‐RAY‐ 『参加型 ‐ボス枠終了‐』
その時、声を挟む者がいた__。
「____二人共、ちょっと良いかしら?」
ミリョカである。ミリョカは睨み合っていた二人に笑いかけた。
「私はルーザーに賛成よ。」
予想外の言葉である。これじゃあまるで__ムギを糺弾しているようだ。
「__っ! なんですか?貴方も私を、ルールを批判するんですか?」
ムギが憎々しげに反発する。苦しそうに息を吐きながら睨んだ。
「そうやって私を敵に回してっ…ルールを……約束を破るんですかっ!?」
普段のムギでは考えられないほどに、声量があがり、まるで悲鳴のようだった。
「___ムギちゃん。私はムギちゃんを敵には回さないわ。」
対するミリョカは落ち着いていた。彼女のよく通る美しい声音が部屋に充満した。更にミリョカは続ける
「ムギちゃんも。ルールも。否定しないわ。でも、今回はルールを破る事の方が良いの。ここにいない可愛いこちゃん達のことも想ってね。」
まるで教徒に教えを説く聖女のような、我が子を愛でる母親のような口調だった。
「賭け事に巻きこまれた人は壊れちゃうわ。それにギャンブルが流行ると相対して違法薬物の売買も増える。」
ミリョカは真っ直ぐとムギの瞳を眼で捕らえた。
「___それに、巻き込まれた人達にも[太字]家族[/太字]がいるの。」
ムギは息を呑み、瞳孔が開く。
「家族は困るでしょうね。いえ、困るなんて言葉じゃ表せないくらい壊れちゃうこともあるわ。父親だって母親だって娘だって息子だって関わってしまったら家庭の絆は崩壊する。」
ミリョカはムギの手を握り女神のように微笑む。
「___それを防ぐのが私達の仕事よ。」
「…………っ!」
ムギは何か言おうとしたようだが、何も言わず、ただ小屋についている窓から街を眺めた。
街には多くの人が行き交っていた。飲食店では小籠包の試食を進め、家族連れが頬張って感想を述べている。恋人たちが手を繋いで、笑っている。サラリーマンが主婦が子供が老人が学生が観光客が人達が幸せそうに歩いていた。
約五分ほど静寂が続いた。
「___しょうがありません。今回は認めてやりましょう。」
ムギが顔を向けず、窓を見たまま述べた。ルーザーはガッツポーズをし、ミリョカはしてやったりと頬を緩めた。モニカは楽しそうに体を揺らす。
こうして、四人は他四人に連絡せず、任務に挑むことになったのだった。
会議がお開きになり、部屋にはミリョカとルーザーが残った。
「いやー、ムギがあーんなキレるとは思ってなかったぜ〜。補助ありがとな!」
「ムギちゃんはルールに厳しいもの。次からは気をつけて頂戴ね?」
二人は言葉を掛け合う。ルーザーは先程の会議で気になった事があった。
「にしても、よくムギを落ち着かせたな!流石我らが誘惑ボスだぜ〜!」
そのことに関してだ。あそこまで、取り乱したムギを静めるなんて、常人では一切出来ないだろう。ましては、要求を飲ませるなど。ルーザーは無理と考え、口を挟まなかった。
ルーザーの褒め言葉に対し、ミリョカは嬉しそう麗しくに笑う。
「実は私、少しだけど相手の感情を操れるのよ。あのまま会議が続いていたら、可愛こちゃん同士大喧嘩しそうだったから、使わせてもらったわ。」
簡単に言ってのけるが、とんでもない能力だった。
流石だな!と再度褒めるとミリョカはやや照れながら、肩を竦めた。
「それにしてもこれからどうするの?裏カジノでも潰すのかしら?」
「いいやー。もっといい作戦が俺にも思いついてんだぜー!デシジョンほどでは無いけどな!まぁ、とりあえず__」
ルーザーは笑った。
「__ギャンブルしようぜ。」
「____二人共、ちょっと良いかしら?」
ミリョカである。ミリョカは睨み合っていた二人に笑いかけた。
「私はルーザーに賛成よ。」
予想外の言葉である。これじゃあまるで__ムギを糺弾しているようだ。
「__っ! なんですか?貴方も私を、ルールを批判するんですか?」
ムギが憎々しげに反発する。苦しそうに息を吐きながら睨んだ。
「そうやって私を敵に回してっ…ルールを……約束を破るんですかっ!?」
普段のムギでは考えられないほどに、声量があがり、まるで悲鳴のようだった。
「___ムギちゃん。私はムギちゃんを敵には回さないわ。」
対するミリョカは落ち着いていた。彼女のよく通る美しい声音が部屋に充満した。更にミリョカは続ける
「ムギちゃんも。ルールも。否定しないわ。でも、今回はルールを破る事の方が良いの。ここにいない可愛いこちゃん達のことも想ってね。」
まるで教徒に教えを説く聖女のような、我が子を愛でる母親のような口調だった。
「賭け事に巻きこまれた人は壊れちゃうわ。それにギャンブルが流行ると相対して違法薬物の売買も増える。」
ミリョカは真っ直ぐとムギの瞳を眼で捕らえた。
「___それに、巻き込まれた人達にも[太字]家族[/太字]がいるの。」
ムギは息を呑み、瞳孔が開く。
「家族は困るでしょうね。いえ、困るなんて言葉じゃ表せないくらい壊れちゃうこともあるわ。父親だって母親だって娘だって息子だって関わってしまったら家庭の絆は崩壊する。」
ミリョカはムギの手を握り女神のように微笑む。
「___それを防ぐのが私達の仕事よ。」
「…………っ!」
ムギは何か言おうとしたようだが、何も言わず、ただ小屋についている窓から街を眺めた。
街には多くの人が行き交っていた。飲食店では小籠包の試食を進め、家族連れが頬張って感想を述べている。恋人たちが手を繋いで、笑っている。サラリーマンが主婦が子供が老人が学生が観光客が人達が幸せそうに歩いていた。
約五分ほど静寂が続いた。
「___しょうがありません。今回は認めてやりましょう。」
ムギが顔を向けず、窓を見たまま述べた。ルーザーはガッツポーズをし、ミリョカはしてやったりと頬を緩めた。モニカは楽しそうに体を揺らす。
こうして、四人は他四人に連絡せず、任務に挑むことになったのだった。
会議がお開きになり、部屋にはミリョカとルーザーが残った。
「いやー、ムギがあーんなキレるとは思ってなかったぜ〜。補助ありがとな!」
「ムギちゃんはルールに厳しいもの。次からは気をつけて頂戴ね?」
二人は言葉を掛け合う。ルーザーは先程の会議で気になった事があった。
「にしても、よくムギを落ち着かせたな!流石我らが誘惑ボスだぜ〜!」
そのことに関してだ。あそこまで、取り乱したムギを静めるなんて、常人では一切出来ないだろう。ましては、要求を飲ませるなど。ルーザーは無理と考え、口を挟まなかった。
ルーザーの褒め言葉に対し、ミリョカは嬉しそう麗しくに笑う。
「実は私、少しだけど相手の感情を操れるのよ。あのまま会議が続いていたら、可愛こちゃん同士大喧嘩しそうだったから、使わせてもらったわ。」
簡単に言ってのけるが、とんでもない能力だった。
流石だな!と再度褒めるとミリョカはやや照れながら、肩を竦めた。
「それにしてもこれからどうするの?裏カジノでも潰すのかしら?」
「いいやー。もっといい作戦が俺にも思いついてんだぜー!デシジョンほどでは無いけどな!まぁ、とりあえず__」
ルーザーは笑った。
「__ギャンブルしようぜ。」
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