ココアの味を知るのは。
#1
私が?
昨日の帰り道で、萌香にこんな話をされた。衝撃だった。
「ねえ、滴。知ってた?生馬が滴のこと好きだっていうの」
「あのハイスぺのイケメンが?ないない」
「でも、この前の修学旅行の恋バナで言ってたんだって。『俺は、本気で滴
のことが好きなんだよ…』って。うらやましすぎでしょー」
なんで?しかもよりによってあの生馬が…やだぁ…
夜十時半、私はずっと眠れず(眠らず)にツイッターを眺めていた。そして、
「何もかもが面倒くさい…でも、学校は行きたい」
そうツイッターにつぶやいた。、…そうかぁ、もうツイッターじゃないのか、Xか…と自分が流行の波に乗り遅れている事を今更自覚した。
「やばい‼もう八時じゃん…終わった」
学校の朝礼は八時十分。お腹すいた。でも、パンを加えて男子と出合い頭に恋の始まりなんて絶対やだ。死ぬほうがましだ。とりあえず朝食は抜きで全速力で走ろう。
午前八時五分、学校着。息切れが……ハァ、ハァ………
疲れている暇はない、急いで教室に行かないと。
「あ、滴じゃん、おはよー!遅かったね~。寝坊?」
「うん、寝坊した」
「滴が寝坊なんて珍しいね!いつも七時半に来てるじゃん」
「萌香、だって私、十一時ぐらいに寝たからね…」
「おっそ!もうちょっと寝なよ。でも、クマは見えないね」
よかった。そりゃあ毎日十時四十分就寝だもん。クマができるはずがない。
キーンコーンカーンコーン…
もう八時十分なのか。早すぎない?
「あれ、生馬校庭から戻ってこないね。いつも爆速で戻ってくるのに」
ガラガラ。
「あぶねー遅刻寸前だぜ!」
もう八時十五分だよ…
そして、数秒間だけ、生馬の視線が、少し照れた顔で私に向いていた。
私も視線を生馬のほうに向けようとしたが、なぜか怖くなってできなかった…
「ねえ、滴。知ってた?生馬が滴のこと好きだっていうの」
「あのハイスぺのイケメンが?ないない」
「でも、この前の修学旅行の恋バナで言ってたんだって。『俺は、本気で滴
のことが好きなんだよ…』って。うらやましすぎでしょー」
なんで?しかもよりによってあの生馬が…やだぁ…
夜十時半、私はずっと眠れず(眠らず)にツイッターを眺めていた。そして、
「何もかもが面倒くさい…でも、学校は行きたい」
そうツイッターにつぶやいた。、…そうかぁ、もうツイッターじゃないのか、Xか…と自分が流行の波に乗り遅れている事を今更自覚した。
「やばい‼もう八時じゃん…終わった」
学校の朝礼は八時十分。お腹すいた。でも、パンを加えて男子と出合い頭に恋の始まりなんて絶対やだ。死ぬほうがましだ。とりあえず朝食は抜きで全速力で走ろう。
午前八時五分、学校着。息切れが……ハァ、ハァ………
疲れている暇はない、急いで教室に行かないと。
「あ、滴じゃん、おはよー!遅かったね~。寝坊?」
「うん、寝坊した」
「滴が寝坊なんて珍しいね!いつも七時半に来てるじゃん」
「萌香、だって私、十一時ぐらいに寝たからね…」
「おっそ!もうちょっと寝なよ。でも、クマは見えないね」
よかった。そりゃあ毎日十時四十分就寝だもん。クマができるはずがない。
キーンコーンカーンコーン…
もう八時十分なのか。早すぎない?
「あれ、生馬校庭から戻ってこないね。いつも爆速で戻ってくるのに」
ガラガラ。
「あぶねー遅刻寸前だぜ!」
もう八時十五分だよ…
そして、数秒間だけ、生馬の視線が、少し照れた顔で私に向いていた。
私も視線を生馬のほうに向けようとしたが、なぜか怖くなってできなかった…
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