[太字]薬束紡ぎ[/太字]

今日も誰かの心が泣いて
今日も誰かの心が壊れて
今日も誰かの心が傷ついて
でもそんな世界を人は「平和」と称ぶ

自分の守れる範囲ってどこまでだろう
自分が幸せって感じてる今この瞬間でも誰かが苦しんでいるのかもしれない
そんなこと毎日考えてる　考えていたら自分の幸せってなんなんだろう
"幸せになりたい"って本望だけどそう願うほど不幸に囚われる

正義と不義の境界なんて曖昧で
僕はもう考えることはやめて　為すべきことを為す
でも人は息をするように　いつの間にか人を殺している
一輪ばかりに気を取られ　隣の花が枯れていることにも気付けなくて

朝を憂う　夜を纏う
風を歌う　土を争う
空を舞う　海を這う
私を問う　君を想う

あなたの世界はさ　私がいなくなっても回っていて
だけど　私の世界は　あなたがいなくなったら
止まって動かなくなった
言えないんじゃない　言ってもどうせ分かってくれないから
諦めてるの　期待をしてないだけ
不吐くしいね　あなたも

あなたと過ごして「特別」は「日常」になって
聞こえないふり　見えてないふり
知らないふり　痛くないふり
寂しくなかったふり　笑ってるふり
この普通が普通じゃなくなってしまうのを知ってしまったから
生きる為なら　私は私だって殺せる

「君でいい」じゃなくて「君がいい」と。
「泣かないで」じゃなくて「泣いていい」と。
「頑張れ」じゃなく「頑張ってる」と。
「生きていい」じゃなく「生きてほしい」と。
そう言ってくれる人がいたらまだ生きようって思えたかな

約束と呪いは紙一重
薬束を紡いで僕たちは歩いてゆく