‐RAY‐ 『参加型 ‐ボス枠終了‐』
デシジョンを無理やり、部屋に押し込み、ベットに寝かせる。
なお、まだ、四轍しかしていない、全然大丈夫、と抵抗してきたが、力ではレイのほうが上である。毛布を頭からかけるとすぐにデシジョンは眠りについた。
(全く、参謀だから頭はまともかと思ったが、かなり狂ってんな………)
流石のレイも徹夜をすると頭がぼーっとするし、上手く動けなくなる。
それを四日。とにかく、正気の沙汰ではない。あの濃い隈は不健康の証か。
(デシジョンも寝たところで、別の場所に向かうか。)
この不健康のせいで、中断されたものの、この階を見て回ろうというのがもともとの考えだっだ。
デシジョンの部屋から出て、左に曲がったところのこの階の中で一番大きな扉の前に立つ。扉もこれまた、煌びやかで美しい。木材で出来ているようだが、塗装で真っ黒に塗られている。アンチティークなドアハンドルがよく目立つ。
地図いわく、食堂らしい。
レイは、ドアハンドルを握り、ゆっくりと重い扉を開けた。
食堂は、予想通り、馬鹿みたいに縦幅も横幅も広く、馬鹿みたいに天井が高かった。会議室にもあった、流しテーブルとか、リフェクトリーテーブルとかそんな名前がついているものが数個並べられており、純白のテーブルクロスが敷いてある。
____そこには、二人の人物がいた。
ふたりとも先程の会議にいた。デシジョンと同じ、他ボスである。どちらもレイよりか幼い容姿をしていた。
そのうち一人がレイに駆け寄ってくる。
「ねぇ!君、確か新しいボスだよね〜!」
さっきの会議でいち早く拍手をしてくれた人だった。
そのまま彼女はにっこりと笑い、
「私はモニカだよ!拷問のボス!これから、よろしくね!」
と、元気に手を差し出した。
(拷問のボス……。こんな可愛い娘が……。)
レイが思ってしまうのも納得である。それほどまでにモニカは可愛らしかった。肩ほどまでの黒髪に、かなり低めな身長。笑う顔には愛嬌があり、この最凶と呼ばれる『トワイライト』に似つかわしくないほどに無邪気だった。ましては拷問のボスなど、もってのほかだ。
本当に可愛らしく、普通な少女だった。____あることを除いて。
「………なんだ、その耳と機械は?」
そう、彼女の頭には獣耳があり、背中には巨大な機械がついてあるのであったのだった。こんなにも可愛らしいモニカだったが、耳と機械があることで不気味さを醸し出している。
「んにゃ?これねー、私が作ったんだ。凄いでしょ!」
作った、と壊れたロボったのようにレイは復唱してしまう。
「自分の体をイジったら、機械にしたら、どうなるかなーって。気になって作ったんだ! ___結果、私は機械になれたよ!」
言われたことに、おもわず愕然とする。どうやら自分自身の体を機械に変えたらしい。その常識外れな思考回路にレイは恐怖をおぼえた。
(……っ! これが、拷問のボスか。)
息を呑んでいると、もう一人の方が話しかけてきた。
「こら、モニカさん。レイさんを困らせないでください。一気に情報を言い過ぎですよ。」
口調は落ち着いているが、おそらくモニカよりも年下だろう。
「俺は、フィルア・アーバードです。ファルアと読んでください。近距離ボスです。よろしくお願いします。」
そのまま丁寧に頭を下げられ、レイは動揺してしまった。
モニカもモニカだが、フィルアもフィルアである。
赤髪を長く伸ばし、髪を一つにまとめている。髪と同じ色をした瞳は大きいものの光はない。マリンキャップなど名前がつけられている黒色の帽子を被っている。なんとも大人びた少年だった。
「____これからよろしくな。」
なんとか呆然としたレイが発した言葉に、モニカは天使のような笑みを浮かべ、フィルアはこくんと頷く。
拷問のボス____モニカ 近距離のボス____フィルア
それは、常識外れな幼い二人だった。
なお、まだ、四轍しかしていない、全然大丈夫、と抵抗してきたが、力ではレイのほうが上である。毛布を頭からかけるとすぐにデシジョンは眠りについた。
(全く、参謀だから頭はまともかと思ったが、かなり狂ってんな………)
流石のレイも徹夜をすると頭がぼーっとするし、上手く動けなくなる。
それを四日。とにかく、正気の沙汰ではない。あの濃い隈は不健康の証か。
(デシジョンも寝たところで、別の場所に向かうか。)
この不健康のせいで、中断されたものの、この階を見て回ろうというのがもともとの考えだっだ。
デシジョンの部屋から出て、左に曲がったところのこの階の中で一番大きな扉の前に立つ。扉もこれまた、煌びやかで美しい。木材で出来ているようだが、塗装で真っ黒に塗られている。アンチティークなドアハンドルがよく目立つ。
地図いわく、食堂らしい。
レイは、ドアハンドルを握り、ゆっくりと重い扉を開けた。
食堂は、予想通り、馬鹿みたいに縦幅も横幅も広く、馬鹿みたいに天井が高かった。会議室にもあった、流しテーブルとか、リフェクトリーテーブルとかそんな名前がついているものが数個並べられており、純白のテーブルクロスが敷いてある。
____そこには、二人の人物がいた。
ふたりとも先程の会議にいた。デシジョンと同じ、他ボスである。どちらもレイよりか幼い容姿をしていた。
そのうち一人がレイに駆け寄ってくる。
「ねぇ!君、確か新しいボスだよね〜!」
さっきの会議でいち早く拍手をしてくれた人だった。
そのまま彼女はにっこりと笑い、
「私はモニカだよ!拷問のボス!これから、よろしくね!」
と、元気に手を差し出した。
(拷問のボス……。こんな可愛い娘が……。)
レイが思ってしまうのも納得である。それほどまでにモニカは可愛らしかった。肩ほどまでの黒髪に、かなり低めな身長。笑う顔には愛嬌があり、この最凶と呼ばれる『トワイライト』に似つかわしくないほどに無邪気だった。ましては拷問のボスなど、もってのほかだ。
本当に可愛らしく、普通な少女だった。____あることを除いて。
「………なんだ、その耳と機械は?」
そう、彼女の頭には獣耳があり、背中には巨大な機械がついてあるのであったのだった。こんなにも可愛らしいモニカだったが、耳と機械があることで不気味さを醸し出している。
「んにゃ?これねー、私が作ったんだ。凄いでしょ!」
作った、と壊れたロボったのようにレイは復唱してしまう。
「自分の体をイジったら、機械にしたら、どうなるかなーって。気になって作ったんだ! ___結果、私は機械になれたよ!」
言われたことに、おもわず愕然とする。どうやら自分自身の体を機械に変えたらしい。その常識外れな思考回路にレイは恐怖をおぼえた。
(……っ! これが、拷問のボスか。)
息を呑んでいると、もう一人の方が話しかけてきた。
「こら、モニカさん。レイさんを困らせないでください。一気に情報を言い過ぎですよ。」
口調は落ち着いているが、おそらくモニカよりも年下だろう。
「俺は、フィルア・アーバードです。ファルアと読んでください。近距離ボスです。よろしくお願いします。」
そのまま丁寧に頭を下げられ、レイは動揺してしまった。
モニカもモニカだが、フィルアもフィルアである。
赤髪を長く伸ばし、髪を一つにまとめている。髪と同じ色をした瞳は大きいものの光はない。マリンキャップなど名前がつけられている黒色の帽子を被っている。なんとも大人びた少年だった。
「____これからよろしくな。」
なんとか呆然としたレイが発した言葉に、モニカは天使のような笑みを浮かべ、フィルアはこくんと頷く。
拷問のボス____モニカ 近距離のボス____フィルア
それは、常識外れな幼い二人だった。
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