はるか上空、クリスタルの力で雲の上に浮かぶ大陸、エリアスがあった。その一角、自由の街リベルタに1人の少女が住んでいた。

「ふあぁ、なんか面白いことないかなぁ」

リリス・シルフィアは、風の精霊を扱う17才のエリアス人。好奇心旺盛な性格で、元気で明るい性格だ。

「掲示板をチェックっと」

街の広場にある掲示板をリリスが覗き込むと、興味深い記事を見つけた。

『失われたクリスタル、ついに存在が証明！

エリアスの自然エネルギーを増加させると言われている通称失われたクリスタルが、冒険家トエリータの精霊魔法により、雲の海のどこかに眠っていることが発覚した。専門家は回収はほぼ不可能だと語っている』

「こ、これだぁ！！」

リリスは後半のあまり声を上げた。

「1週間しかなかったのよ！危なかった､､､」

リベルタでは17才になると就職することが定められていたのだが、リリスはやりたい仕事がなくて困っていたのだ。冒険家志望だったが、母親の反対により街の富豪と結婚させられそうになっていた。

「これを見つけて、エリアスをもっと良くして見せる！」

リリスは家に走り、書き置きを残して家を出た。

『お母さん、冒険家として旅に出ます。いままでありがとね！

雲海は、リベルタの隣町、シャドウフォールを通らなければならない。シャドウフォールは危険な森で、珍しい生物が多く、神秘的な分、生物自体の危険度が高いのだ。

「私行くよ！ありがとうリベルタ！！行ってきまーす！」

そうしてリリスはリベルタを旅立ち、シャドウフォールへとかけだすのだった