Flower
?「―――おい」
?「何?」
?「俺連れ出してどこ行くんだよ」
?「んー。…まずは自己紹介から始めようか」
?「……なんでだよ」
?「私はいつもこうしてるの。………それから――」
?「寒くなるから、気を付けて」
?「…なるほどな」
[水平線]
カツカツカツ……
?「凄いよね。これは昔の人が掘ってた跡。歴史を感じる。[太字]槐[/太字]もそ
う思うでしょ?」
堀跡を指差し、俺に見せてくる。
俺は此処がどこなのかなんの歴史があるのかも知らない。
連れ出されて理由も理解らず此処に来て凄いとは思わない。
槐「………」
?「何か言ってよー。何も思わない単調な人じゃないでしょ?」
槐「………なんで公開しないんだろうな」
?「ふふっ……」
ただ言った言葉に笑われる。
俺はそれに奇妙な感覚を覚えた。
槐「なんだ?笑うことはないだろ―――」
?「いいや?――これはね、[太字]私が見つけたの[/太字]」
槐「見つけた……?どうやって?」
俺はその事実を到底信じれずに問う。
ただの人間が?こんな場所を見つけた?
…………いや、あるのか?
?「ようやっと……ようやっと興味を持ってくれたんだね。良かった」
槐「興味?」
?「そう、そうだよ。興味を持ってくれたみたいで―――」
槐「興味なんて持ってない。そもそも俺はこういう場所が――」
?「ふふふっ…………面白いね」
こいつは俺の言葉を聞いているのか?
何故笑うんだ?
――何故か、言葉にできない。
?「私は質問することを興味を持ったことだと思ってるの。それは、自分が物事に対して詳しく知ろうとするから。私はそれが好きなの」
………そうなのかもしれない。
少しだけ理解してしまった。
脳裏にさっきまで否定していた自分の姿映る。だが霞む。
槐「精神操作攻撃じゃないよな?」
?「する理由ないでしょ?」
槐「確かに、そうだな」
[水平線]
?「ここは隙間から入ってくる太陽光に照らされている水溜まり。…実を言うとね、湖だったんだよ」
奥に進んで行くにつれ、空気が冷たくなる。
本当に見つけたのか?
だんだんその事実が信じられなくなり、俺は何を思ったのか天井を見上げた。
ぽつっと額に水滴が落ちた。
なんでだろうか、その水は熱かった。
[水平線]
?「ねぇ槐。槐の夢ってある?」
―――夢。
その言葉に心臓が呼応し、脈を打つ。
?「………私分かるよ?」
?「残念だけど槐。」
?「[太字]君の願いは叶わないよ[/太字]」
そう言われた瞬間、視界がゆらりと歪んだ。
?「何?」
?「俺連れ出してどこ行くんだよ」
?「んー。…まずは自己紹介から始めようか」
?「……なんでだよ」
?「私はいつもこうしてるの。………それから――」
?「寒くなるから、気を付けて」
?「…なるほどな」
[水平線]
カツカツカツ……
?「凄いよね。これは昔の人が掘ってた跡。歴史を感じる。[太字]槐[/太字]もそ
う思うでしょ?」
堀跡を指差し、俺に見せてくる。
俺は此処がどこなのかなんの歴史があるのかも知らない。
連れ出されて理由も理解らず此処に来て凄いとは思わない。
槐「………」
?「何か言ってよー。何も思わない単調な人じゃないでしょ?」
槐「………なんで公開しないんだろうな」
?「ふふっ……」
ただ言った言葉に笑われる。
俺はそれに奇妙な感覚を覚えた。
槐「なんだ?笑うことはないだろ―――」
?「いいや?――これはね、[太字]私が見つけたの[/太字]」
槐「見つけた……?どうやって?」
俺はその事実を到底信じれずに問う。
ただの人間が?こんな場所を見つけた?
…………いや、あるのか?
?「ようやっと……ようやっと興味を持ってくれたんだね。良かった」
槐「興味?」
?「そう、そうだよ。興味を持ってくれたみたいで―――」
槐「興味なんて持ってない。そもそも俺はこういう場所が――」
?「ふふふっ…………面白いね」
こいつは俺の言葉を聞いているのか?
何故笑うんだ?
――何故か、言葉にできない。
?「私は質問することを興味を持ったことだと思ってるの。それは、自分が物事に対して詳しく知ろうとするから。私はそれが好きなの」
………そうなのかもしれない。
少しだけ理解してしまった。
脳裏にさっきまで否定していた自分の姿映る。だが霞む。
槐「精神操作攻撃じゃないよな?」
?「する理由ないでしょ?」
槐「確かに、そうだな」
[水平線]
?「ここは隙間から入ってくる太陽光に照らされている水溜まり。…実を言うとね、湖だったんだよ」
奥に進んで行くにつれ、空気が冷たくなる。
本当に見つけたのか?
だんだんその事実が信じられなくなり、俺は何を思ったのか天井を見上げた。
ぽつっと額に水滴が落ちた。
なんでだろうか、その水は熱かった。
[水平線]
?「ねぇ槐。槐の夢ってある?」
―――夢。
その言葉に心臓が呼応し、脈を打つ。
?「………私分かるよ?」
?「残念だけど槐。」
?「[太字]君の願いは叶わないよ[/太字]」
そう言われた瞬間、視界がゆらりと歪んだ。