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美醜逆転の世界でこの世界の不細工(つまりイケメン)に助けられました

#13

開店!

「いらっしゃいませー!」

私は精一杯大きな声で挨拶をする。
思ったよりもお客さんが来てくれて、嬉しい限りだ。

「日替わり定食入りましたー!」
「ランチA2つ入りましたー!」
「ご飯のおかわりお願いしまーす!」

大変だけど、すごく楽しい。
開店から4時間ほど店内を駆け回って、さすがに少し疲れた。
最後のお客さんを見送った後、プレートをcloseに変えておく。

「はあ、疲れたー...!二人ともお疲れ!」

私以上にげっそりしている二人に声をかける。

「どうしてアカリはそんなに元気なんだ...?」
「信じられへんわ」

うーん、どうしてだろう?
まあ昔バイトとかしてたし。


ティーが買い出しに行ってきてくれるらしく、私とシャルさんはお店のカウンターでのんびりしていた。
私たちも行くよと言ったんだけど、この前邪魔しちゃったから、と言って一人で出かけていった。
ああ、そういえばこの前キスする直前でティーが入ってきたんだっけ...。
あれから恋人らしいことは一つもしていない。
なんだかだんだん不安になってきた。
私たちって付き合ってるんだっけ?
そういえば確認したことはない......な。

ど、どうしよう。どうしよう。
でも今しかない!言っちゃえ!


「あのっ、シャルさん!」
「な、何や?」

私の勢いに、シャルさんはちょっとびっくりしたようだ。
でもちゃんと目線を合わせてくれる。

「ええと、その...」
「?」
「.........私たちって、恋人...............でしたっけ?」


ああああ、聞いちゃった!!
シャルさんはぽかんとしてしまっている。
そうだよね、そうだよね!!びっくりしますよね!!

おそるおそるシャルさんを見つめる。
何だかぶつぶつ呟いているようだ。

「恋人......恋人.........」


恥ずかしい。何でこんなこと聞いちゃったんだろう。
もういや.........。

シャルさんと目が合う。



「そうや。アカリ、俺たちは恋人や」
「えっ」


何だか間抜けな声が出てしまった。
よ、よかった......。


「ごめん。言わせてもうて」
「ううん...大丈夫」
「アカリ」
「え?」


「好きや」
「なっ.........」


ええ!?今言うの!?
嬉しいけどさあ!!

窓からさしこむ夕焼けの光がシャルさんに降り注いでいる。
かっこいいなあ......


「......私もです」
「私も、何なん?」

うぐう、意地悪...


「...私も、好きです」
「嬉しい」

シャルさんは本当に嬉しそうに笑って、顔を近付けてきた。
ああ、今日こそ.........!


ガタッ



入り口から物音が聞こえて、私たちは固まった。
嘘でしょ、タイミング悪すぎ......。

作者メッセージ

凄く災難な二人。笑

マンネリ化しすぎている...

2025/06/23 23:24

まっちゃん ID:≫ 9tLeB9AxJiZq2
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