‐RAY‐ 『参加型 ‐ボス枠終了‐』
「__よく来たね。『トワイライト』の愚者共。」
(________は?)
何故この教祖様は、自分たちが『トワイライト』だとわかったのか?それでいて何故ここまで案内させたのか?告げられた言葉に呆然としていると、突如、端で頭を下げていた赤髪の信者達がこちらを向く。全員、生気がない目をしている。とはいえ、老人と女子供がほとんどだ。自分たちには成すすべがないはずだ。しかし、これは己の慢心だと知る。
___人間では絶対に出せない速度で彼らは飛びかかってきた。
速すぎる。目で攻撃を捉えるのがやっとだ。レイの二分の一ほどの背丈をした細身の少女の手が首元に迫る。手とはいうが顔色に比べ、腕の色が薄い。恐らく義手なのだろう。もちろん、義手は鉄製である。そんなものが首に当たったらどうなるか。
___死。 レイは死を覚悟した。遅くなる視界。 霞んでいく___
自分は死んでいいのか? このまま何もせずに血を降らし地獄に堕ちるのか?
___逆に自分は何のために生きているのだろうか___?
これが、俗に言う走馬灯か。全くもってどうでもいいことが頭をよぎる。
なんのために? 親父のため? 世界のため? 平和のため?
な ん だ ? な ん な ん だ__ ?
あぁ。 自分のためだ。全て自分のため。居心地が良い場所に居たいという強欲極まれない感情だ。
しかし、気づく。
自分は、仲間が好きだ。別に恋愛感情ではない。単純に好きだ。しかし、あんなに迷惑な奴らだと思っていたボス達も自分は愛している。いや、仲間を愛している自分を愛していると言ったほうが正しいだろうか。そんなことはどうでもいい。今、自分が死んだらどうなる? とりあえず、ここにいるモニカとミリョカは死ぬだろう。もともと二人は戦闘が得意ではない。別行動の三人も危ういだろう。デシジョンとフィルアも助かるかもしれない。
___もう少し、あいつらのために頑張ってやるか。
「…は?」
エルアの計画は完璧だった。『トワイライト』のボスを良い感じに呼び出せ、皆殺しに出来そうだ。しかし___しかしだ。地味な容姿をした男__レイだっけか?___が突然動いたと思ったら全ての攻撃をかわし、発砲。自分の人形は四肢が砕かれ、戦闘不能にされる。その方法には見覚えがあった。
(先代狙撃ボス、レイズ___っ!)
レイズ__『トワイライト』の狙撃ボスを長年勤めてきた青年だった。彼は、相手の攻撃を流れるように避け、カウンターに一撃食らわすという手法をとり、ここに立ち続けてきた__。どうやら、相手はこの技術を習得しているらしい。
(ふぅ…。なんとか、なったか…?)
咄嗟の判断で後方に飛び攻撃を避けた後、自慢の銃弾を食らわすことができた。___親父に教えてもらった技術を活かして。
(ありがとうな…親父……。修行は地獄だったが、役に立ったよ。)
彼の修行はとてつもなく厳しかったが、それが実を結んだ。今のレイはこれまでにないほど力に満ちている。
教祖___いや、敵は腹立たしげに睨んできた。彼としては嬉しくないことだったのだろう。
「もう良いよ……。___殺っちゃって……っ!」
彼が吐き捨てるように叫ぶと、一番近くに立っていたベールを被った者が動き出す。教祖に言われるまで、目の前の血の海を見ても何も反応を示さなかった。しかし、打って変わってとてつもない速さだ___!
しかし、レイも負けては居られない。
彼の重く素早い一撃を紙一重で避け、拳銃を撃つ。
相手は、バックステップで回避するが、反動でベールが取れる___。
「……………………………………え?」
その顔。その髪。その背格好。
よく知った知人___仲間だ。
何故___?
[太字]漆黒のベールから出てきたのは、フィルアだった。[/太字]
[太字][明朝体]the doll dances[/明朝体][/太字]
(________は?)
何故この教祖様は、自分たちが『トワイライト』だとわかったのか?それでいて何故ここまで案内させたのか?告げられた言葉に呆然としていると、突如、端で頭を下げていた赤髪の信者達がこちらを向く。全員、生気がない目をしている。とはいえ、老人と女子供がほとんどだ。自分たちには成すすべがないはずだ。しかし、これは己の慢心だと知る。
___人間では絶対に出せない速度で彼らは飛びかかってきた。
速すぎる。目で攻撃を捉えるのがやっとだ。レイの二分の一ほどの背丈をした細身の少女の手が首元に迫る。手とはいうが顔色に比べ、腕の色が薄い。恐らく義手なのだろう。もちろん、義手は鉄製である。そんなものが首に当たったらどうなるか。
___死。 レイは死を覚悟した。遅くなる視界。 霞んでいく___
自分は死んでいいのか? このまま何もせずに血を降らし地獄に堕ちるのか?
___逆に自分は何のために生きているのだろうか___?
これが、俗に言う走馬灯か。全くもってどうでもいいことが頭をよぎる。
なんのために? 親父のため? 世界のため? 平和のため?
な ん だ ? な ん な ん だ__ ?
あぁ。 自分のためだ。全て自分のため。居心地が良い場所に居たいという強欲極まれない感情だ。
しかし、気づく。
自分は、仲間が好きだ。別に恋愛感情ではない。単純に好きだ。しかし、あんなに迷惑な奴らだと思っていたボス達も自分は愛している。いや、仲間を愛している自分を愛していると言ったほうが正しいだろうか。そんなことはどうでもいい。今、自分が死んだらどうなる? とりあえず、ここにいるモニカとミリョカは死ぬだろう。もともと二人は戦闘が得意ではない。別行動の三人も危ういだろう。デシジョンとフィルアも助かるかもしれない。
___もう少し、あいつらのために頑張ってやるか。
「…は?」
エルアの計画は完璧だった。『トワイライト』のボスを良い感じに呼び出せ、皆殺しに出来そうだ。しかし___しかしだ。地味な容姿をした男__レイだっけか?___が突然動いたと思ったら全ての攻撃をかわし、発砲。自分の人形は四肢が砕かれ、戦闘不能にされる。その方法には見覚えがあった。
(先代狙撃ボス、レイズ___っ!)
レイズ__『トワイライト』の狙撃ボスを長年勤めてきた青年だった。彼は、相手の攻撃を流れるように避け、カウンターに一撃食らわすという手法をとり、ここに立ち続けてきた__。どうやら、相手はこの技術を習得しているらしい。
(ふぅ…。なんとか、なったか…?)
咄嗟の判断で後方に飛び攻撃を避けた後、自慢の銃弾を食らわすことができた。___親父に教えてもらった技術を活かして。
(ありがとうな…親父……。修行は地獄だったが、役に立ったよ。)
彼の修行はとてつもなく厳しかったが、それが実を結んだ。今のレイはこれまでにないほど力に満ちている。
教祖___いや、敵は腹立たしげに睨んできた。彼としては嬉しくないことだったのだろう。
「もう良いよ……。___殺っちゃって……っ!」
彼が吐き捨てるように叫ぶと、一番近くに立っていたベールを被った者が動き出す。教祖に言われるまで、目の前の血の海を見ても何も反応を示さなかった。しかし、打って変わってとてつもない速さだ___!
しかし、レイも負けては居られない。
彼の重く素早い一撃を紙一重で避け、拳銃を撃つ。
相手は、バックステップで回避するが、反動でベールが取れる___。
「……………………………………え?」
その顔。その髪。その背格好。
よく知った知人___仲間だ。
何故___?
[太字]漆黒のベールから出てきたのは、フィルアだった。[/太字]
[太字][明朝体]the doll dances[/明朝体][/太字]
このボタンは廃止予定です