二次創作
rkrn・忍玉短編集(腐しかない)
[太字]利吉「やっと忍術学園についたな…」[/太字]
私は最近、目で追ってしまうようになった人がいる。
[太字]小松田「あ!利吉さぁん。入門票にサイン、お願いします~。いや~にしてもほんとお久しぶりですね~」[/太字]
[太字]利吉「まぁ最近、仕事が繁忙期に入ってね、なかなか来れなかったんだ。」
小松田「へぇ~さすがフリーのプロ忍者の利吉さん!憧れますぅ」
利吉「はは、さすがに照れるな、ところで小松田君、その手に持っている資料は?」
小松田「これですかぁ?これは一年は組の宿題ですぅ土井先生に渡すよう山田先生に頼まれちゃってぇ」
利吉「ふぅん、しっかり頑張ってね、落とさないように」[/太字]
その時、ひゅぅと風が吹き抜け、その風に頬を撫でられる感覚がした。
バサバサッ
[太字]利吉「って…」[/太字]
[太字]小松田「あぁっしまったぁ!みんなの宿題がぁ!」
利吉「言ったそばから君という人は…」(呆れ)[/太字]
サササッ
[太字]利吉「ほら、もうちょっとしっかりもっときなね」
小松田「わぁっ利吉さんありがとうございますぅ!」[/太字]
何を隠そう、このへっぽこ事務員の小松田秀作くんの事を目で追ってしまうようになってしまった、つまり…好きになってしまったのだ [下線]恋愛的に[/下線]
私だって不思議でならない。こんな小松田のへっぽこぶりにいつもイライラと怒っているのに、なぜ、いつ好きになってしまったのか。
…だが小松田君が私の事をどう思っているのかよくわからない。いつも「憧れ~」だの「かっこいい~!」だの言って付いて回ってくる。それが本心なのか、疑ってしまうのだ。あんな性格の奴だから、そんなこと無いとは知りつつも、不意に思ってしまう。こんなひねくれた考えをしている自分に嫌になりそうなのだが、どうしても裏があるのかと職業柄故疑ってしまうことが多々ある。
[太字]小松田「ところで利吉さぁん。今日のご予定は?なぜ忍術学園にいらしたのでしょうかぁ?」
利吉「や、たまたま近くを通ったってのと、あと…」
小松田「?あとなんですかぁ?」
利吉「…いや、なんでもないよ、」
小松田「ええっ僕気になりますぅ!教えてください!内緒にしますからぁ」[/太字]
まさかここまでいっても気づかないとは、自分の不器用さと小松田君の鈍感さに笑えてくる。
[太字]利吉「ねぇ小松田君」
小松田「なんですかぁ利吉さん」[/太字]
いつものようなひだまりのような笑顔でキラキラとまばゆくひかる瞳で期待したようにこちらを見てくる。
いつもならこの目が自分につんと刺さるようでうまく見て話せていなかった。
だが今日の私は違う。期待に、いや期待以上にこたえる。
[太字]利吉「今度の休みのとき、私と出掛けに行かないか?」
小松田「ええぇっ!いいんですかぁ!?やったぁ!」[/太字]
より一層小松田君の笑顔は明るくなり、見ていて心臓が張り裂けそうな気分になった。
[太字]利吉「じゃあ、ちょうど季節的にもいいし、私の家の桜でも見に行こう。毎年とてもきれいに咲くんだ。」
小松田「というと…利吉さんのおうちに?!ぜひ!行きたいです!お団子買っていきますね!」
[/太字]
[太字]利吉「そんなに?まぁ喜んでくれて良かった」
小松田「はぁい!お団子いっぱい持っていきますね!」[/太字]
当日
[太字]利吉「おぅい小松田君、こっちこっち、ほら早く、」
小松田「利吉さん早いですよぉ、待ってくださぁい。」[/太字]
ぜぃぜぃと息が上がりながら小松田君は走ってくる。
[太字]利吉「お疲れ様、ほら、上を見上げてごらん。」[/太字]
[太字]小松田「わぁっ!すごぉい!!」[/太字]
私の家は辺境にあるため、なかなか見れないような景色などが堪能できる。この桜並木もその中の一つだ。
[太字]小松田「こんなところがあるんですねぇ…桜の花びらで地面が埋まっている…素敵です…」[/太字]
[太字]利吉「ははは、そうでしょ、いつか君に見せたかったんだ。」[/太字]
[太字]小松田「こんなきれいな桜、都会では見れなかったです…」[/太字]
[太字]利吉「まぁ、ね、そういうところだけは、住んでて良かったなって思ってるよ」[/太字]
[太字]小松田「あ、このお花だけ白い…」[/太字]
[太字]利吉「ああ、それはツツジ、たぶん君も見た事ある花だよ」[/太字]
[太字]小松田「確かに…学園に行くときとかにたまにみます!」[/太字]
[太字]利吉「サツキっていう花もあってねツツジと似てるんだ、違いを見つけたりして見て」[/太字]
[太字]小松田「はぇ…とても綺麗でぼく大好きです」[/太字]
[太字]利吉「ん?ここの景色が?なんか自分の事じゃないのに嬉しいな」
小松田「いえ!利吉さんの事です」[/太字]
[太字]利吉「は?」[/太字]
なんか、面と向かって急に言われると嬉しい、とかよりも先に困惑が来た。
[太字]小松田「…?わッ!!!言っちゃった!!まだ言わないって決めてたのに…」
利吉「え、いや…」[/太字]
[太字]小松田「すみません…すごく、迷惑ですよねぇ…ぼくみたいなへっぽこ事務員が利吉さんのようなプロの忍者さんに…」[/太字][小文字]グスッ[/小文字]
彼の頬に透き通った涙が流れる。桜の色がうつってまるで桃色の涙を流しているようにも見えた。
そしてたった今、完全に、考えてきていた歯車ががらがらと崩されたような感じがした。
なんで君はいつもそうなんだ、訳のわからないことを急にし出して、小松田君のせいでいつも計画が途中で狂っておしゃかになる。
でも…きっと、私は小松田君のこういうところも含めて好きなんだろう。今だって、とんでもなくイライラしているのと同時に、同じような気持ちだったという安堵で頭がいっぱいになる。認めたくない…
[太字]利吉「…ッ小松田!なんでいつもからぶるんだ!いつ私が嫌だと言った?!」[/太字]
[太字]小松田「ふぇ…違うんですかぁ?だっていつも、利吉さんすごく困ったような顔をしていて…てっきり僕の事が嫌いなのかと…」[/太字]
[太字]利吉「…あ”ーもう…きみねぇ主観で物をすぐに決めるんじゃないよ、まぁぶっちゃけ君にはイライラしたり困ったりすることが多いよ、今だってそうだし、」[/太字]
[太字]小松田「ほらぁやっぱりそうじゃないですかぁ…」[/太字]
[太字]利吉「人の話を最後まできけぇ!!はぁ…要するに!君の事は正直イライラするけど、その倍くらい、私は…私は君のことが、小松田君のことが好きだよ。」[/太字]
[太字]小松田「ほん、とですかぁ…?じゃ、じゃあ、利吉さんも、ぼくと、同じ気持ちだったんだ…よかったぁ」[/太字]
せっかく好きだ、と面と向かって言ってやったのに小松田君はまた泣き出した。たぶん安堵したのだろう。こういう時、どういうことをしたらいいのかさっぱりわからない。こういうところは苦手だ、でも、今は、そんなことより、たまらなく愛おしくなってしまう独占したくなる。そう考えると自分はこんな面倒くさい男だったのか、と自分が恥ずかしくなってきた。
[太字]小松田「利吉さん、ぼく、ほんとうにほんとおに大好きなんですからね…」[/太字]
[太字]利吉「そっちからいったのに…別に疑ってなんかないさ、」[/太字]
[太字]小松田「そんな、そんなに優しいお顔されたら、またもっと好きになっちゃうじゃないですかぁ…今までそんなお顔見せてくれなかったのに…」[/太字]
[太字]利吉「え”そんな顔してる…?なんか、やだな…小松田君にそんなとこ見られるの…」[/太字]
あーあ、これから母上に会わせなきゃいけないの、ほんと嫌だな…口実として顔見知りが来るとしか言ってない…
[太字]小松田「利吉さぁん?」[/太字]
まぁ…付き合ったとはいってないし、まだ、、また今度ちゃんと言おう。
そう決めたとき、小松田くんの顔は、いつものひだまりのような笑顔が戻っていた。
私は最近、目で追ってしまうようになった人がいる。
[太字]小松田「あ!利吉さぁん。入門票にサイン、お願いします~。いや~にしてもほんとお久しぶりですね~」[/太字]
[太字]利吉「まぁ最近、仕事が繁忙期に入ってね、なかなか来れなかったんだ。」
小松田「へぇ~さすがフリーのプロ忍者の利吉さん!憧れますぅ」
利吉「はは、さすがに照れるな、ところで小松田君、その手に持っている資料は?」
小松田「これですかぁ?これは一年は組の宿題ですぅ土井先生に渡すよう山田先生に頼まれちゃってぇ」
利吉「ふぅん、しっかり頑張ってね、落とさないように」[/太字]
その時、ひゅぅと風が吹き抜け、その風に頬を撫でられる感覚がした。
バサバサッ
[太字]利吉「って…」[/太字]
[太字]小松田「あぁっしまったぁ!みんなの宿題がぁ!」
利吉「言ったそばから君という人は…」(呆れ)[/太字]
サササッ
[太字]利吉「ほら、もうちょっとしっかりもっときなね」
小松田「わぁっ利吉さんありがとうございますぅ!」[/太字]
何を隠そう、このへっぽこ事務員の小松田秀作くんの事を目で追ってしまうようになってしまった、つまり…好きになってしまったのだ [下線]恋愛的に[/下線]
私だって不思議でならない。こんな小松田のへっぽこぶりにいつもイライラと怒っているのに、なぜ、いつ好きになってしまったのか。
…だが小松田君が私の事をどう思っているのかよくわからない。いつも「憧れ~」だの「かっこいい~!」だの言って付いて回ってくる。それが本心なのか、疑ってしまうのだ。あんな性格の奴だから、そんなこと無いとは知りつつも、不意に思ってしまう。こんなひねくれた考えをしている自分に嫌になりそうなのだが、どうしても裏があるのかと職業柄故疑ってしまうことが多々ある。
[太字]小松田「ところで利吉さぁん。今日のご予定は?なぜ忍術学園にいらしたのでしょうかぁ?」
利吉「や、たまたま近くを通ったってのと、あと…」
小松田「?あとなんですかぁ?」
利吉「…いや、なんでもないよ、」
小松田「ええっ僕気になりますぅ!教えてください!内緒にしますからぁ」[/太字]
まさかここまでいっても気づかないとは、自分の不器用さと小松田君の鈍感さに笑えてくる。
[太字]利吉「ねぇ小松田君」
小松田「なんですかぁ利吉さん」[/太字]
いつものようなひだまりのような笑顔でキラキラとまばゆくひかる瞳で期待したようにこちらを見てくる。
いつもならこの目が自分につんと刺さるようでうまく見て話せていなかった。
だが今日の私は違う。期待に、いや期待以上にこたえる。
[太字]利吉「今度の休みのとき、私と出掛けに行かないか?」
小松田「ええぇっ!いいんですかぁ!?やったぁ!」[/太字]
より一層小松田君の笑顔は明るくなり、見ていて心臓が張り裂けそうな気分になった。
[太字]利吉「じゃあ、ちょうど季節的にもいいし、私の家の桜でも見に行こう。毎年とてもきれいに咲くんだ。」
小松田「というと…利吉さんのおうちに?!ぜひ!行きたいです!お団子買っていきますね!」
[/太字]
[太字]利吉「そんなに?まぁ喜んでくれて良かった」
小松田「はぁい!お団子いっぱい持っていきますね!」[/太字]
当日
[太字]利吉「おぅい小松田君、こっちこっち、ほら早く、」
小松田「利吉さん早いですよぉ、待ってくださぁい。」[/太字]
ぜぃぜぃと息が上がりながら小松田君は走ってくる。
[太字]利吉「お疲れ様、ほら、上を見上げてごらん。」[/太字]
[太字]小松田「わぁっ!すごぉい!!」[/太字]
私の家は辺境にあるため、なかなか見れないような景色などが堪能できる。この桜並木もその中の一つだ。
[太字]小松田「こんなところがあるんですねぇ…桜の花びらで地面が埋まっている…素敵です…」[/太字]
[太字]利吉「ははは、そうでしょ、いつか君に見せたかったんだ。」[/太字]
[太字]小松田「こんなきれいな桜、都会では見れなかったです…」[/太字]
[太字]利吉「まぁ、ね、そういうところだけは、住んでて良かったなって思ってるよ」[/太字]
[太字]小松田「あ、このお花だけ白い…」[/太字]
[太字]利吉「ああ、それはツツジ、たぶん君も見た事ある花だよ」[/太字]
[太字]小松田「確かに…学園に行くときとかにたまにみます!」[/太字]
[太字]利吉「サツキっていう花もあってねツツジと似てるんだ、違いを見つけたりして見て」[/太字]
[太字]小松田「はぇ…とても綺麗でぼく大好きです」[/太字]
[太字]利吉「ん?ここの景色が?なんか自分の事じゃないのに嬉しいな」
小松田「いえ!利吉さんの事です」[/太字]
[太字]利吉「は?」[/太字]
なんか、面と向かって急に言われると嬉しい、とかよりも先に困惑が来た。
[太字]小松田「…?わッ!!!言っちゃった!!まだ言わないって決めてたのに…」
利吉「え、いや…」[/太字]
[太字]小松田「すみません…すごく、迷惑ですよねぇ…ぼくみたいなへっぽこ事務員が利吉さんのようなプロの忍者さんに…」[/太字][小文字]グスッ[/小文字]
彼の頬に透き通った涙が流れる。桜の色がうつってまるで桃色の涙を流しているようにも見えた。
そしてたった今、完全に、考えてきていた歯車ががらがらと崩されたような感じがした。
なんで君はいつもそうなんだ、訳のわからないことを急にし出して、小松田君のせいでいつも計画が途中で狂っておしゃかになる。
でも…きっと、私は小松田君のこういうところも含めて好きなんだろう。今だって、とんでもなくイライラしているのと同時に、同じような気持ちだったという安堵で頭がいっぱいになる。認めたくない…
[太字]利吉「…ッ小松田!なんでいつもからぶるんだ!いつ私が嫌だと言った?!」[/太字]
[太字]小松田「ふぇ…違うんですかぁ?だっていつも、利吉さんすごく困ったような顔をしていて…てっきり僕の事が嫌いなのかと…」[/太字]
[太字]利吉「…あ”ーもう…きみねぇ主観で物をすぐに決めるんじゃないよ、まぁぶっちゃけ君にはイライラしたり困ったりすることが多いよ、今だってそうだし、」[/太字]
[太字]小松田「ほらぁやっぱりそうじゃないですかぁ…」[/太字]
[太字]利吉「人の話を最後まできけぇ!!はぁ…要するに!君の事は正直イライラするけど、その倍くらい、私は…私は君のことが、小松田君のことが好きだよ。」[/太字]
[太字]小松田「ほん、とですかぁ…?じゃ、じゃあ、利吉さんも、ぼくと、同じ気持ちだったんだ…よかったぁ」[/太字]
せっかく好きだ、と面と向かって言ってやったのに小松田君はまた泣き出した。たぶん安堵したのだろう。こういう時、どういうことをしたらいいのかさっぱりわからない。こういうところは苦手だ、でも、今は、そんなことより、たまらなく愛おしくなってしまう独占したくなる。そう考えると自分はこんな面倒くさい男だったのか、と自分が恥ずかしくなってきた。
[太字]小松田「利吉さん、ぼく、ほんとうにほんとおに大好きなんですからね…」[/太字]
[太字]利吉「そっちからいったのに…別に疑ってなんかないさ、」[/太字]
[太字]小松田「そんな、そんなに優しいお顔されたら、またもっと好きになっちゃうじゃないですかぁ…今までそんなお顔見せてくれなかったのに…」[/太字]
[太字]利吉「え”そんな顔してる…?なんか、やだな…小松田君にそんなとこ見られるの…」[/太字]
あーあ、これから母上に会わせなきゃいけないの、ほんと嫌だな…口実として顔見知りが来るとしか言ってない…
[太字]小松田「利吉さぁん?」[/太字]
まぁ…付き合ったとはいってないし、まだ、、また今度ちゃんと言おう。
そう決めたとき、小松田くんの顔は、いつものひだまりのような笑顔が戻っていた。