美醜逆転の世界でこの世界の不細工(つまりイケメン)に助けられました
それからはひたすら歩いた。
シャルさんは話しかければ答えてくれるが、自分からは何も話さない。
私は頑張って話題を探した。
「兄弟はいるんですか?一人っ子ですか?」
「妹が一人。めっちゃ可愛いねん」
「へえ!私は一人っ子だったから、羨ましいです」
「そうか」
「......」
ああ、また話が終わった。
私がうつむきながら歩いていると、急に肩に手を置かれ、そのまま後ろに引かれた。
「えっ...」
そっと目に手を添えられたから、反射的に目をぎゅっと瞑った。
囁くような声が聞こえた。
「ええ子や」
間髪入れずに、何かの動物の叫び声が響き渡った。
しばらくして、もう目を開けてもいいと言われたから、目を開ける。
何があったのか何となく分かっていたけど、一応聞いてみる。
「ん?まあ知らんくていいで」
どうやら私は小さい子どもだと思われているらしい。
「私、一応成人してます」
「えっ」
「20歳どころか24歳です」
「えっ」
信じられないのか、半ば無理やりに話題を変えられた。
「そう言えば、さっき触ってもうてごめんな」
「え?肩に手を置いたことですか?」
「おん...そうや」
「別にそんなこと気にしませんよ」
「.........ごめん」
「はい?気にしませんってば」
「無理はせんでよ」
何だかおかしい。
どうしてシャルさんはこんなに謝ってくるの?
「何でそんなに謝るんですか?」
「何でって...嫌やろ?こんな男に触られるんは」
「そんなことないですけど。助けてくれたわけですし」
「......変わってんな」
それにしてもこんな男ってどういうこと?
「シャルさんのどこがそんなに駄目なんですか?」
「全部。背も高いし、筋肉だってついてるし、足も指も長いやろ?」
「え...はい」
何それ。羨ましいだけですやん。
でもシャルさんは嫌味を言ってるわけでもなさそう。もしかして...
「ちなみになんですけど、シャルさんが思うイケメンってどんな感じですか?」
「ええ?うーん...背が低くて、足が短くて、お腹が出てて、脂肪が多くて、目が細くて、唇が分厚くて、顔が大きくて、鼻が低くて、眉が薄くて...」
「ああストップ!分かった、分かったから!」
これは...美意識がズレている!この世界がおかしいのか、それともおかしいのは私?
ちょっと待って、じゃあ今の私、すごく可愛いと思ってたけど、すっごいブスってこと?ショック!
「ねえシャルさん、私の顔、どう思います?」
「ど、どうって...」
「大丈夫、正直に言ってください。受け止めますから」
シャルさんは視線をうろうろとさ迷わせた。
それからぼそぼそと言う。
「......まあ......可愛い...んちゃう?知らんけど!」
何それ可愛い。
あれ?シャルさんの言うことが本当なら、んん?どういうこと?
「あの、私のどういうところが可愛いですか?」
「!?!?な、何を...!」
「ちょっと参考にするだけですから」
「はぁ!?」
諦めずにじっとシャルさんを見つめる。
折れたのはシャルさんだった。
「...目が大きくて」
「はい」
「目が大きくて、輝いてて、背が小さくて、唇がぽってりしてて...」
「はい」
「胸が大きくて、明るくて、優しくて...」
「はい」
「......終わり!!」
おお。思ったよりたくさん言ってくれた。つまり私は可愛いと。
男の人に関しては美意識がズレているけど、女の人は大丈夫そう。
めちゃくちゃだな。
もしかして、シャルさんがかたくなにフードを取らないのって、この世界では不細工だから?
ってことは私からしたらイケメン!?
とにかく、自分に自信を持ってほしいよね。
顔は関係なく、シャルさんは優しくて強くて格好いいもん。
「あの、私、シャルさんがどんな顔でも気にしませんからね」
「......うん」
まあそんなにすぐに自信を持てるわけないか。
あと8日。少しでも仲良くなりたいな。
シャルさんは話しかければ答えてくれるが、自分からは何も話さない。
私は頑張って話題を探した。
「兄弟はいるんですか?一人っ子ですか?」
「妹が一人。めっちゃ可愛いねん」
「へえ!私は一人っ子だったから、羨ましいです」
「そうか」
「......」
ああ、また話が終わった。
私がうつむきながら歩いていると、急に肩に手を置かれ、そのまま後ろに引かれた。
「えっ...」
そっと目に手を添えられたから、反射的に目をぎゅっと瞑った。
囁くような声が聞こえた。
「ええ子や」
間髪入れずに、何かの動物の叫び声が響き渡った。
しばらくして、もう目を開けてもいいと言われたから、目を開ける。
何があったのか何となく分かっていたけど、一応聞いてみる。
「ん?まあ知らんくていいで」
どうやら私は小さい子どもだと思われているらしい。
「私、一応成人してます」
「えっ」
「20歳どころか24歳です」
「えっ」
信じられないのか、半ば無理やりに話題を変えられた。
「そう言えば、さっき触ってもうてごめんな」
「え?肩に手を置いたことですか?」
「おん...そうや」
「別にそんなこと気にしませんよ」
「.........ごめん」
「はい?気にしませんってば」
「無理はせんでよ」
何だかおかしい。
どうしてシャルさんはこんなに謝ってくるの?
「何でそんなに謝るんですか?」
「何でって...嫌やろ?こんな男に触られるんは」
「そんなことないですけど。助けてくれたわけですし」
「......変わってんな」
それにしてもこんな男ってどういうこと?
「シャルさんのどこがそんなに駄目なんですか?」
「全部。背も高いし、筋肉だってついてるし、足も指も長いやろ?」
「え...はい」
何それ。羨ましいだけですやん。
でもシャルさんは嫌味を言ってるわけでもなさそう。もしかして...
「ちなみになんですけど、シャルさんが思うイケメンってどんな感じですか?」
「ええ?うーん...背が低くて、足が短くて、お腹が出てて、脂肪が多くて、目が細くて、唇が分厚くて、顔が大きくて、鼻が低くて、眉が薄くて...」
「ああストップ!分かった、分かったから!」
これは...美意識がズレている!この世界がおかしいのか、それともおかしいのは私?
ちょっと待って、じゃあ今の私、すごく可愛いと思ってたけど、すっごいブスってこと?ショック!
「ねえシャルさん、私の顔、どう思います?」
「ど、どうって...」
「大丈夫、正直に言ってください。受け止めますから」
シャルさんは視線をうろうろとさ迷わせた。
それからぼそぼそと言う。
「......まあ......可愛い...んちゃう?知らんけど!」
何それ可愛い。
あれ?シャルさんの言うことが本当なら、んん?どういうこと?
「あの、私のどういうところが可愛いですか?」
「!?!?な、何を...!」
「ちょっと参考にするだけですから」
「はぁ!?」
諦めずにじっとシャルさんを見つめる。
折れたのはシャルさんだった。
「...目が大きくて」
「はい」
「目が大きくて、輝いてて、背が小さくて、唇がぽってりしてて...」
「はい」
「胸が大きくて、明るくて、優しくて...」
「はい」
「......終わり!!」
おお。思ったよりたくさん言ってくれた。つまり私は可愛いと。
男の人に関しては美意識がズレているけど、女の人は大丈夫そう。
めちゃくちゃだな。
もしかして、シャルさんがかたくなにフードを取らないのって、この世界では不細工だから?
ってことは私からしたらイケメン!?
とにかく、自分に自信を持ってほしいよね。
顔は関係なく、シャルさんは優しくて強くて格好いいもん。
「あの、私、シャルさんがどんな顔でも気にしませんからね」
「......うん」
まあそんなにすぐに自信を持てるわけないか。
あと8日。少しでも仲良くなりたいな。