その指輪で結ばれたかった
#1
・・・
陽葵)ねぇねぇ
司)ん、どうした?
そう言って彼はスマホから目を離し、私の方へと体を 向けてくれる。
陽葵)4日の土曜日、どこか遊びに行かない?
司)うん、いいよ。
陽葵)ちゃんと予定空けておいえてね!
司)言われなくても、分かってるよ笑
優しい笑顔を浮かべて、ぎゅっと抱きしめてくれる。4日が記念日って事忘れてないよね ?
彼は少々荒っぽい所もあって、高校の時からやんちゃ だったけど、今では少し丸くなったかも?でもそんな に変わってないかも笑
・・・
司)今から出掛けてくる〜
陽葵)、、! 分かった。気をつけてね?
司)俺は子供じゃねぇよ笑
じゃ、行って来ます(ニコ
陽葵)行ってらっしゃい!
彼は扉を開けて外へと出掛けてしまった。
ほんの少しだけ寂しさが残る。
陽葵)あ!そういえば卵が無かったんだ...
買いに行かなきゃかぁ。
そういえば、いつ頃帰ってくるのか聞くのを忘れていた 。しかし、彼はもう外。追いかけようにも行き先 も分からない。連絡しても良かったけど、もし友達と 一緒に居たら、と思うと申し訳ない。置き手紙だけを残して、さっさと行こうっと!
・・・
久しぶりに大きめのショッピングモールに来た。卵も買わないとだけど、記念日にあげるプレゼントを用意 したいなと思い、スーパーではなく こっちを選んだ。
結局、その日は決められず卵だけを買って帰る事にした。随分と長居していたようで、夕方になっている 。急がなくては...
・・・
司)_____、___り!__まり!ひまり!
陽葵)ぅんん、、ん?
司)大丈夫か!?どこか痛い所とかない?
陽葵)ないよ、大丈夫。
いつのまに眠っていたのだろう。目を覚ますと、心配している司くんと目が合った 。
陽葵)ここどこだろ、知ってる?
司)それが分からなくて。
家に帰ろうとしたら、急に目の前が白くなって。
気付いた時にはここにいた。
司くんも分からないといっ た様子。改めて、周りを見回してみると、ただの真っ白 な部屋。そして、扉が一つある だけ。首には、鉄製の首輪のような物が付いている。それには赤色のランプが付いている。
ますます、監禁されているみたいで嫌になる。
・・・
ドゴォーン
陽葵)!、な、なに?(震
司)爆発音?
許可のない行動をとった者は処分します。
突然、部屋の中に爆発音が響き渡った。そのあと直ぐに、アナウンスが流れた。「処分する」って何?私達はどうなるの、、
祈里)実ちゃん、大丈夫?
実)私は大丈夫だけど...爆発に巻き込まれた人は?
先程までは気づかなかったけれど、近くに人が居たみたい。どこか分からない場所に来て混乱していたせいで 、観察力が落ちていたのかもしれない 。
祈里)こういう時は、目立った事はよそう。
実)え、何で分かるの?
祈里)だいたい変な事した人から消されていくじゃん?
デスゲームみたいな。
実)それもそっか、
司)あの人達何か知ってるのか?
陽葵)ぽいけど...どうだろう。
司)声 掛けてみる?
陽葵)間違っても、手は出さないでね?
司)ぅ、気をつけます、、
陽葵)心配だし、私も着いていく!
司)なんか、ごめん...
そう話し合い、2人であの人達に話し掛けに行く事にした 。
司)あの、すみません。
祈里)もしかして、貴方達も気付いたからここに居 たという感じですか?
司)そうです。
爆発を避けていましたが、なぜ分かったんですか?
何か知っているんですか?
祈里)いや、僕達も知らなくて...
司)は?絶対何か知ってんだろ!!(グッ
途端、司くんが相手の男性の胸ぐらを掴んだ。昔から、早とちりなところもあるけど、流石に。
祈里)ほんと、に知らなくて!
陽葵)司くん!もうやめて!!
暴力は駄目!あれ程言ったでしょ!!
ドゴォーン
許可のない行動をとった者は処分します。
・・・
陽葵)つ、かさ、くん?
司)・・・
大きな爆発音の後、いつの間にか倒れていた。重い瞼 を少し開けると、司くんが見えた 。司くんも倒れている様子。先程の爆発は私達の近くで起こったみたい。もしかしたら、司くんが手を出しちゃったから?
カラン、コロン、コンコン
司くんのポケットから小さな立方体の箱が出てきた。それは小さな音を立てて転がり、私の目の近くまできて、ばすみで箱が開いた 。
陽葵)、!(ポロポロ
中には、キラキラと光っている指輪が入っていた 。誰に渡すか 、何の指輪なのか... 考えれば考える程、涙が溢れてくる 。
そして、私は静かに目を閉じた。
・・・
その指輪で結ばれたかった
✔︎完結
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