警察に連れて行かれた○○は、
「.................だから、私は子どもではないと言っているだろう」
もう何度もおんなじことを言っている。いい加減疲れてきた。
「いやいや、どっからどう見たって子どもだろう？家出かい?お家はどこ？親御さんは？」
「家出ではない！そもそもどこにあるかもわからんわ！親とは何だ親とは!?」
「.....................................」
とうとう警察は沈黙を始めた。それもそうだろう、なんせ魔王の見た目は、決まって中学二年生の姿なのだから（厨ニ）。
　極め付きに、「「親とは何だ？」」、という言葉。対応に困るのは○○ではなく、むしろ警察の方だ。
「何だ？いきなり黙りこくって、私をここから開放しろ!!」
「いいや、そんなわけには.........」
「はぁぁぁぁぁぁ"！！もう、なんだってこんなに長い時間拘束されなきゃいけないの！？魔物たちを守るために、毎日鍛錬を続けているのに！どうして!?ねぇ、答えてよ!!!!!私の正体なんかわかってんでしょ!!!???なんとか答えなさいよ!!!...............返してよ......私たちの生活を...............!!!」
とうとう我慢の限界が来たのか、○○がブチギレてしまった。眷属の前でも出さない素顔をさらして、怒りと、悲しみを、ありったけぶつける。
　だが、
「??????ま、待ってくれ、何の話だ?????」
魔物などいない世界に生きる者に、理解しろと言っても、無理なのであった.....。