天使のパン屋さん。
?「疲れたねー...」
??「そだねー...だけど家に帰ったらお菓子とバルディ先生が待ってるんだ!(^○^)」
?「相変わらず好きだねぇ...バルディ先生。」
私の名前は、一ノ瀬柚。一緒に歩いて楽しそうに笑っているこの子は天冠心々って言うんだ。
私は、高校1年生。心々ちゃん通称みみちゃは、中学3年生。今日は、図書館に勉強しにいってたんだ。
柚「そういえば今日は、バレンタインデーだったっけ。」
心々「あぁ〜そだね。なんか朝テレビでやってた気がする。」
柚「そうだ!この後、カフェでも行かない?美味しそうなところが近くにあるんだよね!」
心々「いいね!行こ行こ!」
いつも通りの楽しい話に花を咲かせながら、スマホを頼りに進んでいると...
柚「あっ...。」
心々「どしたの?」
柚「...スマホの充電切れた。」
心々「...ここどこ?」
周りを見渡すと全く知らない通り道にいた。
心々「...だけどなんかいい匂いするね!」
柚「これパンの匂いじゃない?」
少し歩いてみるとそこにはオレンジ色のパン屋があった。
心々「名前なんて読むんだろう?」
柚「うーん...なんだろうね?(゜-゜)」
見たこともない字で書かれたその店名は分からなかった。
柚「中入ってみるか!」
心々「行っくぞー!」
[斜体]カランコロン[/斜体]
????「いらっしゃいませお客様。少しお待ちを。」
店の奥から元気な声が聞こえてくる。
店の中を見渡すとそこには一つ一つきれいに輝いて見えるパンたちがあった。
????「はい。いらっしゃいませ。店主のメテリスと申します。」
そう言いながら店の奥から出てきた店主は、オレンジの髪に綺麗な中性的な顔立ちだった。
大学生くらいだろうか。男子なのか女子なのかは全く予想できなかった。
みみちゃのほうを見ると、みみちゃの目線の先には他とは違う輝きを放つチョココロネがあった。
柚・心々「「...美味しそう。」」
メテリス「2人とも見つかりましたか。自分のパンが。」
そう微笑み笑いかけるメテリスさんは、何だか普通の人ではないような気がした。
まぁいいか。財布を取り出し、メテリスさんに言った。
柚・心々「「これください!」」
みみちゃのほうを見ると、全く同じことをしていた。
メテリス「お代はいただかないよ。幸せを少し分けてもらうけどね。」
全てを見透かしたようなその綺麗な目は、優しかった。
柚・心々「「じゃあください。」」
メテリス「はい。」
慣れた手つきで優しく紙袋にチョココロネを2つ入れるその仕草に見惚れてしまった。
メテリス「もしよかったら、外にあるテーブルで食べてね。」
案内されるがまま外に行くと、そこには素敵なテーブルと椅子があった。
メテリス「ちょっと待っててね。」
そう言いメテリスさんは、急いで店内へ戻っていった。
数分すると、湯気が出てて明らかに熱そうなココアを持ってきた。
メテリス「今日は少し寒いからね。」
二人で座り、紙袋からチョココロネを取り出すと、甘い香りがする。
柚・心々「「いただきます!」」
食べた途端もちっとした食感のパンがチョコの甘さを引き立てる。
それと一緒に飲むココアも本当に温かくて最高に合う!
隣では猫舌のみみちゃは、熱いココアに苦戦してるみたいだけど。
柚・心々「「美味しい!!」」
素直に笑いながらそう言うと、メテリスは嬉しそうに微笑みながら話し始める。
メテリス「今日は確かこっちだとバレンタインデーでしたよね?」
私と心々は、チョココロネを食べながら同時に頷く。
メテリス「日本でバレンタインデーにチョコを渡す風習が広まったのは、日本の製菓企業の企みだったらしいですよ。チョコをもっと売りたい製菓企業が世界で浸透していたバレンタインデーを利用したとかなんとか。」
元気だけどゆったりとした、綺麗で少し伸びがあるこの声を聞いていると眠くなるなぁ。
メテリス「ちなみにチョココロネの正しい食べ方っていうのはご存知ですか?」
またもや私と心々は同時に首を横に振る。
メテリス「細い方をちぎって、大きい穴の方に入れるそう。すると、チョコがないところがなくなるとか。」
柚「それ一番最初に言ってよ...。」
心々「(´~`)モグモグまぁ美味しければどっちでもいいよ!」
柚「そやね。」
柚・心々「「ご馳走様でした!」」
メテリス「では、お代を頂きますね。」
メテリスさんは、ポケットから小さい綺麗な水晶玉?みたいなものを取り出す。
すると次の瞬間、私達二人から不思議な光(?)がなんかパァーッとなってその水晶玉(?)に吸い込まれていく。
メテリス「お代はいただきました。ご来店ありがとうございました。」
心々「これって何ですか?」
不思議そうに心々が聞くとメテリスさんは、いたずらっ子のように悪い笑みを浮かべて
メテリス「秘密です。」
と、言った。
メテリスさんってこんな人なんだ...と、少し幼い印象を抱いた。
柚・心々「「ありがとうございました!また来ます!」」
メテリス「また来れたらね?」
そう不思議なことを呟いたメテリスは、微笑みながら手を振ってくれた。
店を出るとそこはいつもの道だった。
心々「迷ったんじゃなかったんだね。よかったぁ。」
呑気にそう言うみみちゃを見ようと後ろを向くとその店はそこにはなかった。
その後、結構色々な方法であの店を調べたけどお店に関する資料は一つも出てこなかった。
大人に頼ろうと店について話してみても、誰も知ってることはなく信じてすらいなかった。
柚「あのお店、何だったんだろう?」
メテリス「最後、片方気づきやがったな。まぁ子どもが一人気付いたくらいで何も起きないけど...。」
僕たちの存在が人間に気づかれると厄介だ。そんなことはないようにしないと。
????「一応、この計画に参加してる俺のことも忘れんなよ。」
メテリス「忘れてないさ。天界のためのこの計画に協力してくれたしな。」
この計画には沢山の人が乗っている。絶対に成功させる。
??「そだねー...だけど家に帰ったらお菓子とバルディ先生が待ってるんだ!(^○^)」
?「相変わらず好きだねぇ...バルディ先生。」
私の名前は、一ノ瀬柚。一緒に歩いて楽しそうに笑っているこの子は天冠心々って言うんだ。
私は、高校1年生。心々ちゃん通称みみちゃは、中学3年生。今日は、図書館に勉強しにいってたんだ。
柚「そういえば今日は、バレンタインデーだったっけ。」
心々「あぁ〜そだね。なんか朝テレビでやってた気がする。」
柚「そうだ!この後、カフェでも行かない?美味しそうなところが近くにあるんだよね!」
心々「いいね!行こ行こ!」
いつも通りの楽しい話に花を咲かせながら、スマホを頼りに進んでいると...
柚「あっ...。」
心々「どしたの?」
柚「...スマホの充電切れた。」
心々「...ここどこ?」
周りを見渡すと全く知らない通り道にいた。
心々「...だけどなんかいい匂いするね!」
柚「これパンの匂いじゃない?」
少し歩いてみるとそこにはオレンジ色のパン屋があった。
心々「名前なんて読むんだろう?」
柚「うーん...なんだろうね?(゜-゜)」
見たこともない字で書かれたその店名は分からなかった。
柚「中入ってみるか!」
心々「行っくぞー!」
[斜体]カランコロン[/斜体]
????「いらっしゃいませお客様。少しお待ちを。」
店の奥から元気な声が聞こえてくる。
店の中を見渡すとそこには一つ一つきれいに輝いて見えるパンたちがあった。
????「はい。いらっしゃいませ。店主のメテリスと申します。」
そう言いながら店の奥から出てきた店主は、オレンジの髪に綺麗な中性的な顔立ちだった。
大学生くらいだろうか。男子なのか女子なのかは全く予想できなかった。
みみちゃのほうを見ると、みみちゃの目線の先には他とは違う輝きを放つチョココロネがあった。
柚・心々「「...美味しそう。」」
メテリス「2人とも見つかりましたか。自分のパンが。」
そう微笑み笑いかけるメテリスさんは、何だか普通の人ではないような気がした。
まぁいいか。財布を取り出し、メテリスさんに言った。
柚・心々「「これください!」」
みみちゃのほうを見ると、全く同じことをしていた。
メテリス「お代はいただかないよ。幸せを少し分けてもらうけどね。」
全てを見透かしたようなその綺麗な目は、優しかった。
柚・心々「「じゃあください。」」
メテリス「はい。」
慣れた手つきで優しく紙袋にチョココロネを2つ入れるその仕草に見惚れてしまった。
メテリス「もしよかったら、外にあるテーブルで食べてね。」
案内されるがまま外に行くと、そこには素敵なテーブルと椅子があった。
メテリス「ちょっと待っててね。」
そう言いメテリスさんは、急いで店内へ戻っていった。
数分すると、湯気が出てて明らかに熱そうなココアを持ってきた。
メテリス「今日は少し寒いからね。」
二人で座り、紙袋からチョココロネを取り出すと、甘い香りがする。
柚・心々「「いただきます!」」
食べた途端もちっとした食感のパンがチョコの甘さを引き立てる。
それと一緒に飲むココアも本当に温かくて最高に合う!
隣では猫舌のみみちゃは、熱いココアに苦戦してるみたいだけど。
柚・心々「「美味しい!!」」
素直に笑いながらそう言うと、メテリスは嬉しそうに微笑みながら話し始める。
メテリス「今日は確かこっちだとバレンタインデーでしたよね?」
私と心々は、チョココロネを食べながら同時に頷く。
メテリス「日本でバレンタインデーにチョコを渡す風習が広まったのは、日本の製菓企業の企みだったらしいですよ。チョコをもっと売りたい製菓企業が世界で浸透していたバレンタインデーを利用したとかなんとか。」
元気だけどゆったりとした、綺麗で少し伸びがあるこの声を聞いていると眠くなるなぁ。
メテリス「ちなみにチョココロネの正しい食べ方っていうのはご存知ですか?」
またもや私と心々は同時に首を横に振る。
メテリス「細い方をちぎって、大きい穴の方に入れるそう。すると、チョコがないところがなくなるとか。」
柚「それ一番最初に言ってよ...。」
心々「(´~`)モグモグまぁ美味しければどっちでもいいよ!」
柚「そやね。」
柚・心々「「ご馳走様でした!」」
メテリス「では、お代を頂きますね。」
メテリスさんは、ポケットから小さい綺麗な水晶玉?みたいなものを取り出す。
すると次の瞬間、私達二人から不思議な光(?)がなんかパァーッとなってその水晶玉(?)に吸い込まれていく。
メテリス「お代はいただきました。ご来店ありがとうございました。」
心々「これって何ですか?」
不思議そうに心々が聞くとメテリスさんは、いたずらっ子のように悪い笑みを浮かべて
メテリス「秘密です。」
と、言った。
メテリスさんってこんな人なんだ...と、少し幼い印象を抱いた。
柚・心々「「ありがとうございました!また来ます!」」
メテリス「また来れたらね?」
そう不思議なことを呟いたメテリスは、微笑みながら手を振ってくれた。
店を出るとそこはいつもの道だった。
心々「迷ったんじゃなかったんだね。よかったぁ。」
呑気にそう言うみみちゃを見ようと後ろを向くとその店はそこにはなかった。
その後、結構色々な方法であの店を調べたけどお店に関する資料は一つも出てこなかった。
大人に頼ろうと店について話してみても、誰も知ってることはなく信じてすらいなかった。
柚「あのお店、何だったんだろう?」
メテリス「最後、片方気づきやがったな。まぁ子どもが一人気付いたくらいで何も起きないけど...。」
僕たちの存在が人間に気づかれると厄介だ。そんなことはないようにしないと。
????「一応、この計画に参加してる俺のことも忘れんなよ。」
メテリス「忘れてないさ。天界のためのこの計画に協力してくれたしな。」
この計画には沢山の人が乗っている。絶対に成功させる。