生がマジな顔で言った。信じたくねぇ。
そして試験、開始!
まずはトップバッター:ルード(魔王の息子)
「分析完了。滑り係数、風向き、重心移動——問題なし」
すっ……すたっ……
「おお……!!歩いてる……普通に歩いてる……!!」
《クロくんアナウンス:「合格。さすがは魔王の英才教育」》
続いて、イーラ(魔法科の感覚派)
「へいへーい、音楽と一緒にノリで渡れば、転ばないのだ☆」
ラップを刻みながら、魔法陣ステップで通過。
「意味不明だけど成功してるうううう!!!」
ネム(寝てる)
「……うん、寝ながら通るのね……zzz」
浮いてる寝袋で通過。
「**浮いてるじゃねえか!!!!**物理無視すな!!!!」
そして、俺の番が来た。
バナナの皮の前に立つ。
実況魔法が、勝手に起動する。
《実況ON AIR:現在、世界最強の“皮”との直接対決!!逃げ場なし!!》
「うるせえええええ!!!黙れ俺の実況!!!」
一歩、足を出す。
ぐにゅっ
「うわっ!?!?やばい滑る、滑るぞこれ!!バナナのくせに威圧感がすごい!!!」
《実況補足:試験官ゴウ先生、昨年はこの地点で3回転して廊下に突っ込んだ模様》
「余計な情報いらねえええ!!!」
そのとき、ツキミの実況魔法に異変が起きた。
《ツキミ・カナメ、実況魔法・応用モード【干渉実況】起動》
「……干渉?え、なにそれ、やばくない!?」
「実況です!現在、足元の摩擦係数が……**上がってます!**あれ!?なんか……滑らない!?俺の実況が……試験に干渉してるぅぅぅ!?」
ズッ ズズッ……カツ、カツ……
「歩けたァァァアアアアアアアア!!!!」
【📣クロくんアナウンス:「合格。あと今ので魔法ランク昇格しました」】
【📣副賞:バナナの皮ピンズ(記念品)】
「要らない要らない要らない!!!!!!」
そして試験後——
「ツッキー、今日の実況、めっちゃよかったよ!録音しといたから目覚ましに使うね☆」
「やめてくれええええ!!!」