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#31


紛心物

あの日心を失った。どこに置いてきたかも忘れて。
何も写さない瞳をキョロキョロと動かして。
ああ、まるでいきた化石じゃないか。
生きているかさえも怪しくなってさ。
窓から見える打ち上げ花火は鼓膜を揺らす。
視界に入るもの全てがまるで静止画のように思えた。
この世界は裏を返せば白黒なんだと思うようになった。
いったいどんな思考回路だよ。
鳴り響く轟音の中、ひとり静けさに身を包む。
色彩に溢れた夜に色を持たない少女がいた。
置いてきた心は紛心物と名をつけよう。
暗闇に紛れてしまったから。
花火と共に散りばめられてはいないかとでも問うように
どこまで暗いその瞳を動かす少女がいた。
電車の紛失物にでもなっていたらいいのになとでも問うように
足を不自然に動かす君がいた。
いろんな色の浴衣の合間を縫って、走り出した少女の目には初めて光が宿った。
最後に笑ったのはいつだっけ。
走って、走って、走って、走って、走って、走った!
どこまでも。この世で1番綺麗な笑顔を浮かべながら。
いきた化石と呼ばれた君は最後の花火と共に散りゆく。
さようなら。
これは君の物語り。

作者メッセージ

こういうの書きたかったんだー。イエイ

2025/07/22 09:32

シアナ ID:≫ 215cRXOQRrtfU
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