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架空の人物が主人公です!有名どころで言うと、織田信長や豊臣秀吉が出てきます。それ以外の戦国武将も、もちろん出てきます。家康が好きな人はごめんなさい。西軍です。

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悪人の正義〜井手畑物語〜

#7

暗黒

直吉が目を覚ますと、真っ黒な空間にいた。

(ここは、どこだろう?)

全く見覚えのないところだ。戸惑いは不安、心細さに変わった。

「すいません!誰か、いませんか?」

大声で叫んでも、なにも反応がない。声が虚しく、闇に吸い込まれていくだけだ。場所が違うのかと思い、歩いてみることにした。歩きながら、彼は必死に叫んだ。

「お母さん!お母さん!ねえ、どこにいるの?ここは、どこ?ねえ、返事してよ!ねえ!」

それでも、自分の声しか聞こえない。ずっと叫んでいるうちに、とても不安になってとうとう、座り込んで泣き出してしまった。

「ねえー、ここどーこー。さみしいよー!こわいよー!うわーん」

そんなことを叫んでいると、後ろから足音が聞こえた。その足音は、どんどん近づいてくる。直吉は、涙でぐしゃぐしゃに濡れた顔を音のする方に向けた。

そこには、今まで誰もいなかったはずなのに、穏やかな感じの男の人が、心配そうな顔をして立っていた。20代前半くらいだろうか。しかも、その男性は少し見た目が、風変わりな人だった。時代劇でしか見たことがないような格好をしている。怪しさ満点だが、それでも、人に会えたということで、話しかけてみた。

「あ、あの!ここはどこですか?」

すると、その男の人はものすごく悲しそうな顔をして言った。

「すまない。私は、ここがどこなのか知らない。」

「そう、、、だよね。」

直吉がとてもがっかりしたのを見て、男性は隣に座った。普段だったら、知らない人が隣に座られるのは嫌なのに、この男性は、なぜか親近感があった。

「君の名前は?」

急に訪ねられてびっくりしたが、直吉は涙を拭いて、ニッコリして答えた。

「直吉!」

そう答えると、男性は目を見開いて頭を抱えた。

「そうか、そういうことだったのか。ごめん。本当に、ごめん。」

直吉が心配して、声をかけても気が付かないようだった。少しすると落ち着いて、また穏やかな人に戻った。

「すまない。急に取り乱したりして。もう大丈夫。ありがとう。」

そう言うと、男性は控えめに照れているように笑った。直吉も、笑い返した。
すると、直吉は遠くから呼ばれているような気がした。その声は男性にも聞こえているようで、ハッとした顔になった。

「直吉くん。君はもう、戻らなきゃ。」

直吉が、どこに?という質問をする前に、男性が口を開いた。その顔は、とても悲しそうだった。

「いい?この先、どんな事があっても焦るなよ。」

直吉は、男性の言った言葉が全く理解できなかった。その真相を聞こうと思った時には、彼は反対側に歩き出していた。

「ねえ、待ってよ。ねえ」

直吉は必死に追いかけたが、追いつく前に意識がなくなった。

作者メッセージ

もうすぐ100人!
ありがとうございます!

2025/04/14 22:34

景人 ID:≫ 04LvgTD4ssfS.
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