Flower
グチャッ……
そう気味の悪い音を立て、突き刺さる。
パロミデス「ガラハッド!?」
俺にはその音が身体に刺さった音にしか聞こえなかった。
少し、錆びた鉄の臭いがした。
血だ。
紛れもなく血だ。
地面を赤黒く染め、だんだん黒くなっていく。
?「お、刺さった?」
――背後から声が聞こえる。
刹那、物凄い恐怖と寒気が身体中を巡った。
動けない。寧ろ動けないようにされているような感覚だった。
足に力が入らない。
剣を握る手が震える。
後ろに居るのは[太字]魔者[/太字]なのに、何故だろう。
[太字]人としか認識できない。[/太字]
ガラハッド「ゔ……ぁ゙…」
ガラハッドの口から血が吐き出される。
[太字]動けない。[/太字]
?「助けに行かないの?こんなに出血してるのに?」
また、後ろから声が聞こえた。
冷たい、凍り付くような声。
助けないと。早く助けないといけないのに動けない。
身体が拒絶している。
このまま動いたら殺される。だけど助けにいかないと。
どうする?どうすればいい?
自分の生命を賭けてまで助けるのが騎士―――なのに。
どうしよう、どうしようどうしようどうしよう。
?「…言われても助けないのか。あ、もしかして仲間じゃない?それならいいかー」
?「なら両方とも殺していっか!」
は…?
こいつ…!?
動け。
ガラハッドを助けられないまま殺されるなんて許されない。
せめてガラハッドだけでも―――
駄目だ…動かない………
誰か……助け――て…
[太字]ウシノコクマイリ[/太字]
そう唱えた途端、周りが暗く何も無い空間へと変わった。
『丑の刻参り』―――。
丑の刻に神社などの御神木に藁人形を釘で打ち付け特定の人を呪う呪術。
少しの傷で済むこともあれば、死ぬこともある。
京都の貴船神社で伝説になっていて、今もある呪術らしい。
御神木に藁人形が触れる音がする。
パロミデス「逃げろ…ガラハッド………」
俺がガラハッドにそう問いかけても、返事が返ってくる事は無かった。
“最悪”――それが頭を過る。
どうか、お願い。
ここは神社なんだろ?だから助けてくれよ。
なぁ、なぁ。
神様なんて居ないのか?
俺が間違ってたのか?
頼むから、頼むから。
…ん?いや待てよ。
他人から見られると効力が弱くなるって聞いたことが―――
?「残念だけど、それは効かないよ。だってこれは、特別だから。」
パロミデス「なんだそれ………それは呪いなのかよ……?」
?「一応ね。まぁ俺には呪い自体がかかってるし」
どういうことだよ?
呪いがかかってんなら死ねよこのゴミ…!
?「んじゃ」
……こんなんだったら潔く死にてー…。
ガ、
[太字][大文字][漢字]疾風迅雷[/漢字][ふりがな]アストゥラピ[/ふりがな]『燈』[/大文字][/太字]
刹那、周りが明るくなり神社が消え去った。
誰……?
?「ゔぁ…!?」
?「遅れてすまん。ケイ!お前はガラハッドの方頼む」
パロミデス「トリスタン…?」
ケイ「りょーかい。じゃ、トリスタンそっちよろ」
[太字]天風の鏑矢[/太字]
トリスタン「避けようとしても無駄な行為だ。―――この弓、「[太字]フェイルノート[/太字]」は必中の弓だからな」
そう気味の悪い音を立て、突き刺さる。
パロミデス「ガラハッド!?」
俺にはその音が身体に刺さった音にしか聞こえなかった。
少し、錆びた鉄の臭いがした。
血だ。
紛れもなく血だ。
地面を赤黒く染め、だんだん黒くなっていく。
?「お、刺さった?」
――背後から声が聞こえる。
刹那、物凄い恐怖と寒気が身体中を巡った。
動けない。寧ろ動けないようにされているような感覚だった。
足に力が入らない。
剣を握る手が震える。
後ろに居るのは[太字]魔者[/太字]なのに、何故だろう。
[太字]人としか認識できない。[/太字]
ガラハッド「ゔ……ぁ゙…」
ガラハッドの口から血が吐き出される。
[太字]動けない。[/太字]
?「助けに行かないの?こんなに出血してるのに?」
また、後ろから声が聞こえた。
冷たい、凍り付くような声。
助けないと。早く助けないといけないのに動けない。
身体が拒絶している。
このまま動いたら殺される。だけど助けにいかないと。
どうする?どうすればいい?
自分の生命を賭けてまで助けるのが騎士―――なのに。
どうしよう、どうしようどうしようどうしよう。
?「…言われても助けないのか。あ、もしかして仲間じゃない?それならいいかー」
?「なら両方とも殺していっか!」
は…?
こいつ…!?
動け。
ガラハッドを助けられないまま殺されるなんて許されない。
せめてガラハッドだけでも―――
駄目だ…動かない………
誰か……助け――て…
[太字]ウシノコクマイリ[/太字]
そう唱えた途端、周りが暗く何も無い空間へと変わった。
『丑の刻参り』―――。
丑の刻に神社などの御神木に藁人形を釘で打ち付け特定の人を呪う呪術。
少しの傷で済むこともあれば、死ぬこともある。
京都の貴船神社で伝説になっていて、今もある呪術らしい。
御神木に藁人形が触れる音がする。
パロミデス「逃げろ…ガラハッド………」
俺がガラハッドにそう問いかけても、返事が返ってくる事は無かった。
“最悪”――それが頭を過る。
どうか、お願い。
ここは神社なんだろ?だから助けてくれよ。
なぁ、なぁ。
神様なんて居ないのか?
俺が間違ってたのか?
頼むから、頼むから。
…ん?いや待てよ。
他人から見られると効力が弱くなるって聞いたことが―――
?「残念だけど、それは効かないよ。だってこれは、特別だから。」
パロミデス「なんだそれ………それは呪いなのかよ……?」
?「一応ね。まぁ俺には呪い自体がかかってるし」
どういうことだよ?
呪いがかかってんなら死ねよこのゴミ…!
?「んじゃ」
……こんなんだったら潔く死にてー…。
ガ、
[太字][大文字][漢字]疾風迅雷[/漢字][ふりがな]アストゥラピ[/ふりがな]『燈』[/大文字][/太字]
刹那、周りが明るくなり神社が消え去った。
誰……?
?「ゔぁ…!?」
?「遅れてすまん。ケイ!お前はガラハッドの方頼む」
パロミデス「トリスタン…?」
ケイ「りょーかい。じゃ、トリスタンそっちよろ」
[太字]天風の鏑矢[/太字]
トリスタン「避けようとしても無駄な行為だ。―――この弓、「[太字]フェイルノート[/太字]」は必中の弓だからな」