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百鬼夜行

#21


「そうと決まったら、ひとまず寝ましょう」

義瑠太が提案する。これには、3人とも頷いてくれた。

「そうしよう」

烏龍はそういったあとに足元を見て、少し顔をしかめた。

「ただ…、これじゃあ寝られなさそうだな」

確かに、普通の洞窟なので石や砂などがあり、寝心地はお世辞にも良いとは言えない。すると、凰神が提案をした。

「じゃあ、エットを枕代わりにすれば良いんじゃないかなあ。こいつ、ふわふわしているし」

「良いんですか?」

エットを撫でていた莉央奈が聞く。

「ああ、もちろんさ」

これで、安心して寝ることが出来そうだ。だが義瑠太には、不安なことがある。

「見張り…つけません?万が一襲われた時のために」

「確かに、その通りだ。じゃあ、まず誰がやる?」

みんなの視線が烏龍に集まる。烏龍は一瞬キョトンとしたあと冗談だろう、と笑った。しかし、みんなは至って真面目な顔で烏龍を見ている。

「分かった、分かった、分かったよ。最初やるよ」

「わあ~、烏龍さんありがとう!」

烏龍は少しご機嫌斜めのようだ。ムスッとした顔のまま、クローを肩に乗せて見張りの位置について、ぼそっと言った。

「次、凰神。2時間後に起こす」

その素っ気なさに凰神は少し眉を上げた。だが、もうずいぶんと暗くなってきているので2人に寝るよ、と言ってさっさと寝てしまった。

3人の安らかな寝息が聞こえると烏龍は、はあーとため息をついた。体育座りをして背中を洞窟の壁に預ける。いつから、いつからあの人はこうなってしまったのだろう。初めてあった時はまだ町長、やっていなかったか。まだ下っ端、だったよなあ。もう一度ため息をついた。考えれば、考えるほど昔を懐かしく思い出す。ふと、空を見た。雲の間から顔をのぞかせる星たちが、ひっそりと輝いていた。

作者メッセージ

更新だいぶ遅れました。申し訳ございません。
何しろ、時間が無くて…。ホント、スイマセン

2025/06/11 19:13

景人 ID:≫ 04LvgTD4ssfS.
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