目が覚めたらワールドトラベラーになっていた!?
[大文字]お菓子の家の住民[/大文字]
「おやおやまぁまぁ、ここに子供が来るとは珍しいねぇ。迷子にでもなったのかい? どれ、おかしを上げよう、何が好きかね?」
扉を開けた老婆は、どこにでもいそうなオバァさんの雰囲気を纏っていた。優しそうな、近所にいたら、必ずお小遣いくれるタイプの。
その様子を見て、ほんの少しだけ気が緩んだ○○は差し出されたおかしをやんわりと断った。
「あ、どうも……、今はあんまりお腹空いてないので、お気持ちだけお受け取りしますね。ところで、道に迷ってしまったみたいなんですけど、このあたりの地図などはありますか?」
○○はそれとなく、このあたりの地理を知ろうと質問を投げるが、相手はお婆さん。まともな情報が受け取れるだろうか? まぁ、有益な情報が入らずとも、駄目で元々。足で稼ぐまでだ。
「あぁ、やっぱりねぇ〜。このあたりは、おかしばっかりで、全然景色が変わらないもの。あ、そうだわ。ちょっと待っててね〜」
しかし、地図が家にあったのか、お婆さんは扉の奥へと消えていってしまった。
……今のところ、嫌な予感はしない。警戒だけは怠らないが、二人はお婆さんを待つことにした。
〜数分後〜
「ごめんね〜またせちゃって。ほいよ、このあたりの地図だよ〜」
お婆さんは、たしかに地図らしきものを持てきた。だが、かなり古そうだ。
しかし、薄利や○○はそんな事は気にもとめず、素直に感謝した。
「ありがとうございます! でも、本当にもらっちゃっていいんですか? どこで手に入るかもわからないのに……」
「いいんだよ〜、私は、もう年だからねぇ……。そうそう出歩かないよ。食べ物だって、魔法でいくらでも出せるしねぇ」
「魔法すご」
お婆さんは、二人の前で、簡単な料理をしてみせた。ぽんっと現れた鶏肉を、風魔法であっという間に解体し、炎魔法で作り出した火にかける。時々調味料を上から落としながら、あっという間に焼き鳥を作ってしまった。魔法でパンをどこからか出現させ、できた鶏肉を挟んでサンドイッチに仕立て上げた。 「わぁ……すごい、こんなあっという間に作れちゃうなんて……」
「ふふふ、まぁ、ざっとこんなものですよ。持っていきなさい。おかしばっかり食べてたら、豚になっちゃいますからねw」
お婆さんは、そんなジョークもカマしながら、出来上がったサンドイッチをバスケットに入れると、二人に地図と一緒に手渡した。
「ありがとうございます! 後でいただきますね! というか豚になるっって、なんてジョーク言い出すんですかw」
「お世話になりました! っていうか豚はないからw」
二人はお婆さんのジョークに反応しながらも、もらったバスケットを手に歩き出したのだった。
「おやおやまぁまぁ、ここに子供が来るとは珍しいねぇ。迷子にでもなったのかい? どれ、おかしを上げよう、何が好きかね?」
扉を開けた老婆は、どこにでもいそうなオバァさんの雰囲気を纏っていた。優しそうな、近所にいたら、必ずお小遣いくれるタイプの。
その様子を見て、ほんの少しだけ気が緩んだ○○は差し出されたおかしをやんわりと断った。
「あ、どうも……、今はあんまりお腹空いてないので、お気持ちだけお受け取りしますね。ところで、道に迷ってしまったみたいなんですけど、このあたりの地図などはありますか?」
○○はそれとなく、このあたりの地理を知ろうと質問を投げるが、相手はお婆さん。まともな情報が受け取れるだろうか? まぁ、有益な情報が入らずとも、駄目で元々。足で稼ぐまでだ。
「あぁ、やっぱりねぇ〜。このあたりは、おかしばっかりで、全然景色が変わらないもの。あ、そうだわ。ちょっと待っててね〜」
しかし、地図が家にあったのか、お婆さんは扉の奥へと消えていってしまった。
……今のところ、嫌な予感はしない。警戒だけは怠らないが、二人はお婆さんを待つことにした。
〜数分後〜
「ごめんね〜またせちゃって。ほいよ、このあたりの地図だよ〜」
お婆さんは、たしかに地図らしきものを持てきた。だが、かなり古そうだ。
しかし、薄利や○○はそんな事は気にもとめず、素直に感謝した。
「ありがとうございます! でも、本当にもらっちゃっていいんですか? どこで手に入るかもわからないのに……」
「いいんだよ〜、私は、もう年だからねぇ……。そうそう出歩かないよ。食べ物だって、魔法でいくらでも出せるしねぇ」
「魔法すご」
お婆さんは、二人の前で、簡単な料理をしてみせた。ぽんっと現れた鶏肉を、風魔法であっという間に解体し、炎魔法で作り出した火にかける。時々調味料を上から落としながら、あっという間に焼き鳥を作ってしまった。魔法でパンをどこからか出現させ、できた鶏肉を挟んでサンドイッチに仕立て上げた。 「わぁ……すごい、こんなあっという間に作れちゃうなんて……」
「ふふふ、まぁ、ざっとこんなものですよ。持っていきなさい。おかしばっかり食べてたら、豚になっちゃいますからねw」
お婆さんは、そんなジョークもカマしながら、出来上がったサンドイッチをバスケットに入れると、二人に地図と一緒に手渡した。
「ありがとうございます! 後でいただきますね! というか豚になるっって、なんてジョーク言い出すんですかw」
「お世話になりました! っていうか豚はないからw」
二人はお婆さんのジョークに反応しながらも、もらったバスケットを手に歩き出したのだった。