何かがおかしい世界について
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この世界は、何かがおかしい――
「はぁ…」深いため息をつく。「なんでだろうな…」高校生活中も、最近の悩みが消えることはない。俺はなぜか、中学に入った[漢字]瞬間[/漢字][ふりがな]しゅんかん[/ふりがな]から小学生の時の記憶が抜け落ちた。「俺の身に一体、何があったんだ…?」それは、中学2年生の時から思い始めた。ふと気づいたんだ。あれ、俺、小学生の時の記憶が、なくなっていないか?、と。それから、その記憶が何があって消えたのかを、今までずっと探し求めてきた。だが、答えは見つかることはなかった。そうして、そんな生活、4年目。そろそろ、もうどうでもいいんじゃないか、と思い始めてきた。本当に俺の小学生時代の記憶が、必要になることはないんじゃないか、と。「もう、この生活やめよっかな。」いつまでも悩んでいたって、何も変わらない。「それより勉強したほうがいいもんな。」そうやってしばらく椅子の上で考えていると、いきなりドアをたたく音がした。「こんな時間に誰ですか?」それは、小学生くらいの、小さな子供だった。「え?僕が俺に何か?」しばらくして、返事が返ってきた。「俺はな、[大文字]小学生の頃の、お前だ。[/大文字]」
「…⁇」言っている意味が、全く分からなかった。 続く
「…⁇」言っている意味が、全く分からなかった。 続く
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