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ゆる勇!〜世界一ゆるい勇者養成学校〜

#4

剣術I:今日は“持つだけ”!?ツッコミが剣を斬る日

朝、教室にて。

「2限目:剣術I〜今日は“持つだけ”〜」

「いや、何を教える気があるんだこの授業タイトル!!?」

 もはやツッコむのがルーティン。ツキミです。胃が痛いです。

「ツッキー、今日の授業は“剣の気持ちになる”日だよぉ……。ちゃんと、心をこめて“剣”になってね……」

「それは授業じゃなくて転生なんよ!?なんで俺が剣にならなきゃいけないんだよ!!」

 そして、満を持してやってきた男——

「フゥーッ!風を感じるか!?空を切るか!?これが、剣術教師・ゴウ=クラッシュの世界だ!!」

 テンションが異常に高い中年男性が、校舎の壁を横から突き破って登場した。

「入り口から来いよ!!!!」

「おお、ツキミよ……よい反応だ。君には、剣の神髄を教えよう」

「いや無理無理無理、もう嫌な予感しかしない!」

 ゴウ先生が取り出したのは——

「これが、伝説の剣《風斬(ふうざん)》。……ただし、今は校旗の支柱だ」

「それ、校庭に刺さってる棒だよね!?毎朝、体操する時みんな見てるやつだよね!?」

「いいかツキミ。剣とは**“感じる”もの**だ……。君の魂が震えるとき、剣もまた、震える……!」

「意味はわかんないけど、怖いことだけはわかった!!」

 そして始まる、授業内容:

【課題:「剣を持つ。ただし、振るな」】

「……それ、もはや剣必要ある!?」

「静かに。今こそ、“剣の気配”を読み取る時……!」

「気配って何!?何を感じ取るんだよこの棒状の金属から!!」

「おお、感じるぞ……この剣……言っている……」

『僕をそっとしておいて』

「剣の人格めちゃくちゃ消極的だなおい!!!」

 すると、その瞬間——

《ツキミ・カナメ、実況魔法・感応モード、起動します》

 うそだろ!?また新形態!?

「実況です!剣が今、“人見知り”を発症しています!!マジで触れられたくなさそうです!!え、ちょ、引っ込んでる!?刀身が鞘に戻っていくぞおおお!?」

 ガチャガチャガチャ(自動で引っ込む)

「お前ほんとに伝説の武器かよおおお!!!」

「見事だ、ツキミ。君の実況は剣の心に届いた……!」

「どこに需要あるんだこの能力!!!!」

 そのとき、教室の端でネムがむくっと起き上がった。

「……あ〜、なんか剣の波動が……眠れる……」

 そして寝た。剣も寝た。

 光を放っていた伝説の剣が、完全にお布団状態に変化した。

「寝たああああ!?布団になったあああ!?!?」

【📣クロくんアナウンス:「本日の剣術評価:B(よく眠れていたため)」】
【📣副賞:ふわふわ剣型抱き枕、支給されます】

「こんな授業でいいのかよ!!!!」

作者メッセージ

フゥーーッ!!読んでくれてありがとなッ!!
今日は「感じる剣術」!ツキミのツッコミが、まさか剣を布団にするとは思わなかったぜッ!

この物語ってのはな、ふざけてるけど、大事なことを忘れてない。
そんな“ゆる勇”の世界、これからも一緒に楽しんでいこうぜッ!

次回も魂の実況、頼んだぞッ!!

ゴウ=クラッシュ

2025/04/27 21:20

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