悪人の正義〜井手畑物語〜
「お前たち、いったいここでなにをしている。」
彼はびっくりして、声のする方を見た。そこには、馬に乗って、共を5、6人連れた位が高そうな小男だった。その姿が目に入った足軽たちは、もう10メートルほど駆け出していた。小男は、馬からヒョイと飛び降りると彼に近づいた。
「すまなかったな。わしの配下の者たちだ。やはり、略奪はだめだと、もっと厳しく言わなきゃだったな。」
彼が不思議そうな顔をしていると、小男は自分の名前を名乗った。記憶があれば、その場で誰もがひざまずいていたであろう、ビッグネームだった。
「あー、すまない。名乗り忘れていた。私は、[漢字]羽柴秀吉[/漢字][ふりがな]はしばひでよし[/ふりがな]だ。
君、どこか、行く当てはあるのかい?」
彼はいまいち誰だかわからなかったが、首を横に振った。
「そうか。ここで会ったのも、なにかの縁だろう。今、人手不足でなあ。どうだ、わしに仕えてみないか?」
彼は、なんの迷いもせず頷いた。どこにも行く当てがないのだから、これは絶好のチャンスだった。しかし、小柄な共の男が、猛反対した。
「いやいや、羽柴様、こいつは敵かもしれませんよ!」
「[漢字]佐吉[/漢字][ふりがな]さきち[/ふりがな]、ほんとにそう思うか?」
佐吉と呼ばれた共の人は頷いた。
「ええ、思います。だってここは元々、山名が治めていたではありませんか。だったら、敵の可能性だって十分にないですか?」
なるほど、よくわからないが、ここを山名という人が治めてて、そこに侵略に来たのが秀吉らしい。
「まあ、いいじゃないか。せっかくの、国外だ。新しい人材も、沢山いるだろう。その手始めじゃ。」
「しかし、、、」
佐吉はまだ不服そうだったが、渋々という感じで秀吉にしたがった。秀吉は彼の方を見るとにっこり笑って、聞いた。
「名前は?」
彼はどう答えようか、必死に考えた。そして、ぱっと思いついた名前を答えた。
「喜平太」
秀吉は満足そうに頷いた。
彼はびっくりして、声のする方を見た。そこには、馬に乗って、共を5、6人連れた位が高そうな小男だった。その姿が目に入った足軽たちは、もう10メートルほど駆け出していた。小男は、馬からヒョイと飛び降りると彼に近づいた。
「すまなかったな。わしの配下の者たちだ。やはり、略奪はだめだと、もっと厳しく言わなきゃだったな。」
彼が不思議そうな顔をしていると、小男は自分の名前を名乗った。記憶があれば、その場で誰もがひざまずいていたであろう、ビッグネームだった。
「あー、すまない。名乗り忘れていた。私は、[漢字]羽柴秀吉[/漢字][ふりがな]はしばひでよし[/ふりがな]だ。
君、どこか、行く当てはあるのかい?」
彼はいまいち誰だかわからなかったが、首を横に振った。
「そうか。ここで会ったのも、なにかの縁だろう。今、人手不足でなあ。どうだ、わしに仕えてみないか?」
彼は、なんの迷いもせず頷いた。どこにも行く当てがないのだから、これは絶好のチャンスだった。しかし、小柄な共の男が、猛反対した。
「いやいや、羽柴様、こいつは敵かもしれませんよ!」
「[漢字]佐吉[/漢字][ふりがな]さきち[/ふりがな]、ほんとにそう思うか?」
佐吉と呼ばれた共の人は頷いた。
「ええ、思います。だってここは元々、山名が治めていたではありませんか。だったら、敵の可能性だって十分にないですか?」
なるほど、よくわからないが、ここを山名という人が治めてて、そこに侵略に来たのが秀吉らしい。
「まあ、いいじゃないか。せっかくの、国外だ。新しい人材も、沢山いるだろう。その手始めじゃ。」
「しかし、、、」
佐吉はまだ不服そうだったが、渋々という感じで秀吉にしたがった。秀吉は彼の方を見るとにっこり笑って、聞いた。
「名前は?」
彼はどう答えようか、必死に考えた。そして、ぱっと思いついた名前を答えた。
「喜平太」
秀吉は満足そうに頷いた。