貴方の、そのお酒の香りが、今でも鼻をくすぐる。
#1
貴方の、そのお酒の香り、だいっっ嫌い
3歳年上の貴方のこと。いつも、いつでもだけど、春だといつもより貴方からお酒の香りがする。
私は貴方のお酒の香りがだいっっ嫌い。
春は歓迎会とか、送別会とかお酒ばっかりの季節になる。でも、貴方と違って私は飲めないから。
早く、大人になりたい。子供扱いしないでよね。貴方にお酒飲まないで!って拗ねても、笑うだけ。
ちょっとでも貴方に近づきたくて、炭酸水なんか飲んで練習中だよ。
貴方は、私のことなんにも想ってないだろうけど、私は貴方と行った花火大会も、図書館も、あの公園だって全部が宝物になってるの。
だけど。
「ごめん、気持ちは嬉しいよ。ありがとな!」
貴方に気持ちを伝えた。
でも、終わった。フラれた。もう、隣にもいられなくなった。
もっとお酒の匂いが大嫌いになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それからあっという間に3年がたった。時が過ぎるのは早い。
「あれ、久しぶり!」
貴方と再会した。あの日が蘇る…。
「ひ..久しぶりだね。元気そうでなによりっ…」
気まずい。
「こ…こんなところで話すのもなんだし居酒屋でもいく…?!
私、もうはたちだからお酒飲めるようになったんだぁ…!」
ちょっと自慢げに言った。もう子供じゃないって言えた気がした。
「あー…俺、お酒やめたんだよね!…彼女が嫌がるからさ!」
「えっ、あ‥そう、なんだ」
今気づいた。貴方からあのお酒の香りがしない。
[小文字]なんだ、お酒やめられたんだ…。[/小文字]
彼女、できたんだ。貴方からあのお酒の香りが消えたくせに、消えたのに。
ちっとも嬉しくない。もう終わりなんだ。
「彼女と、お幸せにね」
私は貴方のお酒の香りがだいっっ嫌い。
春は歓迎会とか、送別会とかお酒ばっかりの季節になる。でも、貴方と違って私は飲めないから。
早く、大人になりたい。子供扱いしないでよね。貴方にお酒飲まないで!って拗ねても、笑うだけ。
ちょっとでも貴方に近づきたくて、炭酸水なんか飲んで練習中だよ。
貴方は、私のことなんにも想ってないだろうけど、私は貴方と行った花火大会も、図書館も、あの公園だって全部が宝物になってるの。
だけど。
「ごめん、気持ちは嬉しいよ。ありがとな!」
貴方に気持ちを伝えた。
でも、終わった。フラれた。もう、隣にもいられなくなった。
もっとお酒の匂いが大嫌いになった。
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それからあっという間に3年がたった。時が過ぎるのは早い。
「あれ、久しぶり!」
貴方と再会した。あの日が蘇る…。
「ひ..久しぶりだね。元気そうでなによりっ…」
気まずい。
「こ…こんなところで話すのもなんだし居酒屋でもいく…?!
私、もうはたちだからお酒飲めるようになったんだぁ…!」
ちょっと自慢げに言った。もう子供じゃないって言えた気がした。
「あー…俺、お酒やめたんだよね!…彼女が嫌がるからさ!」
「えっ、あ‥そう、なんだ」
今気づいた。貴方からあのお酒の香りがしない。
[小文字]なんだ、お酒やめられたんだ…。[/小文字]
彼女、できたんだ。貴方からあのお酒の香りが消えたくせに、消えたのに。
ちっとも嬉しくない。もう終わりなんだ。
「彼女と、お幸せにね」
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