Flower
ねぇ。
主役ってさ、主人公ってさ、大体一人しか居ないんだよ。
気持ちは痛いほど理解る。
だからさ、
叶芽「この[漢字]地球[/漢字][ふりがな]ほし[/ふりがな]の生きてる人皆、主人公で引き立て役でサブキャラでいいじゃん」
?「なっ……触んな!お前に何が分かる!?」
叶芽「俺も同じだったから、分かるよ」
叶芽「昔まで、俺は自分がヒーローとか主人公だと思ってたから。」
叶芽「だけど。」
俺は後ろを振り返り、佐都の顔を見る。
叶芽「俺はヒーローでも主人公でもなかった」
叶芽「でもさ、お前は違うと思ってる」
叶芽「俺から言えることはこれだけだ。あとは自分で探してみろ」
叶芽「翠玲。」
翠玲「っ………」
叶芽「あまり自分を否定するなよ」
叶芽「責めるのは死んでからもできんだから」
翠玲「そっか…そうなのか………」
翠玲は自分の手を胸に当てる。
翠玲「お前、お前はもうとっくに主人公だよ」
叶芽「…そうか」
翠玲「来世は幸せに暮らしたいな……」
[太字][漢字]最終兵器[/漢字][ふりがな]アルティメットウェポン[/ふりがな]『壊滅』[/太字]
翠玲が唱える。
手が眩い光に包まれ、鋭い刃物が手から飛び出した。
刹那。
[中央寄せ][太字]天津祝詞[/太字][/中央寄せ]
男性の声が響いた。
凛としていて、透き通るような声。
セオ「譏主?……?」
セオさんがポツリと呟く。
[太字][漢字]雑音[/漢字][ふりがな]ノイズ[/ふりがな]がかかった。[/太字]
その男性は、翠玲に目を向けた。
翠玲は手に力を込める。
だが、手から刃物が出てくることはなかった。
?「間に合ったみたいでよかった。[太字]ミカエルさん、こいつもう殺しますね[/太字]」
セオ「ミカエル……………?」
?「罰は受けてもらって。それでこそ魔者の役目。」
パンッ!
柏手が響く。
[太字][明朝体]祓え給い、清め給え、神ながら守り給え、幸え給え[/明朝体][/太字]
瞬間、ぐしゃっと気持ちの悪い音が耳を貫いた。
主役ってさ、主人公ってさ、大体一人しか居ないんだよ。
気持ちは痛いほど理解る。
だからさ、
叶芽「この[漢字]地球[/漢字][ふりがな]ほし[/ふりがな]の生きてる人皆、主人公で引き立て役でサブキャラでいいじゃん」
?「なっ……触んな!お前に何が分かる!?」
叶芽「俺も同じだったから、分かるよ」
叶芽「昔まで、俺は自分がヒーローとか主人公だと思ってたから。」
叶芽「だけど。」
俺は後ろを振り返り、佐都の顔を見る。
叶芽「俺はヒーローでも主人公でもなかった」
叶芽「でもさ、お前は違うと思ってる」
叶芽「俺から言えることはこれだけだ。あとは自分で探してみろ」
叶芽「翠玲。」
翠玲「っ………」
叶芽「あまり自分を否定するなよ」
叶芽「責めるのは死んでからもできんだから」
翠玲「そっか…そうなのか………」
翠玲は自分の手を胸に当てる。
翠玲「お前、お前はもうとっくに主人公だよ」
叶芽「…そうか」
翠玲「来世は幸せに暮らしたいな……」
[太字][漢字]最終兵器[/漢字][ふりがな]アルティメットウェポン[/ふりがな]『壊滅』[/太字]
翠玲が唱える。
手が眩い光に包まれ、鋭い刃物が手から飛び出した。
刹那。
[中央寄せ][太字]天津祝詞[/太字][/中央寄せ]
男性の声が響いた。
凛としていて、透き通るような声。
セオ「譏主?……?」
セオさんがポツリと呟く。
[太字][漢字]雑音[/漢字][ふりがな]ノイズ[/ふりがな]がかかった。[/太字]
その男性は、翠玲に目を向けた。
翠玲は手に力を込める。
だが、手から刃物が出てくることはなかった。
?「間に合ったみたいでよかった。[太字]ミカエルさん、こいつもう殺しますね[/太字]」
セオ「ミカエル……………?」
?「罰は受けてもらって。それでこそ魔者の役目。」
パンッ!
柏手が響く。
[太字][明朝体]祓え給い、清め給え、神ながら守り給え、幸え給え[/明朝体][/太字]
瞬間、ぐしゃっと気持ちの悪い音が耳を貫いた。