二次創作
《 HQ 》 # 狐 の 窓 ? ¿
ー ー ー
「 ねえ 、 知ってる ?
【 狐の窓 】 って いう 怪談 。 」
澄み切った 青空 が 広がる 夏 の 日 だった 。
歩道 を 歩く 私 たち の 横 を 、 一台 の 車 が 通り 過ぎて 行く 。
? 「 聞いた こと は ある けど …
やり方 とか まで は 知ら へん なぁ 」
そう 返す と 、 一緒 に 帰って いた 女の子 __
『 [漢字]心々[/漢字][ふりがな]みみ[/ふりがな] 』 は にこり と 微笑む 。
心々 「 じゃあ 、 教えて あげる ね ! 」
心々 ちゃん は 両 の 手 それぞれ で 狐 を 作って
向かい 合わせ に する と 、 す っと 上 に 掲げた 。
私 も 真似 を して 狐 の 形 を 作った こと を 確認 する と 、
心々 ちゃん は 右手 の 狐 を ひっくり 返した 。
その まま 人差し指 と 小指 を くっつける と 、
真ん中 に 平行四辺形 の ような 空洞 が 出来た 。
自分 たち から 見て 左手 の 狐 は 掌 側 、
右手 の 狐 は 手 の 甲 側 が 見えて いる 。
心々 「 そう したら 、 中指 と 薬指 を 開く の 」
言われた 通り に 開いて みる と 、
また 新た に 小さく なった 平行四辺形 が 出来る 。
心々 「 そう そう !
あと は 、 丁度 目 くらい の サイズ に なる よう に
両手 を 双方向 に きゅっ と 押し込んで 調節 する んだ よ 」
何 を 言って いる のか 分からず 首 を 傾げる と 、
心々 ちゃん は 人差し指 に 小指 を 被せる よう に して 調節 した 。
心々 「 これ で 狐の窓 は 完成 。
でも 、 迂闊 に 使った ら 駄目 だから ね ? 」
こくん と 頷け ば 、 心々 ちゃん は また 微笑ん だ 。
目 から 一瞬 光 が 消えた よう に 見えた の は 、 きっと 気 の せい だ 。
心々 「 その 空洞 から 世界 を 覗く と 、
普通 は 見える 筈 の 無い もの が 見え ちゃう んだ って 」
背筋 を 冷たい 汗 が 流れる 。
気温 の せい だ と 思いたい が 、
話 が 思った より も 怪談 っぽかった から だろう か 。
心々 「 __ あ 、 じゃあ 僕 は ここ で 。
また 明日 、 学校 で 会おう ね 」
遠ざかって いく 心々 ちゃん の 背中 を 見送って から 、
私 は もう一度 両手 を 開いて 狐の窓 を 作って みる 。
近く に あった 神社 を [漢字]視[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]て みる と 、
何か が ちらり と 見えた 気 が した 。
「 ねえ 、 知ってる ?
【 狐の窓 】 って いう 怪談 。 」
澄み切った 青空 が 広がる 夏 の 日 だった 。
歩道 を 歩く 私 たち の 横 を 、 一台 の 車 が 通り 過ぎて 行く 。
? 「 聞いた こと は ある けど …
やり方 とか まで は 知ら へん なぁ 」
そう 返す と 、 一緒 に 帰って いた 女の子 __
『 [漢字]心々[/漢字][ふりがな]みみ[/ふりがな] 』 は にこり と 微笑む 。
心々 「 じゃあ 、 教えて あげる ね ! 」
心々 ちゃん は 両 の 手 それぞれ で 狐 を 作って
向かい 合わせ に する と 、 す っと 上 に 掲げた 。
私 も 真似 を して 狐 の 形 を 作った こと を 確認 する と 、
心々 ちゃん は 右手 の 狐 を ひっくり 返した 。
その まま 人差し指 と 小指 を くっつける と 、
真ん中 に 平行四辺形 の ような 空洞 が 出来た 。
自分 たち から 見て 左手 の 狐 は 掌 側 、
右手 の 狐 は 手 の 甲 側 が 見えて いる 。
心々 「 そう したら 、 中指 と 薬指 を 開く の 」
言われた 通り に 開いて みる と 、
また 新た に 小さく なった 平行四辺形 が 出来る 。
心々 「 そう そう !
あと は 、 丁度 目 くらい の サイズ に なる よう に
両手 を 双方向 に きゅっ と 押し込んで 調節 する んだ よ 」
何 を 言って いる のか 分からず 首 を 傾げる と 、
心々 ちゃん は 人差し指 に 小指 を 被せる よう に して 調節 した 。
心々 「 これ で 狐の窓 は 完成 。
でも 、 迂闊 に 使った ら 駄目 だから ね ? 」
こくん と 頷け ば 、 心々 ちゃん は また 微笑ん だ 。
目 から 一瞬 光 が 消えた よう に 見えた の は 、 きっと 気 の せい だ 。
心々 「 その 空洞 から 世界 を 覗く と 、
普通 は 見える 筈 の 無い もの が 見え ちゃう んだ って 」
背筋 を 冷たい 汗 が 流れる 。
気温 の せい だ と 思いたい が 、
話 が 思った より も 怪談 っぽかった から だろう か 。
心々 「 __ あ 、 じゃあ 僕 は ここ で 。
また 明日 、 学校 で 会おう ね 」
遠ざかって いく 心々 ちゃん の 背中 を 見送って から 、
私 は もう一度 両手 を 開いて 狐の窓 を 作って みる 。
近く に あった 神社 を [漢字]視[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]て みる と 、
何か が ちらり と 見えた 気 が した 。