●●　ん...眩し...
空には眩しく光る太陽。不器用な事を責めるかのように私をジリジリと
照りつける。
その周りには高く青く澄んだ空。雲一つ無い、晴天だ。雨や、曇の日より、
こういう天気の日のほうがよっぽど気分が沈む。私には眩しすぎるから。
私とは違いすぎるから。そうすると決まって聞こえる元気の良い幼稚園生の声。
幼稚園生A　おそーい！
幼稚園生B　まてよ〜っ！
幼稚園生C　あついぃ〜
A親　まぁまぁ。元気なこと
B親　本当に。私達は暑くてかないませんね
C親　この季節、日傘がなければ生きていけませんもの
私にも暑がるほどの、笑うほどの余裕と、談笑できるような友達が居ればなぁ...
などと思いながら幼稚園生の追いかけっこの邪魔にならないように
私は道路の端へと寄った。
たったったと、元気の良い複数の足音が隣を駆け抜けてゆく。
それに続いて今度は静かでローテンポな足音が隣を過ぎてゆく。
[太字]まるで、私なんか気にしていないように。[/太字]



コツン、コツンと、足元の石を蹴って、登校する。
いつの間にか、道路の灰色のコンクリートは、色鮮やかなタイルになっていた。



[大文字][太字]学園についたんだ。[/太字][/大文字]