‐RAY‐ 『参加型 ‐ボス枠終了‐』
レイ達は、フィルアの説明を聞いた。
「今回の依頼は、トラネ合衆国に行き、とある宗教団体について探ることが目的です。宗教団体__『ドール・ダンス』では、強大な権力を持った教祖が居るそうで、信者はまるで洗脳されているかのように狂信していると、現地の情報屋から伝えられました。あまりにも、その様子が異常ということで、『トワイライト』が動くことが決定しました。翌日には出発予定です。」
翌日かよ。もうちょいゆっくりしても良いんじゃね?__とレイは顔を顰めた。
「とはいえ、情報屋曰く、信者は老人や若い女性、子供がほとんどだそうです。それもまた不気味ですが…。それに、この国の企業さんが大金を払って頼み込んできていますので、これが達成したら、豪遊できますよ。」
「良いやん!良いやん!!!悪を倒して、金もらえる!最高やぁぁ!!!」
マリアが調子良く笑う。他メンバーを一応似たようなことを考えていたようで、誰も咎めなかった。レイも含めて。
「合衆国か〜。ハンバーガーが美味しいんでしょ!皆で食べようよ〜!」
モニカが幼子のように夢を語る。決して悪くはない案だった。
「それじゃぁ、Let's 合衆国!行ってみようぜ〜!!!」
最後、ルーザがまとめ、各々、荷物を持ち、旅立った。
その頃、合衆国の高級ホテルの一室で__
「ふん。妾を働かせるなど、著しい緊急事態と見た。ほれ、茶を寄越せ。」
「君は一体何様?試しに全身の皮を剥いで、塩水に漬けて良い?」
二人の男女が夜景を眺めながら、密談をしていた。
「冗談じゃぁ。全く、最近の若い子は怖いのぉ。」
「僕と君は同年代でしょ?」
一人は、古風な女性だった。古風と言っても、別にヨボヨボな老人な訳では全く無い。どちらかというと、二十歳そこそこのフレッシュな若者だった。しかし、抜けるような白髪に、低めな身長、古い口調も相まって、化石のような雰囲気である。
もう一人はインテリ系の男性だった。翡翠色の髪を長く伸ばし、サラリと肩にかかっている。おしゃれを意識した髪型というよりも、『気づいたらこんなになってました』という感じである。人生で一度も日を浴びたことがないのではと思ってしまう白い頬に架かる黒縁メガネが顔の印象を大きく左右していた。
「時に、コヨミ。人が一番『生きる』を実感する時っていつだと思う?」
「ん〜?愚問だな。そんなの決まっているだろう」
コヨミ__古風な女性がドヤ顔を作りながら、きっぱりと言う。
「__人を騙した瞬間じゃ。」
「__死にかけた時だよ」
同時に言った。お互い、沈黙する。
「…人が死にかけた時、どれだけ死にたいと思っていた人でも動物としても本能として、この命を終わらせないように足掻くんだ。それが生き物として『生きる』ってことじゃない?」
「いやいやエルア殿、何を言う?同種族同士で殺し合い、騙し合うなど高度で馬鹿なことをしているのは人間だけの能力じゃ。これがまさに人としての『生きる』ではないか?」
罵り合いをしていると、扉が開き、一人の滑稽な道化師が入ってきた。
「どうもォ〜!順調でス?」
「もちろん。蛆虫人形共__間違えた、信者たちは着々と集まってきているよ。」
「ふん!妾を舐めるでない!!!」
二人が自慢げに伝えると道化師は品のない笑みを浮かべる。
「__楽しく殺っちゃってきてくださいネ゙ェェェ…!」
道化師の言葉に、二人は揃って頷き、笑う。
[太字]「「言われるまでもなく」」[/太字]
「今回の依頼は、トラネ合衆国に行き、とある宗教団体について探ることが目的です。宗教団体__『ドール・ダンス』では、強大な権力を持った教祖が居るそうで、信者はまるで洗脳されているかのように狂信していると、現地の情報屋から伝えられました。あまりにも、その様子が異常ということで、『トワイライト』が動くことが決定しました。翌日には出発予定です。」
翌日かよ。もうちょいゆっくりしても良いんじゃね?__とレイは顔を顰めた。
「とはいえ、情報屋曰く、信者は老人や若い女性、子供がほとんどだそうです。それもまた不気味ですが…。それに、この国の企業さんが大金を払って頼み込んできていますので、これが達成したら、豪遊できますよ。」
「良いやん!良いやん!!!悪を倒して、金もらえる!最高やぁぁ!!!」
マリアが調子良く笑う。他メンバーを一応似たようなことを考えていたようで、誰も咎めなかった。レイも含めて。
「合衆国か〜。ハンバーガーが美味しいんでしょ!皆で食べようよ〜!」
モニカが幼子のように夢を語る。決して悪くはない案だった。
「それじゃぁ、Let's 合衆国!行ってみようぜ〜!!!」
最後、ルーザがまとめ、各々、荷物を持ち、旅立った。
その頃、合衆国の高級ホテルの一室で__
「ふん。妾を働かせるなど、著しい緊急事態と見た。ほれ、茶を寄越せ。」
「君は一体何様?試しに全身の皮を剥いで、塩水に漬けて良い?」
二人の男女が夜景を眺めながら、密談をしていた。
「冗談じゃぁ。全く、最近の若い子は怖いのぉ。」
「僕と君は同年代でしょ?」
一人は、古風な女性だった。古風と言っても、別にヨボヨボな老人な訳では全く無い。どちらかというと、二十歳そこそこのフレッシュな若者だった。しかし、抜けるような白髪に、低めな身長、古い口調も相まって、化石のような雰囲気である。
もう一人はインテリ系の男性だった。翡翠色の髪を長く伸ばし、サラリと肩にかかっている。おしゃれを意識した髪型というよりも、『気づいたらこんなになってました』という感じである。人生で一度も日を浴びたことがないのではと思ってしまう白い頬に架かる黒縁メガネが顔の印象を大きく左右していた。
「時に、コヨミ。人が一番『生きる』を実感する時っていつだと思う?」
「ん〜?愚問だな。そんなの決まっているだろう」
コヨミ__古風な女性がドヤ顔を作りながら、きっぱりと言う。
「__人を騙した瞬間じゃ。」
「__死にかけた時だよ」
同時に言った。お互い、沈黙する。
「…人が死にかけた時、どれだけ死にたいと思っていた人でも動物としても本能として、この命を終わらせないように足掻くんだ。それが生き物として『生きる』ってことじゃない?」
「いやいやエルア殿、何を言う?同種族同士で殺し合い、騙し合うなど高度で馬鹿なことをしているのは人間だけの能力じゃ。これがまさに人としての『生きる』ではないか?」
罵り合いをしていると、扉が開き、一人の滑稽な道化師が入ってきた。
「どうもォ〜!順調でス?」
「もちろん。蛆虫人形共__間違えた、信者たちは着々と集まってきているよ。」
「ふん!妾を舐めるでない!!!」
二人が自慢げに伝えると道化師は品のない笑みを浮かべる。
「__楽しく殺っちゃってきてくださいネ゙ェェェ…!」
道化師の言葉に、二人は揃って頷き、笑う。
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