朝になる。明るい日差しが窓から差し込み、部屋の隅々を照らす。みさきは目を覚まし、布団の中で少しだけ伸びをした。昨夜、浅羽悠真と会ったことが頭をよぎる。彼の爽やかな笑顔と、頭に巻いた黄色いハチマキ。その姿は、昨日の夜の楽しさを思い出させる。



「また、会いたいな…」



みさきは無意識に小声で呟いた。彼のことを考えると、心がドキドキする。昨日の夜、彼は仕事をサボりながらも、楽しませてくれた。彼との時間は、何よりも特別で、彼の隣にいるといつも安心する。



「でも、今日は仕事か…」



みさきはため息をつき、布団から出ると、朝食を作るためにキッチンへ向かった。食べ物は大好きだが、特にビールやお菓子、いちご飴が好きなことを思い出す。仕事終わりには、何か美味しいものを食べようと心に決めた。



#### 第二章



仕事が始まり、みさきは対ホロウ6課のオフィスに到着した。メンバーたちが集まる中、彼女もさっそく仕事に取りかかる。だが、気持ちはどこかそわそわしていた。悠真が来るのではないかと期待しながらも、彼が仕事を真面目にすることはまずないというのが彼女の知っている事実だった。



「みさき、また悠真のこと考えてるの？」



同僚のゆうりがからかうように言った。みさきは頬が赤くなり、すぐに否定した。



「な、何言ってるの！ただ、仕事のことで考えてただけよ！」



「ふーん、そうなんだ。」



ゆうりはニヤニヤしながら続けた。「でも、悠真が来たら仕事サボるんじゃない？」



みさきは心の中で少しだけ反発しながらも、彼のことを考えると自然と笑みがこぼれた。やっぱり、彼の存在は大きい。そんな時、オフィスの扉が開く音がした。



「おはようございます！」



悠真が元気に入ってきた。その瞬間、みさきの胸は高鳴り、思わず目を奪われた。黄色いハチマキが彼の特徴を際立たせている。彼は仕事は嫌いだと言うが、その無邪気な態度が逆にみさきを引きつける。



「今日は仕事する気満々だね？」



みさきが冗談交じりに言うと、悠真は笑って首を振った。



「いや、今日は休むつもり。みさきも一緒に遊びに行こうよ。」



その言葉に、みさきは一瞬顔を赤らめた。彼と二人きりで遊びに行くなんて、想像するだけでドキドキしてしまう。



「でも、仕事が…」と、彼女は言葉を続けるが、悠真はそれを遮った。



「仕事なんて後回しでいいじゃん。楽しいことを優先しようよ！」



その自信満々な態度が、みさきの心に響く。彼女はしばらく考え込み、やがて決断した。



「…いいよ、少しだけなら。」



#### 第三章



昼食を終えた後、みさきは悠真と一緒にオフィスを抜け出した。彼の言葉に従い、楽しいことを優先することにしたのだ。二人は隣の公園に向かい、青空の下でアイスクリームを食べることにした。



「これ、いちご味だよ。好きでしょ？」悠真がニコニコしながら言うと、みさきは頷いた。



「ありがとう、悠真。」



彼の隣に座ると、みさきは心が和むのを感じた。彼との関係は、少しずつ変わり始めている。彼のことを考える時間が増え、この瞬間が永遠に続いて欲しいと願うようになった。



「どうして、みさきはそんなに真面目なんだろうね。」



悠真が無邪気に聞いてきた。みさきは少し考えたが、すぐに笑顔を返した。



「真面目じゃないよ。今日は特別なんだから。」



悠真はその言葉に少し驚いた様子で、目を輝かせながらみさきを見つめた。



「特別…、うん、確かに特別だね。」



その瞬間、二人の距離が縮まったように感じた。みさきは悠真の目を見つめ、ドキドキする気持ちを抑えきれなかった。



#### 第四章



その日、二人の楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、ふと気づくと夕方が近づいていた。公園での遊びを終え、二人は再びオフィスに戻らなければならなかった。



「もう帰らなきゃなんて、嫌だなぁ。」と、悠真は不満を漏らした。



「でも、仕事があるし…」と、みさきも残念そうに言った。



「じゃあ、また明日遊びに行こうよ。約束だ。」悠真はまっすぐに彼女を見つめ、真剣な眼差しを向けてきた。



「うん、約束！」みさきは思わず頷いた。



その瞬間、彼女の心は温かくなり、明日が待ち遠しくなった。彼との約束が、みさきの心の支えになっていく。



#### 終わり次回はお出かけです！