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紛心物
あの日心を失った。どこに置いてきたかも忘れて。
何も写さない瞳をキョロキョロと動かして。
ああ、まるでいきた化石じゃないか。
生きているかさえも怪しくなってさ。
窓から見える打ち上げ花火は鼓膜を揺らす。
視界に入るもの全てがまるで静止画のように思えた。
この世界は裏を返せば白黒なんだと思うようになった。
いったいどんな思考回路だよ。
鳴り響く轟音の中、ひとり静けさに身を包む。
色彩に溢れた夜に色を持たない少女がいた。
置いてきた心は紛心物と名をつけよう。
暗闇に紛れてしまったから。
花火と共に散りばめられてはいないかとでも問うように
どこまで暗いその瞳を動かす少女がいた。
電車の紛失物にでもなっていたらいいのになとでも問うように
足を不自然に動かす君がいた。
いろんな色の浴衣の合間を縫って、走り出した少女の目には初めて光が宿った。
最後に笑ったのはいつだっけ。
走って、走って、走って、走って、走って、走った!
どこまでも。この世で1番綺麗な笑顔を浮かべながら。
いきた化石と呼ばれた君は最後の花火と共に散りゆく。
さようなら。
これは君の物語り。
あの日心を失った。どこに置いてきたかも忘れて。
何も写さない瞳をキョロキョロと動かして。
ああ、まるでいきた化石じゃないか。
生きているかさえも怪しくなってさ。
窓から見える打ち上げ花火は鼓膜を揺らす。
視界に入るもの全てがまるで静止画のように思えた。
この世界は裏を返せば白黒なんだと思うようになった。
いったいどんな思考回路だよ。
鳴り響く轟音の中、ひとり静けさに身を包む。
色彩に溢れた夜に色を持たない少女がいた。
置いてきた心は紛心物と名をつけよう。
暗闇に紛れてしまったから。
花火と共に散りばめられてはいないかとでも問うように
どこまで暗いその瞳を動かす少女がいた。
電車の紛失物にでもなっていたらいいのになとでも問うように
足を不自然に動かす君がいた。
いろんな色の浴衣の合間を縫って、走り出した少女の目には初めて光が宿った。
最後に笑ったのはいつだっけ。
走って、走って、走って、走って、走って、走った!
どこまでも。この世で1番綺麗な笑顔を浮かべながら。
いきた化石と呼ばれた君は最後の花火と共に散りゆく。
さようなら。
これは君の物語り。