文字サイズ変更

ノーティー・ボーイ

#2

二階堂と九条 その2

新世界には悪い奴らは、たくさんいる。今日も夕方に路地裏で、三人の高校生が、中学生にカツアゲをしていた。
「おいおい!金出せや!コラ!大阪湾に捨てたろか、コラ!」
中学生は仕方なく全財産を渡した。お金を渡した後、怒号が聞こえた。
「おいコラ!中坊をカツアゲして面白いんか!」
怒号の正体は、二階堂だった。
三人のうちのリーダー格の男は、この町に来たばっかりで、二階堂を知らなかった。
「お前誰やねん!お前みたいな正義感が強い奴は弱いんじゃ、ボケ!」
取り巻きの二人は二階堂を知っているため、リーダーに、こいつヤバい奴ですよ。と忠告した。しかし、リーダーは、知らんがな状態だった。
リーダーは二階堂を殴ろうとした。しかし、一瞬で二階堂に反撃され、気絶した。
「弱いのは、お前やないかい!お前ら!まだやるか?ゴラ!」
取り巻きの二人はリーダー連れ逃げていった。
中学生は二階堂に感謝を伝えた。
「お前も男やったら、あんな雑魚いてもうたれ!腕っぷしやなく、相手を言い負かせられる頭脳とかあるやろ」
「次もし来たら、二階堂先輩に電話するぞって言え、ほんなら大抵の奴は逃げる」
二階堂は中学生に、電話番号を教えた。
二階堂は街の不良でもあるが、街のヒーローでもあったのだ。

数分前、九条明は新世界をぶらぶらしていた。
ボクシングジムを辞めて、一日目、何もやる事がなく新世界まで来てしまった。そして歩いていると、九条はある現場を目撃した。
中学生が高校生三人にカツアゲされている現場だ。二階堂は揉め事は起こしたくない為、スルーした、周りが助けてくれるだろう。しかし現実はそう甘くなかった。誰も助けないのだ。
「見て見ぬ振りか?俺は65やぞ!最近の若いもんときたら、まったく!」
九条は中学生を助けようとした。まだ拳には自信があったからだ。しかしある若者が助けた。
九条はとても驚いた。助けた事じゃない、彼のパンチだ。とても素人のパンチではない。
だが、プロでもアマでもなさそうだ、まだデビュー前の新人か?九条はあの若者に興味が湧いた。九条は二階堂を追っていた。
九条は、やんちゃな二階堂の行動には驚かされた。

まず、道に迷っているおばあちゃんがいた。二階堂は迷わず、道を教えた。口は悪くとも彼はとても優しかった。おっと、二階堂の行きつけのラーメン屋から、食い逃げ犯が逃げている。
食い逃げ犯だ!と叫ぶ店長の声を聞いて、二階堂は食い逃げ犯を追いかけた。
「おいコラ!待たんかい!」
二階堂は食い逃げ犯を捕まえて、警察に突き出した。二階堂はラーメン屋に行った。九条も着いて行った。豚骨ラーメンを頼む二階堂の隣を座って、醤油ラーメンを頼む九条。
「さっきから何で着いてきてんねや」
九条の尾行は二階堂にバレていた。
九条は二階堂の名前と年齢を聞いた。
「二階堂啓介。20やけど」
「君ボクシングに興味はないかい?」
「別に、何や喧嘩やったら得意やで」
九条は二階堂の発言に笑った。
「喧嘩やないわ、喧嘩はバカがするが、ボクシングは有能な奴が強い競技だ。お前の学歴を教えろ」
二階堂は自慢そうに言った。
「中卒!ちなみに中学も行ってへん。で何で俺をスカウトしたんや?」
「カツアゲの時に、お前のフックを見てスカウトした」
九条は興味があれば。と名刺を置いてラーメン屋を出た。
「へいお待ち!」
醤油ラーメンと豚骨ラーメンが出来た。九条と二階堂は二人で食事をした。

九条は午後六時ごろに家に帰った。家には娘の美波がいた。嬉しそうな九条を見て何かに気づく美波。何かあった?と聞くが、何もないと言う。しかし我慢できずに九条は二階堂のことを話した。
「あいつは不良やけど、そこらへんの不良とは訳がちゃうんやて〜」
「ほんでな、ジムもっかい、やろうかな思もてんねん」
「あれ?男に二言はないって、言うてなかったけ〜?」
ある時もあるんや。と苦し紛れの言い訳をした。美波も本心はジムを続けることを喜んでいた。再び九条に楽しみが増えた。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

登場人物の顔は、九条は小林薫、二階堂は眞栄田郷敦さんを思い浮かべてください。見た方アドバイスください

2024/01/29 06:02

November ID:≫9pQHsve8boYik
続きを執筆
小説を編集
/ 8

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL