二次創作
白鳥警部の日常
白鳥side story
今日は日曜日。小林さんと初のデートの日だ。
身だしなみにもいつも以上に気をつける。
「いつもの水色のスーツは変えるか。今日はオーダーメイドしたインディゴのものを着よう。ネクタイはピンクのものにしようかな。」
キュッという音とともに、ネクタイが締まる。
よし、これで良いだろう。
髪の毛も整えたし、化粧と香水もバッチリ。
プランを確認するか…
考えに考え抜いた作戦書をじっくり読み、読み終えると、白鳥は「フッ」と笑った。
待ち合わせの時間の12時、集合場所の米花銀行前にて
白鳥はそこに花束を持って立っていた。花はバラ。
それも赤を選んできた。花言葉を調べたり、好みを考えたりした末に選んだのがバラだ。
「バラの花言葉は鮮やかな愛…僕と小林さんがそんな仲になれると良いな…
ちょうど12時になった頃、小林さんがやって来た。
「小林さん、お久しぶりです。」
「一昨日も会ってますよ。」
「そうでしたっけ?」
そんなたわいの無い話をしていると、小林さんは僕の花束に気づいた。
「白鳥さん、そのバラの花束は…?」
「もちろん、あなたに渡すためですよ。あっ!でも少し待ってください。」
そういうと、白鳥は一輪薔薇を抜き取って、胸ポケットに入れた。
「十五輪のバラは縁起が悪いそうなので、十四輪にさせてもらいました。どうぞ、受け取ってください…」
そういうと朗らかな笑顔で小林さんに渡す。
「ありがとうございます!私、バラが大好きなんですよ。」
「喜んでもらえてよかった。それじゃあ、少し歩きましょうか。」
すると、銀行の中から悲鳴が聞こえた。
誰かが走ってきた。直感で思った。
「彼は銀行強盗だ!」
必死に追いかけるがなんとも足が速い奴だ。すると奴は急に道を戻り出し、小林さんを抑え出した。
「キャー!誰かぁ!誰か!」
「くそっ」白鳥は拳銃を取った。しかし犯人も拳銃を持っている。携帯電話を持ち出し、警察署に電話をかける。
「もしもし、強行の白鳥だ!米家銀行前で銀行強盗が拳銃を持って人質をとっている!すぐに応援を頼む、以上!」
緊張して汗をかいているのが自分でもわかった。
「君、人質を離すんだ!」
「うるさい!余計なことしたらこの女もズドンだぞ!分かってるだろうなぁ!」
「落ちつくんだ!」
「黙っとけ!こいつを撃つぞ!」
…ダメだ。説得が通じない。早く小林さんを救わなければ…
「応援はまだ来ないのか?」
つい口に出して言ってしまったが、銀行まで5分もかからないはず。だが、もう通報から10分は立っているのだ。
すると、犯人から要求があった。
「良いかぁ、現金3000万円と車を用意しろ!」
その頃ようやく応援の千葉君と高木君が到着。3人でピストルを構える。
すると高木君が犯人と話し始めた。
「悪いがそれはできないんだ!一旦待ってくれ!」
それが犯人の癪に触ったらしい。
「うるせえ!とっとと用意しろって言ったんだ俺は!…ハァ、しょうがねえ、こいつを撃つ!」
そういうと小林さんに銃口を近づけて、引き金を引いた。その瞬間僕は走り出した。犯人に体当たりして、
被弾してしまったが、なんとか小林さんを守れた。
しかし、撃たれた胸から血が止まらない。
だが、犯人を逃すわけにはいかない。
力を振り絞って犯人の足めがけて拳銃を撃ち、こう叫んだ。
「高木君、千葉君、僕に気にせず犯人を捕まえろ!」
「はっはい!」こうして犯人は逮捕された。
だが傷口からは血が出ている。
確か口から血が出ていなければ肺に銃弾は届いていないはず…
そう思い口に手を当てると、べったり血がついた。
いよいよ死ぬのかもしれない…
目の前が急に、暗くなった。だが、音は聞こえた。
「白鳥さん、白鳥さん!止血しますね!千葉、救急車だ!」
あぁ、高木君の声だ。
そんなに気にするな、と言いたかったが、口が動かない。そのすぐ後、サイレンを鳴らしながらやってきた救急車に乗ったところまでは覚えている。
目が覚めると、病院だった。
「生きている…のか?」
「良かった!白鳥さんが起きました!」
泣きながら高木君が叫んだ。
目暮警部や佐藤さん、他にも様々な警察関係者が来ている。
「皆さん、ご心配おかけしました。特に高木君と千葉君、無理して悪かったな。」
「そんなことはないです!」
慌てて二人は言ったが、僕は真剣な顔つきで聞いた。
「犯人はどうなったんだ?人質の小林さんは?」.
「えー、犯人は山本真佐男という米花市内在住の三六歳、金が欲しくて行った犯行の様で、すぐに逮捕されました。
人質は命に別状なく、今念のため病院で検査をしていて、落ち着いたら事情聴取する予定です。」
「そうか…」
結局初デートは失敗に終わってしまった…
また、小林さんと相談してデートはするか。
まだ少し、胸が痛かった。
今日は日曜日。小林さんと初のデートの日だ。
身だしなみにもいつも以上に気をつける。
「いつもの水色のスーツは変えるか。今日はオーダーメイドしたインディゴのものを着よう。ネクタイはピンクのものにしようかな。」
キュッという音とともに、ネクタイが締まる。
よし、これで良いだろう。
髪の毛も整えたし、化粧と香水もバッチリ。
プランを確認するか…
考えに考え抜いた作戦書をじっくり読み、読み終えると、白鳥は「フッ」と笑った。
待ち合わせの時間の12時、集合場所の米花銀行前にて
白鳥はそこに花束を持って立っていた。花はバラ。
それも赤を選んできた。花言葉を調べたり、好みを考えたりした末に選んだのがバラだ。
「バラの花言葉は鮮やかな愛…僕と小林さんがそんな仲になれると良いな…
ちょうど12時になった頃、小林さんがやって来た。
「小林さん、お久しぶりです。」
「一昨日も会ってますよ。」
「そうでしたっけ?」
そんなたわいの無い話をしていると、小林さんは僕の花束に気づいた。
「白鳥さん、そのバラの花束は…?」
「もちろん、あなたに渡すためですよ。あっ!でも少し待ってください。」
そういうと、白鳥は一輪薔薇を抜き取って、胸ポケットに入れた。
「十五輪のバラは縁起が悪いそうなので、十四輪にさせてもらいました。どうぞ、受け取ってください…」
そういうと朗らかな笑顔で小林さんに渡す。
「ありがとうございます!私、バラが大好きなんですよ。」
「喜んでもらえてよかった。それじゃあ、少し歩きましょうか。」
すると、銀行の中から悲鳴が聞こえた。
誰かが走ってきた。直感で思った。
「彼は銀行強盗だ!」
必死に追いかけるがなんとも足が速い奴だ。すると奴は急に道を戻り出し、小林さんを抑え出した。
「キャー!誰かぁ!誰か!」
「くそっ」白鳥は拳銃を取った。しかし犯人も拳銃を持っている。携帯電話を持ち出し、警察署に電話をかける。
「もしもし、強行の白鳥だ!米家銀行前で銀行強盗が拳銃を持って人質をとっている!すぐに応援を頼む、以上!」
緊張して汗をかいているのが自分でもわかった。
「君、人質を離すんだ!」
「うるさい!余計なことしたらこの女もズドンだぞ!分かってるだろうなぁ!」
「落ちつくんだ!」
「黙っとけ!こいつを撃つぞ!」
…ダメだ。説得が通じない。早く小林さんを救わなければ…
「応援はまだ来ないのか?」
つい口に出して言ってしまったが、銀行まで5分もかからないはず。だが、もう通報から10分は立っているのだ。
すると、犯人から要求があった。
「良いかぁ、現金3000万円と車を用意しろ!」
その頃ようやく応援の千葉君と高木君が到着。3人でピストルを構える。
すると高木君が犯人と話し始めた。
「悪いがそれはできないんだ!一旦待ってくれ!」
それが犯人の癪に触ったらしい。
「うるせえ!とっとと用意しろって言ったんだ俺は!…ハァ、しょうがねえ、こいつを撃つ!」
そういうと小林さんに銃口を近づけて、引き金を引いた。その瞬間僕は走り出した。犯人に体当たりして、
被弾してしまったが、なんとか小林さんを守れた。
しかし、撃たれた胸から血が止まらない。
だが、犯人を逃すわけにはいかない。
力を振り絞って犯人の足めがけて拳銃を撃ち、こう叫んだ。
「高木君、千葉君、僕に気にせず犯人を捕まえろ!」
「はっはい!」こうして犯人は逮捕された。
だが傷口からは血が出ている。
確か口から血が出ていなければ肺に銃弾は届いていないはず…
そう思い口に手を当てると、べったり血がついた。
いよいよ死ぬのかもしれない…
目の前が急に、暗くなった。だが、音は聞こえた。
「白鳥さん、白鳥さん!止血しますね!千葉、救急車だ!」
あぁ、高木君の声だ。
そんなに気にするな、と言いたかったが、口が動かない。そのすぐ後、サイレンを鳴らしながらやってきた救急車に乗ったところまでは覚えている。
目が覚めると、病院だった。
「生きている…のか?」
「良かった!白鳥さんが起きました!」
泣きながら高木君が叫んだ。
目暮警部や佐藤さん、他にも様々な警察関係者が来ている。
「皆さん、ご心配おかけしました。特に高木君と千葉君、無理して悪かったな。」
「そんなことはないです!」
慌てて二人は言ったが、僕は真剣な顔つきで聞いた。
「犯人はどうなったんだ?人質の小林さんは?」.
「えー、犯人は山本真佐男という米花市内在住の三六歳、金が欲しくて行った犯行の様で、すぐに逮捕されました。
人質は命に別状なく、今念のため病院で検査をしていて、落ち着いたら事情聴取する予定です。」
「そうか…」
結局初デートは失敗に終わってしまった…
また、小林さんと相談してデートはするか。
まだ少し、胸が痛かった。