Flower
碧「おはy……リツ、なんで[漢字]叶芽と佐都[/漢字][ふりがな]こいつら[/ふりがな]が居んの?」
律「なんか今日からよろしく〜ってここに入ってきて……」
碧「えぇ………まぁ…いいけど……」
叶芽「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
佐都「っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
碧「うっさい(((」
律「うるさいから追い出すぞボケ」
叶芽「スンッ……」
佐都「シャットアーウト」
幸せそうでいいなぁ。
みんな、笑ってる。
碧「……ねぇ、来たのはいいけど仕事して?」
叶芽「作業嫌い……」
佐都「ほーらやるぞ叶芽〜」
今日の夢はただの夢だよね?
……なんか、凄かったなぁ。
律「はいこれパソコンと本ね」
叶芽「イヤァァァァァァァァァァ」
佐都「ありがとー」
そういえば、魔者ができるのは憎悪とかから来るんだっけ。
なんでその気持ちがあるのかなぁ。
そういう奴って、[太字]消費期限の切れたゴミ[/太字]みたい。
―――消費期限の切れたゴミ……かぁ…
自分で思ったのに、その言葉を自分に照らし合わせてしまう。
…でも皆そうなのかな。
浮かない顔で満員電車に乗って、帰るのは終電。
本当に、ゴミみたいだな。
だからこそ自分にもそのライトは当たる。
自分が当たるか当たらないかは自分しか分からないから。
いつだっけな。
ゴミになったの。
[水平線]
「はーい今日はここまで、ノート書いたら明日までに提出な」
神楽…だっけな。
神楽先生が黒板に背を向け、教卓の上で何かをガサガサと漁る。
「[漢字]神T[/漢字][ふりがな]かぐてぃー[/ふりがな]、それって予習プリントです……?」
アリーナ席の女子が恐る恐るガサガサしている物について答えた。
音からして多分プリントだろうな。
神楽「来週は期末テストだからな、サボるなよー」
神楽先生がそう言った途端、クラスの四方八方から不満そうな声が聞こえた。
神楽「赤点取ってもしらんぞ」
神楽先生の追い打ちに言葉を詰まらせる生徒。
俺はシャーペンをクルクル回しながら聞いていた。
「ありがとーございましたー」
ようやっと学校が終わった。
地獄のような学校が。
「かぐてぃー、ここどうやんの?」
神楽「今日やっただろそこ……ここはな……おい、なんで変なとこに√書いてんだ」
生徒と神楽先生のやり取りが耳に入ってくる。
俺も勉強しないと……
鞄の中をガサゴソと漁る。
出てきたのは歴史。
これじゃないんだよなと少し溜め息を[漢字]吐[/漢字][ふりがな]つ[/ふりがな]きつつ、奥へ奥へと手を伸ばす。
碧「[漢字]あ、あった……[/漢字][ふりがな][/ふりがな]」
ようやっと数学が出てきて、少し予習しようと時計を見た。
碧「やべ、もう5時50分……」
[太字]家に帰りたくない[/太字]気持ちを抑えつつ、ようやく出した教科書を適当に鞄に放り込む。
碧「せっかく出したのにな……」
重い足取りで下駄箱へ向かう。
碧「あ……神楽先生」
俺がふと後ろを振り返ったら、鞄を持って廊下を歩く神楽先生が目に入った。
何を思ったのか、俺は神楽先生に声を掛けた。
助けを呼ぼうとした?
神楽「お、碧か。どうだ?勉強は大丈夫か?」
神楽「……ま、お前みたいなやつは大丈夫だと思うけどな。」
神楽「別にこれはプレッシャーじゃないぞ?」
碧「…分かってます。さよーなら。」
神楽「さようなら。注意して帰れよ」
神楽先生の声を聞いたのは、[太字]それで最後。[/太字]
家に帰ったらまた、地獄が始まる。
[漢字]家[/漢字][ふりがな]地獄[/ふりがな]に近付くに連れ、足取りも重くなる。
本能的な、拒絶反応。
碧「……ただいま」
入った途端、錆びた鉄のような臭いが漂う。
もう嗅ぎたくないな。
「早く上がれ」
もう、嫌だ。
靴に触れる手が小刻みに震える。
全身が凍り付くような寒気。
怖い
俺もああされるのか?
嫌だ
死にたくない――…
あの野郎のせいで、何度吐いただろう。
あの野郎のせいで、何度生死を彷徨っただろう。
あのクズのせいで、何度殺そうと思っただろう。
碧「ゔ……ゔぁ゙…」
給食で食べたものを全部戻したこともあった。
マシな時は血を吐くだけで済んだ時もあった。
だけど、吐かなかった日は無かった。
碧「ゔぇ…あ゙っ゙………」
やけに多い部屋。
やけに多いカギ。
クズが居ない時に、その部屋の扉を開けようと叩いた。
けど、開く訳無かった。
扉越し、微かに聞こえる声。
小さすぎて何を言ってるのか分からない。
多分助けだろうね。
あいつのせいで、父も姉も弟も全部奪われた。
日常も、平和も、愛も。
……いや、そもそもそんなもの無かったんだろうな。
[水平線]
腹の底から迫り上がってくる強烈なモノ。
我慢したけど、駄目か。
碧「ごめん、ちょっとトイレ行ってくる」
碧「……生まれつき俺はゴミだったか。」
戻し終わって、歩いている時には。
生きる意味など無い。
律「なんか今日からよろしく〜ってここに入ってきて……」
碧「えぇ………まぁ…いいけど……」
叶芽「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
佐都「っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
碧「うっさい(((」
律「うるさいから追い出すぞボケ」
叶芽「スンッ……」
佐都「シャットアーウト」
幸せそうでいいなぁ。
みんな、笑ってる。
碧「……ねぇ、来たのはいいけど仕事して?」
叶芽「作業嫌い……」
佐都「ほーらやるぞ叶芽〜」
今日の夢はただの夢だよね?
……なんか、凄かったなぁ。
律「はいこれパソコンと本ね」
叶芽「イヤァァァァァァァァァァ」
佐都「ありがとー」
そういえば、魔者ができるのは憎悪とかから来るんだっけ。
なんでその気持ちがあるのかなぁ。
そういう奴って、[太字]消費期限の切れたゴミ[/太字]みたい。
―――消費期限の切れたゴミ……かぁ…
自分で思ったのに、その言葉を自分に照らし合わせてしまう。
…でも皆そうなのかな。
浮かない顔で満員電車に乗って、帰るのは終電。
本当に、ゴミみたいだな。
だからこそ自分にもそのライトは当たる。
自分が当たるか当たらないかは自分しか分からないから。
いつだっけな。
ゴミになったの。
[水平線]
「はーい今日はここまで、ノート書いたら明日までに提出な」
神楽…だっけな。
神楽先生が黒板に背を向け、教卓の上で何かをガサガサと漁る。
「[漢字]神T[/漢字][ふりがな]かぐてぃー[/ふりがな]、それって予習プリントです……?」
アリーナ席の女子が恐る恐るガサガサしている物について答えた。
音からして多分プリントだろうな。
神楽「来週は期末テストだからな、サボるなよー」
神楽先生がそう言った途端、クラスの四方八方から不満そうな声が聞こえた。
神楽「赤点取ってもしらんぞ」
神楽先生の追い打ちに言葉を詰まらせる生徒。
俺はシャーペンをクルクル回しながら聞いていた。
「ありがとーございましたー」
ようやっと学校が終わった。
地獄のような学校が。
「かぐてぃー、ここどうやんの?」
神楽「今日やっただろそこ……ここはな……おい、なんで変なとこに√書いてんだ」
生徒と神楽先生のやり取りが耳に入ってくる。
俺も勉強しないと……
鞄の中をガサゴソと漁る。
出てきたのは歴史。
これじゃないんだよなと少し溜め息を[漢字]吐[/漢字][ふりがな]つ[/ふりがな]きつつ、奥へ奥へと手を伸ばす。
碧「[漢字]あ、あった……[/漢字][ふりがな][/ふりがな]」
ようやっと数学が出てきて、少し予習しようと時計を見た。
碧「やべ、もう5時50分……」
[太字]家に帰りたくない[/太字]気持ちを抑えつつ、ようやく出した教科書を適当に鞄に放り込む。
碧「せっかく出したのにな……」
重い足取りで下駄箱へ向かう。
碧「あ……神楽先生」
俺がふと後ろを振り返ったら、鞄を持って廊下を歩く神楽先生が目に入った。
何を思ったのか、俺は神楽先生に声を掛けた。
助けを呼ぼうとした?
神楽「お、碧か。どうだ?勉強は大丈夫か?」
神楽「……ま、お前みたいなやつは大丈夫だと思うけどな。」
神楽「別にこれはプレッシャーじゃないぞ?」
碧「…分かってます。さよーなら。」
神楽「さようなら。注意して帰れよ」
神楽先生の声を聞いたのは、[太字]それで最後。[/太字]
家に帰ったらまた、地獄が始まる。
[漢字]家[/漢字][ふりがな]地獄[/ふりがな]に近付くに連れ、足取りも重くなる。
本能的な、拒絶反応。
碧「……ただいま」
入った途端、錆びた鉄のような臭いが漂う。
もう嗅ぎたくないな。
「早く上がれ」
もう、嫌だ。
靴に触れる手が小刻みに震える。
全身が凍り付くような寒気。
怖い
俺もああされるのか?
嫌だ
死にたくない――…
あの野郎のせいで、何度吐いただろう。
あの野郎のせいで、何度生死を彷徨っただろう。
あのクズのせいで、何度殺そうと思っただろう。
碧「ゔ……ゔぁ゙…」
給食で食べたものを全部戻したこともあった。
マシな時は血を吐くだけで済んだ時もあった。
だけど、吐かなかった日は無かった。
碧「ゔぇ…あ゙っ゙………」
やけに多い部屋。
やけに多いカギ。
クズが居ない時に、その部屋の扉を開けようと叩いた。
けど、開く訳無かった。
扉越し、微かに聞こえる声。
小さすぎて何を言ってるのか分からない。
多分助けだろうね。
あいつのせいで、父も姉も弟も全部奪われた。
日常も、平和も、愛も。
……いや、そもそもそんなもの無かったんだろうな。
[水平線]
腹の底から迫り上がってくる強烈なモノ。
我慢したけど、駄目か。
碧「ごめん、ちょっとトイレ行ってくる」
碧「……生まれつき俺はゴミだったか。」
戻し終わって、歩いている時には。
生きる意味など無い。