二次創作
ハルくんはどうする? 【kid】
知らない、と言えばまあそうだと思う。
でもなぜか見覚えがある気がして
無意識に彼女へ触れた。
何とも思っていないのか、彼女は拒絶せずに
僕が落ち着くまで目を逸らしている。
それにしても、すごく綺麗な人だ。
どこか甲斐田くんを彷彿とさせるような
灰色がかった白い髪に
快晴の空のごとく澄み切った瞳。
優しい声なんかもよく似ていて
兄妹なのかと勘違ってしまうほど。
『...あ、の剣持刀也くん?ですよね』
「えぁ、ハイそうです、けど」
長いこと見つめていたらしい。
彼女から困った調子で聞かれて
触れていた手を後ろに回した。
「ここまでどうやって来たんですか?」
『...甲斐田晴の恋人、で、その..少し』
「え、」
何もやましいことはないのに
ぎゅ、と表情筋が固まる。
彼女も甲斐田くんの姿が見当たらなくて
ここを尋ねてきたのだろうか。
でも、僕にどうしろって。
「...甲斐田くんのことなら僕、何も知らなくて...すみません」
口ごもりつつ重だるい唇を震わせて
どうにか言葉を紡いでいく。
そんな僕に、彼女は溶けてしまいそうな
儚すぎる微笑みを見せた。
まあこれ、間違いなく言い過ぎだと思う。
ただそれは僕以外から見た印象で、
僕からすれば女神以外の何物でもない。
間違いなく、比喩なんかじゃなくて。
息をするのを忘れてしまうくらい
グッと引き込まれる微笑みだった。
『大丈夫ですよ。晴くんの場所なら知ってます!笑』
おまけに発言も女神に近いときた。
まさにこれは天から降ってきたに違いない。
こんな馬鹿馬鹿しいことを考えられるほど
やっと僕の心には余裕が出来始めていた。
「....待って、え!?すみません今甲斐田くんの場所を知ってる、って...?」
驚き慌てて質問攻めにすると
どうやら彼女は人間でないらしく
さらに甲斐田くんを探しにきたんじゃなくて
桜魔から出ようとしない
彼を迎えにきて欲しいとのことで。
ひとまず、生きていることに
安堵したはいいものの
現世に帰りたくないってなんだ、と
もう一度頭を悩ませた。
でもなぜか見覚えがある気がして
無意識に彼女へ触れた。
何とも思っていないのか、彼女は拒絶せずに
僕が落ち着くまで目を逸らしている。
それにしても、すごく綺麗な人だ。
どこか甲斐田くんを彷彿とさせるような
灰色がかった白い髪に
快晴の空のごとく澄み切った瞳。
優しい声なんかもよく似ていて
兄妹なのかと勘違ってしまうほど。
『...あ、の剣持刀也くん?ですよね』
「えぁ、ハイそうです、けど」
長いこと見つめていたらしい。
彼女から困った調子で聞かれて
触れていた手を後ろに回した。
「ここまでどうやって来たんですか?」
『...甲斐田晴の恋人、で、その..少し』
「え、」
何もやましいことはないのに
ぎゅ、と表情筋が固まる。
彼女も甲斐田くんの姿が見当たらなくて
ここを尋ねてきたのだろうか。
でも、僕にどうしろって。
「...甲斐田くんのことなら僕、何も知らなくて...すみません」
口ごもりつつ重だるい唇を震わせて
どうにか言葉を紡いでいく。
そんな僕に、彼女は溶けてしまいそうな
儚すぎる微笑みを見せた。
まあこれ、間違いなく言い過ぎだと思う。
ただそれは僕以外から見た印象で、
僕からすれば女神以外の何物でもない。
間違いなく、比喩なんかじゃなくて。
息をするのを忘れてしまうくらい
グッと引き込まれる微笑みだった。
『大丈夫ですよ。晴くんの場所なら知ってます!笑』
おまけに発言も女神に近いときた。
まさにこれは天から降ってきたに違いない。
こんな馬鹿馬鹿しいことを考えられるほど
やっと僕の心には余裕が出来始めていた。
「....待って、え!?すみません今甲斐田くんの場所を知ってる、って...?」
驚き慌てて質問攻めにすると
どうやら彼女は人間でないらしく
さらに甲斐田くんを探しにきたんじゃなくて
桜魔から出ようとしない
彼を迎えにきて欲しいとのことで。
ひとまず、生きていることに
安堵したはいいものの
現世に帰りたくないってなんだ、と
もう一度頭を悩ませた。