文字サイズ変更

美醜逆転の世界でこの世界の不細工(つまりイケメン)に助けられました

#3

美意識の違い

それからはひたすら歩いた。
シャルさんは話しかければ答えてくれるが、自分からは何も話さない。
私は頑張って話題を探した。

「兄弟はいるんですか?一人っ子ですか?」
「妹が一人。めっちゃ可愛いねん」
「へえ!私は一人っ子だったから、羨ましいです」
「そうか」
「......」

ああ、また話が終わった。
私がうつむきながら歩いていると、急に肩に手を置かれ、そのまま後ろに引かれた。

「えっ...」

そっと目に手を添えられたから、反射的に目をぎゅっと瞑った。
囁くような声が聞こえた。

「ええ子や」

間髪入れずに、何かの動物の叫び声が響き渡った。
しばらくして、もう目を開けてもいいと言われたから、目を開ける。
何があったのか何となく分かっていたけど、一応聞いてみる。

「ん?まあ知らんくていいで」

どうやら私は小さい子どもだと思われているらしい。

「私、一応成人してます」
「えっ」
「20歳どころか24歳です」
「えっ」

信じられないのか、半ば無理やりに話題を変えられた。

「そう言えば、さっき触ってもうてごめんな」
「え?肩に手を置いたことですか?」
「おん...そうや」
「別にそんなこと気にしませんよ」
「.........ごめん」
「はい?気にしませんってば」
「無理はせんでよ」

何だかおかしい。
どうしてシャルさんはこんなに謝ってくるの?

「何でそんなに謝るんですか?」
「何でって...嫌やろ?こんな男に触られるんは」
「そんなことないですけど。助けてくれたわけですし」
「......変わってんな」

それにしてもこんな男ってどういうこと?

「シャルさんのどこがそんなに駄目なんですか?」
「全部。背も高いし、筋肉だってついてるし、足も指も長いやろ?」
「え...はい」

何それ。羨ましいだけですやん。
でもシャルさんは嫌味を言ってるわけでもなさそう。もしかして...

「ちなみになんですけど、シャルさんが思うイケメンってどんな感じですか?」
「ええ?うーん...背が低くて、足が短くて、お腹が出てて、脂肪が多くて、目が細くて、唇が分厚くて、顔が大きくて、鼻が低くて、眉が薄くて...」
「ああストップ!分かった、分かったから!」

これは...美意識がズレている!この世界がおかしいのか、それともおかしいのは私?
ちょっと待って、じゃあ今の私、すごく可愛いと思ってたけど、すっごいブスってこと?ショック!

「ねえシャルさん、私の顔、どう思います?」
「ど、どうって...」
「大丈夫、正直に言ってください。受け止めますから」

シャルさんは視線をうろうろとさ迷わせた。
それからぼそぼそと言う。

「......まあ......可愛い...んちゃう?知らんけど!」

何それ可愛い。
あれ?シャルさんの言うことが本当なら、んん?どういうこと?

「あの、私のどういうところが可愛いですか?」
「!?!?な、何を...!」
「ちょっと参考にするだけですから」
「はぁ!?」

諦めずにじっとシャルさんを見つめる。
折れたのはシャルさんだった。

「...目が大きくて」
「はい」
「目が大きくて、輝いてて、背が小さくて、唇がぽってりしてて...」
「はい」
「胸が大きくて、明るくて、優しくて...」
「はい」
「......終わり!!」

おお。思ったよりたくさん言ってくれた。つまり私は可愛いと。
男の人に関しては美意識がズレているけど、女の人は大丈夫そう。
めちゃくちゃだな。
もしかして、シャルさんがかたくなにフードを取らないのって、この世界では不細工だから?
ってことは私からしたらイケメン!?
とにかく、自分に自信を持ってほしいよね。
顔は関係なく、シャルさんは優しくて強くて格好いいもん。

「あの、私、シャルさんがどんな顔でも気にしませんからね」
「......うん」

まあそんなにすぐに自信を持てるわけないか。
あと8日。少しでも仲良くなりたいな。

作者メッセージ

今おじいちゃん家にいます。
いつものタブレットと勝手が違うから戸惑ってます。(知るか)

2025/04/01 13:23

まっちゃん ID:≫ 2ywaKh7FAM0d6
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 5

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL