悪人の正義〜井手畑物語〜
秀吉は満足そうに頷き、後ろでムスッとしている佐吉をよそに笑った。
「それじゃあ、そこのところに混ぜてもらって」
喜平太は、秀吉の指が指されたところに混ぜてもらった。秀吉は、もと来た道を戻るらしい。ご機嫌な様子で、馬を歩かせ始めた。しかし秀吉が指した場所は、なんと気まずいことに、佐吉の隣だった。彼はなるべく小さくなって、目立たないように歩いた。だが、驚いたことに、佐吉の方から話しかけてきた。
「歳は?」
なるべく、無駄なことは喋らない主義らしい。ブスッとした顔で、喜平太の年齢を聞いてきた。これも、ぱっと思いついた数字(年齢)を言った。
「5歳です。」
それには反応せずに、佐吉は言いたいことを言ってきた。
「羽柴様の小姓組はうるさい奴らが多いからな。」
「えっ⁉」
いきなり、とんでもないことになってきた。
「それじゃあ、そこのところに混ぜてもらって」
喜平太は、秀吉の指が指されたところに混ぜてもらった。秀吉は、もと来た道を戻るらしい。ご機嫌な様子で、馬を歩かせ始めた。しかし秀吉が指した場所は、なんと気まずいことに、佐吉の隣だった。彼はなるべく小さくなって、目立たないように歩いた。だが、驚いたことに、佐吉の方から話しかけてきた。
「歳は?」
なるべく、無駄なことは喋らない主義らしい。ブスッとした顔で、喜平太の年齢を聞いてきた。これも、ぱっと思いついた数字(年齢)を言った。
「5歳です。」
それには反応せずに、佐吉は言いたいことを言ってきた。
「羽柴様の小姓組はうるさい奴らが多いからな。」
「えっ⁉」
いきなり、とんでもないことになってきた。