百鬼夜行
直下型だと思うくらい、激しく揺れる。
「うわあ!」
その場にいる全員がパニックに陥った。飛んでいる2匹は辺りを警戒して見回す。数分もすると、揺れが多少収まった。義瑠太は烏龍のもとに近寄る。
「烏龍さん、この国は地震が起きないはずです。なんで揺れたのでしょう」
烏龍は真面目な顔をして言った。
「さっぱり分からない」
烏龍がさらに言葉を紡ごうとした時、さっきのよりもっと強い揺れが来た。
「わあ!」
まともに立っていられる状況ではない。義瑠太がふと顔を上げると、空に向かって、何かビームのようなものが出ているのを発見した。それは絶えず上に向かっていて、赤黒くて見るからに気味の悪いものだった。電気を帯びているのか、周りから電気が出ている。
「う、烏龍さん!あれ!」
義瑠太は揺れに翻弄されながら、指をさす。そうすると、また少し揺れが収まった。少し落ち着いたところで、烏龍は義瑠太の指がさす方を見た。
「うわ!なんだあれ!」
驚くのは当たり前だ。しかし、義瑠太が見るとあのビームのようなものは収まっていた。ではなぜ、烏龍が驚いたのか、という理由はすぐに解かった。空に、おどろおどろしいドラゴンがゆったりと飛んでいるからだ、と。
そのドラゴンは、骨だった。完全な骨のドラゴンならまだマシなのだが、[漢字]身体[/漢字][ふりがな]からだ[/ふりがな]の一部に腐敗したような、ー元々はドラゴンの身体の一部だったと思われるー赤黒い肉がついていた。
そのドラゴンはこのスタジアムを発見し、一声ゾッとするような声で鳴くと、急降下して観客を襲い始めた。観客たちはさらにパニックに陥る。
「エット!」
「レード!」
観客席にいた凰神と莉央奈は他の観客を守ろうと、それぞれの相棒に指示を出ら、烏龍たちのところにくる。烏龍はそこに加勢し、義瑠太は観客に避難指示を出した。そして、ほぼ全員が避難し終わった、と思ったところで、義瑠太は烏龍たちのところに加勢しに行く。そこは、異様な雰囲気だった。
「うわあ!」
その場にいる全員がパニックに陥った。飛んでいる2匹は辺りを警戒して見回す。数分もすると、揺れが多少収まった。義瑠太は烏龍のもとに近寄る。
「烏龍さん、この国は地震が起きないはずです。なんで揺れたのでしょう」
烏龍は真面目な顔をして言った。
「さっぱり分からない」
烏龍がさらに言葉を紡ごうとした時、さっきのよりもっと強い揺れが来た。
「わあ!」
まともに立っていられる状況ではない。義瑠太がふと顔を上げると、空に向かって、何かビームのようなものが出ているのを発見した。それは絶えず上に向かっていて、赤黒くて見るからに気味の悪いものだった。電気を帯びているのか、周りから電気が出ている。
「う、烏龍さん!あれ!」
義瑠太は揺れに翻弄されながら、指をさす。そうすると、また少し揺れが収まった。少し落ち着いたところで、烏龍は義瑠太の指がさす方を見た。
「うわ!なんだあれ!」
驚くのは当たり前だ。しかし、義瑠太が見るとあのビームのようなものは収まっていた。ではなぜ、烏龍が驚いたのか、という理由はすぐに解かった。空に、おどろおどろしいドラゴンがゆったりと飛んでいるからだ、と。
そのドラゴンは、骨だった。完全な骨のドラゴンならまだマシなのだが、[漢字]身体[/漢字][ふりがな]からだ[/ふりがな]の一部に腐敗したような、ー元々はドラゴンの身体の一部だったと思われるー赤黒い肉がついていた。
そのドラゴンはこのスタジアムを発見し、一声ゾッとするような声で鳴くと、急降下して観客を襲い始めた。観客たちはさらにパニックに陥る。
「エット!」
「レード!」
観客席にいた凰神と莉央奈は他の観客を守ろうと、それぞれの相棒に指示を出ら、烏龍たちのところにくる。烏龍はそこに加勢し、義瑠太は観客に避難指示を出した。そして、ほぼ全員が避難し終わった、と思ったところで、義瑠太は烏龍たちのところに加勢しに行く。そこは、異様な雰囲気だった。