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ノーティー・ボーイ

#5

友情×テスト×説教

二階堂はボクシングの厳しさを痛感した。
九条は説教をした。
「プロテスト、一ヶ月前やのに、このザマはなんや?勉強もしてへんやないか!」
「俺かて、親おらんねん!家の事もせなアカン!勉強もせなアカン!ボクシングもアカン、ほやったら、俺は何できんねんや!」
二階堂の弱音に九条は言った。
「ほな、辞めるか?クソみたいなヤクザなるんかコラ!」
ああ!クソ!と二階堂は怒りをサンドバックにぶつけた。
「そうや、怒りを手の内に収めろ」
そして一ヶ月後、大阪にて。
プロテスト会場に着いた二階堂。
プロテストで行う内容は、簡単な筆記と実技だ。実技は受験者同士で行うスパーリングだ。
「お前やったらいける。落ちたら容赦せえへんで!」
「わかってるわ!ジジイ、ほな」
まず二階堂は筆記テストを受けた。筆記テストもジムで勉強した為、楽勝だった。
実技試験の相手は、審査員が組み込んだ相手だ。二階堂の相手はアマチュアボクサーだった。アマチュアと言っても、大会でも結果を残せずここに来ている。相手は二階堂に噛みついた。
「不良が来る場所ちゃうぞ〜、とっとと帰れ」
二階堂は相手に静かに近づき、言った。
「寝言は寝てから言わんかい、ボケナス!」
二人は闘志に燃え、スパーリングをした。
スパーが始まり、相手は先手のストレートを打った。しかし、二階堂は避け、逆に二階堂がストレートパンチを打った。
これはカウンターという技だ。簡単に言うと相手ボクサーがパンチを打とうとしたときあるいは打った直後にパンチを入れることだ。
相手は一瞬でダウンした。想像以上に強く相手は動揺した。しかし、もう一回立ち上がった、だが二階堂のフックを喰らい、完璧にダウンした。KO勝利だ。
「寝かしたったぞ、ボケナス!」
会場はざわつき、二階堂は気にもせず椅子に座った。
翌日、午後17時00分。プロテストの結果が出た。結果はネットで見ることに。そして結果は、合格者の列に自分の名前があった。見事合格した。
二階堂は大いに喜んだ。
プロテストに合格した選手はC級としてデビューし、C級試合を三回以上勝てばB級に昇格できる。そして2回勝つとA級に昇格できる。C級は四回戦。B級は六回戦。A級は八回戦。日本タイトルマッチは十回戦となる。
「今日は練習なしや、仲間のとこ行って、結果を教えてこい」
二階堂は感謝を伝え、バイクで仲間に電話して、集まった。
「急にどないしたん?」
「高橋、岩田、前田、俺な、仕事決まってん」
仲間達は驚いた。なんの仕事か聞いた。
「ボクサーや、テストも合格してデビューできる。そん時は駆けつけてきてや!」
「当たり前やん」
「そんなん全試合見に行くで」
「俺たちもがんばろな!」
二階堂は思った。本当にいい仲間と出会ったなと。二階堂は三人と朝方まで話をした。

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2024/01/30 18:49

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